ルノー カングー 「ルノーカングー1.6ダブルバックドアMT 2006年式」のユーザーレビュー

サンデ サンデさん

ルノー カングー

グレード:1.6 カラード(MT_1.6) 2006年式

乗車形式:マイカー

評価

4

走行性能
5
乗り心地
4
燃費
3
デザイン
3
積載性
5
価格
3

ルノーカングー1.6ダブルバックドアMT 2006年式

2015.9.13

総評
動力性能、快適性等それぞれに「☆何個」という採点をするとメタクソになってしまうのだが、数字や☆に表れない魅力に溢れたクルマである。
理詰めで、クルマを「先進国に於ける優れた工業力の尺度」と考える向きには絶対に薦められないクルマ。w
また、いわゆる「ガイシャとしてのステータス」的なモノは何も無い。

このクルマ一台を以ってフランス車全体を語る事は到底出来ないが、フランスは「高級貴族」のイメージが有るものの実は移民が多く、総人口における第一次産業従事者の割合が大きい「多民族の農業国家」の側面も有している。

で、フランスの庶民的な風土というのは実は非常に原理的で個人主義、一般に合理的な考えが根付いているという。
そういう考え方でこのフランスの商用車ベースの大衆乗用車を見た時に見えて来るのは
『生活に寄り添ったクルマ本来の姿』
だと思う。

華美な装飾も過剰な性能も有していない。
しかしながら『大いなる利便性』と骨太な造りから来る『クルマを操るプリミティブな愉しさ』に溢れている。

特に日本仕様の右ハンドルに充てがわれた5速マニュアルミッションは、それこそ下手な国産車よりも良く出来ていて、昔の日本車なら普通に持っていた「普通のクルマをMTで操る愉しさ」を現代ニッポンで存分に味わえる稀有な存在だ・・・。

1200kgを超える車体にたった95psのエンジンを積んだテンロクのハイトワゴンが何故これ程までに頼もしく、愉しくて癒されて落ち着くのか?
数字に表れない魅力に溢れたクルマである。

その魅力というのは「ヒトを惚れさせるチカラ」であり「ヒトに愛されるチカラ」

使う人間の感性を何よりも優先させたクルマ作りがフランスの、ルノーの真骨頂なのかも知れない。
恐らく『作ってみたら思いの外良かった』という成り立ちのクルマなのだろう。
全方位アップグレードを狙った新型「デカングー」が一つ一つのファクターでは1stを完全に凌駕しているにも拘らずイマイチ私の琴線に触れて来ないのは、1stが素敵な偶然の産物だったからなのかもしれない。

往々にして銘車というのは偶然生まれる物なのかも知れないが、本当に「天然なクルマ」である。

この「とっつき易さ」はもはやクルマというより『相棒、友達』といったレベル。
良いクルマに出会えた事を神に感謝する事しきりである。w


満足している点
天地の大きいドアとアップライトなポジションから来る乗り降りし易さ、運転のし易さがこのクルマの第一の美点、前後共に直立した姿勢から腰を一切屈めずにアクセス出来る。
特にリヤシートはスライドドア+低く張り出したシートのコンビネーションで、年寄りから子供まで乗降性能は抜群。

新型の「デカングー」と比してもリヤのシートの低さ、座面前後長、座面の水平さ等で圧倒的に旧型に分が有り、ハメ殺しの窓である事を考慮しても後席快適性は1stカングーだと思う。

実際「彼の地」ではライフケアービークルとしても使われているという。
私がフィアットムルティプラやVWトゥーランと比較して「決め手」となったのが年老いた両親を運ぶのに一番良さそうだったから。

5ナンバー全長4m+で最大2600L、流石の積載量。
高さが有るので粗大ゴミから観用植物、はたまた箱モノ、タンスや家財道具まで、単身の引越しくらいお手の物。
気分的には『何でも積める、運べる』
家族も荷物も、ユメや希望までも。

175/65R14という、今や国産では軽でもようけ履かない様な細くてハイトの高いタイヤを上手に使った極上の足回りは正に絶品。
フロントストラット、リヤに至ってはフルトレーリングアームというお粗末極まりない簡単な構造の足回りながら、面圧分散が良く形状が素晴らしいシートと相まって、商用車ベースとはにわかに信じ難いファンな乗り心地を提供してくれる。
ココはさすが「椅子に座る国」一日の長がると思う。
「座布団の国」では太刀打ち出来ないノウハウなのか・・・?


最初カタログを見た時は
「オイオイ、ちゃんと走るんか?(汗)」
と心配になったが、ドッコイ速い1.6Lガソリンエンジンはイマドキの95ps!w
レスポンスが望外に良いのに低回転域でもディーゼルエンジンの如き粘り強さ、MT仕様では何処でも流れをリードして走る実力を有している。
しかもワィンディングでは、180cmの全高をモノともしない粘り強いハンドリングを披露。
良く撓る細いタイヤに高い面圧を掛けて曲がって行くのでステアリングインフォメーションも非常に豊か。

グラッ、とロールが来てから奥で粘る自然な操舵感覚は秀逸。
下手な国産「スポーティ」セダンなどあしらう速さと愉しさを併せ持つ。
かなりのドライバーズカー

不満な点
内装のお粗末さ。
塗装のお粗末さ。
装備のお粗末さ。
OPサンバイザー等の製品精度のお粗末さ。
ラジオ受信感度のバカ悪さ。
このカタログスペックで「ハイオクガソリン指定」である事。w↓
1.6のMTで下道10km+/Lがせいぜいの燃費。
ヘッドライトの暗さ。
天井内張りの薄さ。↓
冷房の効かなさ。
防音対策のお粗末さ。↓
車両からの異音。
エンジン整備性の悪さ。
ディーラーサービス網の脆弱さ。
5ナンバーの意味が無いほど張り出した「手動格納」ドアミラー。w
ミラーtoミラーは2200mmとポルシェ997を凌ぐ・・・。


以上書き上げればキリが無いがこのクルマの全体を見てしまえば「どれも些細な事」

だってテストの点数や運動能力だけで友達選ばないでしょ?^ー^


デザイン

3

オデコの長い独特のスタイルが1stカングーの外見的特徴で、フルゴネット=仏製ハイトワゴンの合理性を表しています。
飛行機の様なヘッドアップラゲッジはまあまあ使い勝手が良い。
走行性能

5

1220kgのミドル級を引っ張るのは、1.6L直4ロングストロークガソリンエンジン。
イマドキの600cc二輪車よりも低い95psの最高出力ながら、走るとけっこう速い。w

実質5000オーバーまで使えて、MTであれば加速は十二分。
トルクも表示よりも出ている気がするのでスペックシートの数字なんていい加減なモノに思えてくる・・・。

「カタログ離れ」出来た大人、または気にしない大人に。w
乗り心地

4

ふんわり柔らかく、ロールしても奥でしっかり踏ん張る安定感の強い操縦性。
ホイールベースが長いせいもあってか、高速などでは直進安定性が非常に高い。

そしてエンジンスペックの割りに結構な巡航速度を誇る。w

見た目と違って高速道路とワインディングロードが得意。^ー^

積載性

5

2600L。^□^

「どうだ参ったか!?w」とゆー位、スンゲー積めます。

独身野郎の引っ越しくらいお手のモノ。
リヤシートを畳まなくても日常生活ではオツリが来るくらいの容量で、高さも申し分無いので「ナンでも出来ちゃう」感じ。w

燃費

3

フツウに市街地走って10km/Lくらい。
キビキビ走ると9km/Lくらい。
高速道路で14km/L。

といったところ。
オルタネーターを純正から交換部品のワンウェイ式にしたら10%ほど燃費が良くなった。w


価格

3

結構いい値段で中古が取引されているらしいですね?
故障経験
新車から12年半でざっと書くだけでも・・・。

ルームランプアッシー、フォグランプ配線、バッテリー突然死(2)、リヤハブロックナット、ファンベルト、オルタネーター、ルーフ塗装剥がれ→再塗装、パワステポンプアッシー、吸気系Oリング、スタビブッシュ、ハブベアリング、マフラー腐り→交換、鉄チンホイール錆び→再塗装、マフラーハンガーゴム全滅、O2センサー、クラッチ盤・ウォポン、キャタライザー、クラッチワイヤー・・・と。

まあまあチョイチョイ手が掛かる。

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