行動範囲が制限される
表題にも記したが、この車では自身の行動範囲がかなり制限されてしまう。航続距離がカタログ上では160kmとあるが、実際は100~1
2011.5.10
- 総評
- 行動範囲が制限される
表題にも記したが、この車では自身の行動範囲がかなり制限されてしまう。航続距離がカタログ上では160kmとあるが、実際は100~120km前後。完全に近所の街中限定でしか安心して使えない。遠出をするには相当なリスクが発生する。加えて充電スタンド等のインフラ整備もまだまだで、首都圏や大都会のスタンド等でやっとチラホラ設置が始まった程度。しかも急速充電器を使用しても充電に数十分も掛かってしまう上に、バッテリーの寿命を縮めてしまうという致命的な欠点が存在する。最低でもあと100km航続距離が伸びると使用用途の幅が拡大すると思うのだが、実質300万円程する品物と考えると、この航続距離では「厳しい」という評価を総評で出さざるを得ない。
ただし、車としての運動性能だけを評価すると、これは大したモノ。バッテリーや様々な電装部品を可能な限り下部に設置した事で、カーブで少々乱暴にハンドルを切っても車体のフラつきは皆無。ボディ剛性も最近の日産車や国産車に見合わず車両重量に非常にマッチした設計でしっかりしており、頼りなさは感じなかった。
走る・止まる・曲がる等の運動性能も不満はありません。特に加速時は今までのガソリン車とは全く別物で非常に静か。ヒュイーンという加速時の電子音は非常に新鮮で、まるで電車よう。航続距離が伸びて、インフラ整備をもっと整うと、総評の評価も変わると思うのだが、今の現状を考えると「プラグイン・ハイブリッド車」の方がカーライフをおくる上では圧倒的に有利だと思う。
また余談だが、自動車税は普通車の一番安いランク(~1000CC以下)になっている。税金を決めている排気量という概念がこの車には存在しないのだから、税金ってどうなっているのだろう?と興味があったが、しっかりこのカテゴリで税金を取られてしまう。但し、このような車が普及が進むにつれ、自動車税の税制が今後どう変化して行くのが、考えさせられる一台だと思う。
- 満足している点
- 総評にも記しましたが、車としての運動性能は大したモノ。低重心化が徹底されており安心して運転できる。加えてボディ剛性も国産車にしては相当頑張っていると評価できる。よってそこそこ乱暴な運転をしてもサスがしっかり着いて来るので「弱さ」を感じる事は皆無であった。
加速感もモーターなので気持ちがいい。ガソリン車では絶対に味わえない感覚。しかもエンジン音がない為に非常に静か。シュイーンという電子音は新鮮だ。
また、車本体の大きさも人によって判断が分かれるだろうが、この位の大きさで自分はちょうど良いと思う。見切りもさほど悪くない。よって女性でも運転そのものに神経をさほど遣う必要なないと思う。この辺りはよく考えたなと素直に評価できる。
エクステリアデザインは、ややボテっとしてリアのデザインも少々アクがあるが、全体的なシルエットは悪くないし「リーフ」と一目で判る。これから10年後、次世代の車がどんな風に進化して、電気なのか?ハイブリッドなのか?燃料電池なのか?それともわ徹底効率化したガソリン車なのか?どれが覇権を握るのか?非常に楽しみにさせられる車だと思った。
- 不満な点
- 航続距離・・・これが致命的。使用用途(行動範囲)が大きく制限される。
高速道路なんか走ろうものなら、回生発電が殆ど発生しない為に電気を食らって仕方がない。扇風機でもそうだが、風量を上げるとその分、電気を消費するのと同じ原理と思うのだが、速度を上げると電力消費が増大してしまう・・・。エンジンの特性とはまるで別物(エンジンの場合は速度ではなく回転数が2000~3000回転で一定なのが一番効率が良い)と考えなくてはいけない。事実、横浜から高速に乗って御殿場までしか行けなかった。いざ、充電が必要になっても充電が出来る施設を探すのが大変。非常にドキドキして精神的に与える影響は良くない。最悪電池切れに陥った場合、JAFでは今の段階ではレッカー移動しか対処出来ないと聞いたから尚更だ。
また、長所で静かと記したが、その代わりタイヤからのロードノイズと風きり音が目立ってしまう。エンジン音がない為に、これは仕方ないのかもしれないが・・・。タイヤに関してはもう少し車本体との相性を考えて欲しかった。
また、内装に関してだが近未来をアピールする為なのだろう、シートやダッシュボード等、明るい色を多様している。これはこれで良いのだが汚れが目立つ上に、どうしても安っぽく見える。この辺りがいかにも日本車らしくセンスがない。
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験