マツダ CX-8 「あらゆる性能の高い欲張りSUV」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西川 昇吾
西川 昇吾(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

5

デザイン
5
走行性能
5
乗り心地
5
積載性
5
燃費
4
価格
5

あらゆる性能の高い欲張りSUV

2022.12.21

年式
2017年12月〜モデル
総評
モデルライフも長くなってきて、熟成の域に達したと感じさせたのが今回の年次改良であった。元々、走行フィールや質感など、あらゆる部分の性能が高いモデルと感じていたが、今回の年次改良でそれぞれの良さがより一層伸びた印象だ。3列シートが必要だけれども、走りの気持ちよさも捨てたくない、ファミリーチックではなく「いいクルマ」に乗っている感覚がほしい、そんなあらゆる要素を諦めたくない全国のお父さんに声を大にしてオススメしたいモデルだ。3列シート車は考えてないという人でも、SUVを検討しているならば一度実車を見てほしい。
満足している点
大柄なSUVとは思えない安定していてシームレスな運転フィーリング、低回転からトルクフルで快適性と経済性に優れたディーゼルエンジン、価格以上の質感の高さなど素晴らしいと感じる点は多くある。3列シートがいらなくても、大柄なSUVが欲しいならば検討して欲しいと感じさせる仕上がりとなっている。
不満な点
正直、スキらしいスキがあまり見当たらないとCX-8には感じる。もちろん、細々と挙げていけば色々とあるかもしれないが、それは好みのレベルだと思う。ただ、一般的なユーザーから見るとハイブリッドが無いことに痛手を感じてしまう人はいるかもしれない。そんな人にとっても、マツダが長年進化させ続けているディーゼルエンジンは、ランニングコストや快適性などの面でかなり優れているので、実際に触れてみてほしいと感じる。
デザイン

5

3列シート車とは思えないほどスマートにシルエットがまとまっている。特にルーフからCピラーにかけては不自然な雰囲気が一切なく、アーバンな雰囲気を崩していないのは素晴らしい。SUVとして洗練されたデザインに仕上がっていて、高級感も十分。今回の改良で都会的で洗練されたイメージはより強くなった印象だ。魂動デザインは大柄な車体により映えると感じさせるモデルである。
走行性能

5

大柄なSUVながら直線でもコーナリングでもシームレスな運転フィーリングを見せてくれる。特にコーナリングでの安定感と軽快感の両立はSUVの中でも群を抜いていて、3列シートの大柄なモデルであることに驚かされる。ディーゼルエンジンは振動が少なくスムーズに回り、しっかりと低回転からトルクがあり非常に魅力的なパワートレインだ。また、改良では2.5Lターボに制御系の改良が施されて、よりドライバーに寄り添うパワートレインとなっている。
乗り心地

5

大柄なSUVとは思えないほどロール感も少なく、シームレスな乗り心地を見せる。その乗り心地はまるで高級サルーン…とまではいかないものの、国産SUVの中では最もそれに近い乗り心地を体現しているのではないかと思う。メーカーのフラグシップモデルにふさわしい乗り心地である。また、改良でサスペンションに見直しが行われたため、乗員に対する揺れが軽減され、さらに乗り心地が良くなっている。
積載性

5

3列シートを有していながら、通常時も比較的実用性の高いラゲッジスペースが確保されているのは立派。シートを倒せばさらにラゲッジスペースは広がり、また床下収納も存在するので積載性に関してはかなり優秀と言える。通常に使う分にはまず困ることはないだろう。
燃費

4

ストロングハイブリッドシステムを採用した車種には敵わないが、ディーゼルエンジン、そして大柄な車体という点を考えれば燃費性能は優れている。アーバンなSUVとなると他メーカーからはハイブリッドモデルが多く出ていて、そちらの方が魅力的に見えてしまうかもしれない。確かに数値で見れば敵わないが、軽油を使用するディーゼルエンジンの場合、実質的な燃料代は安く済むので、ハイブリッドモデルと迷うならばCX-8のディーゼルも大いにアリと言える。
価格

5

300万円を切る価格設定から狙えるのは、車体サイズと内外装の高級感を考えればお買い得な価格。しかしながら下のグレードでは内装の素材や各種装備に不満が出るのも事実だ。そうなると上のグレードを考えてしまいがちだが、上のグレードでも似たような装備内容のライバルよりはコストパフォーマンスに優れていると言える。また、年次改良で投入された特別仕様車も装備内容が充実していてお得感があるグレードだ。
西川 昇吾
西川 昇吾
自動車ジャーナリスト
1997年生まれ、大学時代から自動車ライターとしての活動をスタート。現在はWEB・紙の各種媒体で様々なジャンルの記事を執筆するほか、車両解説動画にも出演し、喋りの分野にも挑戦中。愛車のマツダ・ロードスターで定期的にサーキット走行をし、ドラテクの鍛錬も忘れない、目指すは「書けて、喋れて、走れるモータージャーナリスト」
マツダ CX-8 新型・現行モデル

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