レクサス LFA のみんなの質問

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レクサスのLFAは、なぜ世界限定500台なのですか?

いくらコストを削るからといってあれだけの物も作って「限定販売」はもったなすぎる気がします。

自分はトヨタの中のラインナップとして残してほしかったです。

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ベストアンサーに選ばれた回答

LF-Aの目的は軽量化でも次期型SCのプラットフォーム開発でもありません。

●レクサスのブランドイメージ構築
トヨタの目的は,ベンツのような高付加価値の製品をつくってもうけることです。現在のような低価格な商品は,いずれ,韓国,中国製に取って代わられます。このため台数を減らしてでも付加価値の高い商品群を開発しないと,将来はないと考えています。

このために作ったのが,「レクサス・ブランド」です。これは初代LS(日本名:セルシオ)の成功で,少なくとも北米では定着したブランドになりました。しかしブランドイメージでいえば,やはりBMWやダイムラーの下で,トヨタ,ホンダより高いブランドという位置づけでした。

つまりBMWやベンツのもつブランドまでは到達していないのです。これを解消するために,ベンツやBMWより優れた車を作り,BMWやダイムラーに匹敵するブランド力を構築する必要がありました。これが「LF-A」です。

LF-Aは,BMWのM5/M6をターゲットとして開発されました。同時期にホンダも次期型NSXを開発開始しました。また日産も次期型GT-Rを開発開始しました。

●ターゲット
当時,F1は排気量3.0LのV10エンジンでした。またBMWは5.0LのV10エンジンを開発していました。少し遅れて,AUDIやポルシェもV10エンジンを開発開始しました。超高級ブランドのスポーツカーに必要なエンジンは5.0LクラスのV10エンジンという共通目標だったのです。

●脱落メーカ
リーマン・ショックのかなり前から,日産はV10エンジンをあきらめました。これは開発費があまりに高いためと,次期型GT-Rに搭載しても車両価格が1000万円を超えて,売れないと判断したからです。

ホンダもV10エンジンと次期型NSXを開発し,車両としては試作車ができました。しかし北米の販売状況からみて,売れないと判断しました。この時,ディーゼルエンジンやレジェンドのFR化も見送られました。

●トヨタの意地
ライヴァルが脱落していく中で,トヨタはV10エンジン(1LR-GUE)を開発完了しました。回転数もBMWのM5用S85エンジンより高く,まさに世界最高のエンジンになりました。しかしリーマン・ショックで,このような高級スポーツカーの市場は冷え切り,投資回収が困難になりました。このためプレミアム価格で限定数だけ生産し,損失をできるだけ抑えた形にしました。これが現在のLF-Aです。

●トヨタの開発陣の限界
こうしてBMWのS85エンジン以上のものができたのですが,S85エンジンは,このLF-A用エンジン(1LR)よりさらに強力でした。1LRエンジンはV型エンジンのバンク角度がV10エンジンで一般的な72度です。しかしS85エンジンは90度でした。また点火タイミングも90度と54度を組み合わせる方式でした。高回転まで回すエンジンでは,バランスが重要なので,一般的には72度を採用します。しかしBMWはあえて90度を選択しました。メリットは,エンジン重心を下げること,バンク内に過給機を入れることができる点です。

●BMWのS85エンジン
次期型M5/M6用には,V8のターボが採用されます。これは燃費とトルクを改善するためです。しかし隠し球は,「S85のターボ」なのです。72度バンクでは,過給機をバンクの外に付け,インタークーラを経由して,バンク内側のインテークに持ってきます。90度バンクなら,過給機をバンク内に2個収納できますので,より短い経路になります。

●開発ができなかったデュアルクラッチ変速機
M5/M6にはMTを自動化したAMTが使われています。そしてLF-Aも6速のAMTが採用されました。しかし他社(BMW,AUDI,ポルシェ)はすでにDCT(デュアルクラッチ変速機)を開発しています。これを使うと,変速速度がさらに増し,またより多段も可能です。

●中途半端なサスペンション
前後ともマルチリンク式を使っていますが,構造的には非常に貧弱にみえます。特にハブ回りは,レーシング場のような路面しか想定していないようにみえます。

●LF-Aの評価
海外でのLF-Aの評価は,フェラーリなどにくらべて希少価値はあるものの,技術として高い評価を受けていません。これは技術的に中途半端な変速機,冷却系,サスペンションがあるためです。またエンジンもS85を上回っていますが,すでに限界に到達しており,余裕がないとおもわれます。

つまり当初狙っていた技術的にトップに立つという目標は,中途半端に終わっています。このためトヨタが当初狙っていた,レクサスのイメージアップという目標は達成していません。

ご参考になれば幸いです。

質問者からのお礼コメント

2010.5.22 00:00

色々、事情があるのですね。

自分はLFAを量産車にして、さらにLFAの上級バージョンやLFAのオープンモデルも量産車にしてほしかったです・・・


参考にさせていただきます。

ありがとうございました!

その他の回答 (4件)

  • 誰が何と言おうが世界での現状のレクサスのブランド力とLF-Aの実力では世界中でも500台しか売れませんし\3.500-万でしか販売出来ないからです。\3.500-万~\5.000-万も出せればLF-Aよりも遥かにブランド力が高く高性能なスーパー.スポーツカーがごろごろしてる世界ですからね…

  • もともとLFAは500台完売でも大赤字というか3000万程度で量産しても売れば売れただけ赤字でありどんなに売っても利益が出ないくらい生産にお金がかかる車です。
    エンジン単体で1000万らしいですねあれ。

    コストを削るのではなく、削っても無理なので500台なのです。
    まぁ希少性を出すという意味もあると思いますが、そもそもそんな大量に売れるような車でもないので500台も売れれば十分でしょう。

    スポーツカーは元来技術開発の実験場的な意味があるのでカーボンボディの開発ノウハウ等の蓄積の目的もあったはずです。
    トヨタ内にはカーボンモノコックボディに対するノウハウは全く無かったそうなのでLFAはその新技術に対する対価ですね。

    ほかの車にたいしても今後この技術が活かされていくと思いますが、根本的にカーボンボディは相当高価であり、そもそも高級車自体そんなに売れないので高額推移はほぼ間違いないですね。

    売ったら売っただけ赤字になるような車はどのメーカーもラインナップには残しません。

  • トヨタがそんなムダなことするわけが無いジャン。

    ちゃんと、次期レクサスSCのベースとしてシャーシが使われます。
    元々、この共用でコストを落とす必要があったためにLFAはスーパーカーの絶対条件であるミッドシップではなく、FRで開発されています。

    リーマンショック直後、2012年にLFAとシャーシを共有してフルモデルチェンジ予定であった次期SCの開発が凍結されましたが、最近この開発が再開されたという情報が報道されています。次期SCの登場予定は2014年頃で、LFAのカーボン技術を使ってベンツSLに迫る1500万円とも言われています。(次期ベンツSLも2012年に複合カーボンシャーシになることが、ダイムラーと東レから発表済み)

    つまりは、LFAも量産すれば1,500~2,000万円で販売できるものであり、それをしないということは希少価値を狙った生産台数と思われます。
    レースのレギュレーションも、現在の規格だと5,000台以上生産しなければベース車両としては使えませんので、将来のEV/HVなどの軽量化に向けての実験車両と見るのが正しいようです。

    最近は初代プリウスのように、ユーザーを巻き込んだ市場実験をするのがトヨタの恒例みたいです。

    回答の画像
  • 詳しく調べてないのでわかりませんが、
    作れば作るほど赤字になるんだと思います。

    500台ってのは、たぶん、一般公道車をベースに改造したレースに参戦する時に、レースレギュレーションで生産台数500台以上でなければならない、などのルールがあるからです。

    つまり、メーカーがコスト度外視して1台や2台程度作った、公道を走れる超スペシャルカーではダメ。って事です。
    なので、赤字覚悟で500台つくって、ハイ終わり。ってことだとおもいます。

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