レクサス IS 「日本で乗りたいスポーツセダン」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

日本で乗りたいスポーツセダン

2021.9.30

年式

2013年5月〜モデル

総評

これまでは、個人的にレクサスは高級感やブランド力はあるが、運転する楽しさはそこまで高いとは思っていなかった。しかし、ISに乗ってみて、運転する楽しさも快適性も利便性も、どれも高次元で実現できているクルマだと感じた。スポーティな走りが日常で楽しめるし、コンパクトで取り回しがもよく、しっかりと荷物や人も乗せられる、まさに日本で乗りたいセダンだと感じた。

満足している点

運転するだけでなく、乗せてもらった時の満足度も高いクルマ。走行性能が高く、ドライバーが運転して楽しいうえに、乗り心地や静粛性も高いので、同乗者が快適に乗れるところも◯。荷室にもしっかり物が積めるのに、サイズ感はコンパクトなので、取り回しがいいところもISの利点。

不満な点

エクステリアのデザインはとても良くなったが、インテリアが以前からほとんど変わっておらず、少し古くさく感じてしまう。一番の購入層である男性にはいいのかもしれないが、女性目線だと、もう少し洗練されたインテリアならより素敵なのになと感じる。

デザイン

4

レクサスの特徴的なデザインのひとつであるスピンドルグリルは、このISになってから全体のエクステリアにマッチした綺麗なデザインになったように感じる。L字のデイライトがヘッドライトと一体化されたことで、フロントマスクがより精悍になった。ISは「スポーツセダン」と呼ばれているが、クーペのように絞り込まれているスタイルがかっこいい。

走行性能

5

クルマ好きが思わずニヤリとしてしまうようなFRらしい走行性能を体感できるモデル。ハンドルの手応えもすっきりと軽く、自分の操舵に合わせて自在にクルマが呼応してくれるので、一般道でも運転する楽しさを得られるモデルだ。ハイブリッドもいいが、個人的には3.5LのV6エンジンが至高。どこからでもパワーが溢れてくる滑らかなエンジンの回転を感じるだけでとろけるような心地良さに包まれる。

乗り心地

5

「スポーツセダン」とはいえ、スポーツカーのように足回りが硬いとわけではなく、乗り心地は高級セダンのようにしっとりしていて◯。これなら、ドライバーが運転を楽しむ一方で、同乗者も快適に過ごすことができる。まさに「スポーツセダン」と呼ばれる由縁だなと感じた。

積載性

4

クーペのようなスタイリングをしているので、一見「荷物はあまり入らないのかな？」と思ったが、トランクを覗くと思いのほか収納スペースは広い。ハイブリッドモデルなら、ゴルフバッグが2つ、ガソリンモデルであれば3つ積み込むことができる。

燃費

4

燃費は、10.7〜18.0km/L（WLTCモード）。搭載しているパワーユニットによって燃費は大きく変わってくるので、一概に良い悪いと言いにくいが、燃費を気にするのであれば、もちろんハイブリッドがおすすめ。ハイブリッドは、16.2〜18.0km/Lと燃費が良く、さらにレギュラーガソリンなので、長く使う上で経済性は抜群だ。

価格

4

価格は、約480〜650万円。同クラスの輸入車と比べると、価格は低め。走行性能や快適性、利便性など諸々が充実しているセダンなので、正直安いと感じるほどの価格設定だ。