全長4m以下という小ささ。これに、
「乗ってみて感じるクルマ全体のつくりが真のプレミアムか」
「クルマ全体がプレミアムの志でつくられているか」と考える
2012.9.7
- 総評
- 全長4m以下という小ささ。これに、
「乗ってみて感じるクルマ全体のつくりが真のプレミアムか」
「クルマ全体がプレミアムの志でつくられているか」と考えると
『A1 スポーツバック』は間違いなく真のプレミアムコンパクト
“アウディ”という勢いのあるブランドイメージが結びついたうえでの、ファッショナブルでモダン&スマートな存在感。それがまずは3ドアでデビューしたA1の魅力だった。
当初は確か“5ドアなんか出ないよ~”という雰囲気をかもし出していたはず。けれども、やっぱり登場した5ドアモデルのスポーツバックでは、だから、3ドアのサイズとスタイルをキープしてもらうことが、その存在を肯定してもいい最低条件だったように思う。いくら便利で実用的な5ドアモデルの追加、とはいえ、3ドアモデルで訴求したコンセプトがそのサイズに依存したものであった以上、崩してもらっては元も子もない。もっとも、実際には、両ボディスタイルとも同時に開発されていたというから、そんな心配は杞憂に過ぎなかったわけだけれど...。
果たして、A1スポーツバックは、3ドアとほとんど変わらないスリーサイズで登場した。メカニズム的にも、先に日本上陸している3ドア版と全く同じ、122ps版の1.4リッター直噴ターボエンジンと7速ダブルクラッチシステムの組み合わせが載っている。
全長とホイールベースは全く同じ。全高がわずかに高くなっているのは、スタイリッシュなラインを崩さないようルーフを延伸して後席の高さを確保したためだし、幅にいたってはフロントドアノブの位置が移動したことによるもので、事実上、ドライバーにとってのサイズ感覚は3ドアと変わらないというわけだ。
エッジの利いたボディラインがぐるりと車体をとり込み、ライト類にもエアロダイナミクスの一翼を担わせるという、A1のデザインハイライトは、もちろん健在である。3ドアと並べて比べれば、その違いも明白だけれども、5ドア単独で見れば、なるほどA1以外の何物でもない。3ドアの魅力は、まったく削がれていないと思う。
ドライバーズシートに座って前を向けば、3ドアと変わらぬ景色である。ちなみに後席の居住性はどうか。頭上には余裕が少しあるというものの、足もとスペースは変わらずなので、必要最小限。
- 満足している点
- ファッショナブルな若いファミリィ向け、とついつい言いたくなるが、本当のところをいうと、3ドアに比べて前ドアが短くなって乗り降りもラク、荷物の出し入れも便利になった、1人乗り+アルファのパーソナルギア、といったところだろう。ファミリィユースには、向いていないやはりA3ライドフィールは、あくまで快活でフラットだ。ボディが軽くて硬く、しかも足腰は粘り強い。平坦なのに力みがなく、しなやかなのに気怠くない。
エンジンをスタートさせ、直噴ターボエンジンとデュアルクラッチトランスミッションによる軽快な加速にうつった瞬間から、ほかの何物でもなく、アウディであることを身体全体で感じることができる。同じコンパクトアウディでも、Q3あたりと違うのが、そこだ。
意外にハードな乗り心地だ。昔ながらのドイツ車乗りには、別にどうってことないけれども、これが初めての輸入車だという人や、非ドイツ車系からの転向組には、最初、少し硬いな、と戸惑うかもしれない。それでも次第に、よく動くシャシーによるリズミカルな走りに魅了されていくはず。硬さをただたんに硬いまま押しつけてこないのが、モダンアウディの妙味である。ドイツ車なのだからまあこれぐらいの硬さは当然だ、とは、決してならない。
低回転域から、実用上十分なトルクが提供される。郊外路や高速を軽く流すことはもちろん、スポーティな走りまで過不足なくカバーする。
以上をオススメ
アクセルペダルに右足を軽く載せ、ゆっくりと周りに合わせて流してみれば、とりあえず高いギアを次から次へと掴んでいった。いかにも今の時代にふさわしい、エコフレンドリーな走りの気分にも浸れるのだった。
そして「A1」に比べ前席のドアが小さくて軽いので、駐車場で隣にクルマがとまって
ちょっとドアを開けたいという時は、こちらが良いと思う
- 不満な点
- やや硬めの乗り味が気にならなければ...
「A1」と比べて「A1 スポーツバック」は、後席の居住性を考えてルーフが
後ろに伸びているなど、2ドアの方がちょっとピュアでかっこいいと思う
全体の走りの熟成が進んでいて好印象なのだが、路面の継ぎ目を乗り越える時に
若干、コツコツとした突き上げ感が伝わる
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