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20年前のクルマが価格高騰!? 中古の「R34 GT-R」に熱視線!「ネオクラシック」が注目される訳とは

掲載 更新 32
20年前のクルマが価格高騰!? 中古の「R34 GT-R」に熱視線!「ネオクラシック」が注目される訳とは

■新車の納期遅れで中古車需要が急増!

 新型コロナの影響による半導体不足は新車の納期に影響を与えており、納車に半年以上かかるケースもあるようです。

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 そのため、すぐに乗れる中古車の需要が急増し、中古車の相場を押し上げるという、いわば「中古車バブル」に近い状態になっています。

 とくに2000年前後に登場したスポーツカーやクーペなどの中古車相場が高騰しはじめており、ついこの前までは安価で入手可能だったモデルが、あっという間に数百万円の値をつけることも。市場は需要と供給のバランスとはいえ、それだけ人気が高まっている証拠でもあります。

 中古車価格の上昇の理由として、「新車の納期の遅延」や、新型コロナ禍による自粛が続いていることもあって先行きが不透明なこともあり、予算を抑えられる中古車へと目が向くのは当然ともいえます。

 もうひとつの理由には、20年前後前のクルマは「ネオクラシック」扱いとなり、現代の最新モデルとは違うベクトルで設計されているので、「あえて乗ってます」という所有欲を満たせることもあるでしょう。

 新型車のような安全運転支援システムはないものの、エアバッグやABS、スタビリティコントロールといった安全装備は搭載されており、実用面で不便さを感じることがあまりないのもポイントとなっています。

 実際に、アメリカの通称「25年ルール」(初年度登録から25年が経過した車両はクラシックカー扱いになり、関税や排出ガス規制、安全基準の対象外になる制度)に該当しそうな車種は価格が高騰傾向です。

 ネオクラシックのなかでも人気なのが、日産「スカイラインGT-R」です。とくに、第二世代のスカイラインGT-Rのなかでも「R34型」は大ヒット映画「ワイルドスピード」シリーズにも登場しており、すでに超プレミア価格となりつつあります。

 そんな、人気が急上昇しているネオクラシックですが、20年前のクルマともなると消耗品などを含めたパーツ不足に陥りやすい点は注意が必要です。

 メーカーが交換用パーツをストックしているのは生産から10年から15年程度といわれており、せっかくネオクラシックを購入したのに消耗パーツが見つからず走れなくなるという事態を避けるためにも、程度が良い中古車を見つけられるかがキモになってきます。

 昨今は、トヨタ「2000GT」や「スープラ」「AE86」「ランドクルーザー」、日産「スカイラインGT-R」、マツダ「ロードスター」「RX-7」など、メーカーが各車のヘリテージパーツを再供給する取り組みをおこなっていますが、それも一部のモデルに限られています。

 そのため中古車市場では、低走行や機関状態の良い車両が必然的に高騰してしまうというわけです。

■非スポーツカーでも価格高騰必至?

 アメリカの25年ルールとも関係して価格が高騰するネオクラシックは、スカイラインGT-Rのようなスポーツカーだけではありません。

 今後、値上がりしそうな“スポーツカー以外のクルマ”にはどのようなモデルがあるのでしょうか。

●日産「スカイライン」(10代目・R34型)

 前述のように、ネオクラシックとして絶大な人気を誇るのが、第二世代の日産「スカイラインGT-R」です。

 アメリカの25年ルールの次のメインターゲットともいわれるR34型はすでにプレミア価格で取引されており、この影響を受けて、「スカイラインGT-R」のベースであるスタンダードな「スカイライン」の価格が高騰しはじめています。

 とくに人気になっているのが、2ドアクーペ(ER34型)のMT車。いまでは販売されるクルマのほとんどがAT車の時代となりましたが、MT車の需要も依然としてあり、その傾向は新車よりも中古車で強いといわれています。

 そしてその条件にピッタリ当てはまるのがスカイラインなのです。

 全長4580mm×全幅1725mm×全高1340mmと現代では小ぶりなボディに、280馬力の2.5リッターターボ、200馬力の2.5リッターNA、155馬力の2リッターNAと3種類のエンジンをラインナップ。

 しかも「アテーサE-TS(4WD)」搭載モデルもあり、「NR34型」と呼ばれる4ドア版も人気だったりします。

 すでにトップグレードの「25GTターボ」系は価格が高騰していますが、ネオクラシックの2ドアスポーツカーを探している人にはまずチェックしてほしい1台です。

●ホンダ「プレリュード」(5代目・最終型)

 昨今のSUVがクーペ風のボディを採用していることからもわかるように、クーペの美しいスタイルが再評価されてきています。

 そんななか、1996年から2001年まで生産された最終型(5代目)のホンダ「プレリュード」もジワジワ中古車価格が上昇中です。

 1987年に誕生した3代目が「スペシャリティカー/デートカー」として日産「シルビア(S13型)」と共に大ヒットモデルとなりましたが、バブル景気の終焉と共にスペシャリティカー人気も低迷。時代はミニバンやSUVへと変化します。

 これのあおりを受けたプレリュードは、4代目に突如マッチョボディへと方向転換。これがさらに人気低迷を招き、5代目でスリムボディに戻したものの人気は復活しませんでした。

 しかし時代は流れ、現在はプレリュードの最終型がネオクラシカル扱いとなり、その魅力が再発見されているようです。

 しかも当時不人気だったこともあり中古車自体の流通量が少ないことがさらに価格を上昇させる要因になっているのですから面白いものです。

 そんな最終型プレリュードは全長4520mm×全幅1750mm×全高1315mmというサイズで、このボディに搭載されるのはチューニングにより最高出力が違う4種類の2.2リッターNAエンジンです。

 さらにスポーツグレード「タイプS」にはFFながら左右の駆動力分配システム「ATTS(アクティブトルクトランスファーシステム)」を採用。

 このシステムがのちに「NSX」でも採用された「SH-AWD」に発展したことを踏まえると、プレリュードは時代を先取りしていたスペシャリティカーだったといえます。

●スバル「R1」

 ネオクラシカルの人気は普通車だけでなく、一部の軽自動車の人気も高めています。

 なかでも軽のスポーツモデルやオープンカーなどは軒並み人気が高まっており、これまで注目されることが少なかったモデルにもスポットが当たるようになってきました。

 そんな隠れた名車ともいえるのが、2004年に登場したスバル「R1」です。

 2003年の東京モーターショーで、今の時代を予見するかのようなEVのコンセプトカー「R1e」として注目。前評判の高さもあって、2004年にはガソリンエンジンを搭載して市販化されました。

 伝説の名車「スバル360」を受け継いだ現代版マイクロクーペというコンセプトでしたが、スタイルも近未来的で、全長3285×全幅1475mm×全高1510mmのボディに660ccエンジンを搭載しています。

 しかし残念ながらスタイリッシュな2ドアの「R1」は販売台数的に伸び悩み、より使いやすい4ドアセダン「R2」の影に隠れる存在となってしまいました。(ちなみに販売台数は「R1」が約1.5万台、「R2」は約13.4万台)

 R1は2009年まで生産されており、まだ比較的若いモデルということでまだプレミアこそついていませんが、気の早い人は税金も安い軽クーペに注目しはじめているようです。

 しかも810kg前後という比較的軽量なボディの恩恵もあり、燃費重視ではないエンジンにも関わらず、22.5km/L(10・15モード)を記録。まだまだ経済的といえる範疇ですし、それが趣味性の強いクーペであればなおさら魅力的だといえそうです。

※ ※ ※

 1990年代から2000年代のネオクラシックと呼ばれるモデルは、新規登録から13年以上のクルマに課せられる税金の重課の対象となっていますが、それでも中古車は人気になっています。

 最近のクルマに備わる先進技術はないものの、最新モデルとは別のベクトルのネオクラシックの魅力が再確認されているようです。

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みんなのコメント

32件
  • 20年前の車高すぎて買えません。

    もちろんあの当時のよさはわかりますが、あの値段では・・・
  • 下回り錆だらけの車はいらない
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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