現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 運転することがスポーツだった!? 見た目も走りもハードな車5選

ここから本文です

運転することがスポーツだった!? 見た目も走りもハードな車5選

掲載 更新 19
運転することがスポーツだった!? 見た目も走りもハードな車5選

■タフでなければ乗れない!? 往年のハードなクルマたち

 近年、スポーティなクルマは動力性能の向上とともに快適装備や安全装備が充実しており、運転するだけなら特別なスキルや体力を必要としません。

スープラ並みに速いセダンがあった? 絶滅寸前なスゴいセダン5選

 一方、昭和時代のスポーティなクルマといえば、ATが設定されていなかったり、パワーステアリング(以下、パワステ)やパワーウインドウなどすら装備していないモデルが普通でした。

 そこで、見た目も走りもハードな漢のクルマを、5車種ピックアップして紹介します。

●トヨタ「カローラレビン/GT」

 1970年に登場したトヨタ初代「セリカ」に搭載された1.6リッター直列4気筒DOHCエンジン「2T-G型」によって、DOHC=高性能車の象徴として世間一般に認識されます。

 そして、1972年には小型大衆車だった「カローラ/スプリンター」のクーペに2T-G型エンジンを搭載したスポーツグレード「カローラレビン/スプリンタートレノ」を設定し、スポーツカーに対する敷居を下げました。

 この2T-G型エンジンは、その後に厳しくなった排ガス規制に対応するために、電子制御燃料噴射装置が採用されるなど進化を続け、3代目の「TE71型(ナナイチ)」カローラレビンと、セダン、クーペの「GT」グレードに搭載されます。

 TE71型のカローラGT/レビンに搭載された「2T-GEU型」は最高出力115馬力を発揮。後期モデルに搭載されたエンジンは、燃焼室形状の変更などにより圧縮比が8.4から9.0まで高められ、スロットルレスポンスの改善など、同じ型式のエンジンとは思えないほどフィーリングが変化しました。

 TE71型カローラは走りを重視する若者から支持され、モータースポーツでも活躍。1983年に後継車種の「AE86型」が発売され、新開発の「4A-GEU型」エンジンの登場によって「2T-GEU型」は廃止されましたが、現在もコアなファンに愛されています。

●マツダ「サバンナGT」

 1971年にデビューしたマツダ「サバンナ」は、1967年に発売された世界初のロータリーエンジンを搭載した量販車「コスモスポーツ」と同じ、491cc×2ローター「10A型」ロータリーエンジンを搭載した2ドアクーペ/4ドアセダンです。

 コスモスポーツより安価だったサバンナは若者を中心に人気が高まりました。

 1972年には上級車種だった「カペラ」に搭載していた最高出力120馬力を発揮する、573cc×2ローター「12A型」エンジンを搭載する「サバンナGT」を追加。

 レースでは無敵を誇っていた日産「スカイライン2000GT-R」に勝利したことで、サバンナGTの評価も高まり、流麗なボディのクーペでありながらも硬派なクルマとして認められました。

●三菱「ランサーEXターボ」

 1979年に発売された三菱2代目「ランサーEX」シリーズは、ラリーで活躍した初代に比べて100kg以上増えた車重により、1.4リッター、1.6リッターエンジンでは力不足だったため、1980年には1.8リッター直列4気筒「G62型」エンジン搭載車が追加されました。

 さらに、1981年に欧州仕様でランサーEXに2リッターターボモデルが発売されると、国内にもターボモデルを望む声が高まります。

 そして日本でも1981年に、最高出力135馬力を発揮する1.8リッターターボエンジンを搭載した「ランサーEX 1800GSRターボ」が登場。

 トランスミッションは5速MTのみで、サスペンションも専用にチューニングされており、後輪駆動の素直でコントローラブルなハンドリングによって、スポーツドライビング好きから高い人気を誇りました。

 ライバル車が続々とパワーアップするなか、ランサーターボも1983年のマイナーチェンジでインタークーラーが装着され、最高出力は160馬力まで向上。

 ランサーターボは「ランタボ」の愛称で親しまれ、飾り気のない硬派のセダンとして若者から支持されました。

■FF最速の名をほしいままにしたモデルとは!?

●日産「シルビアRS」

 1965年に登場した日産初代「シルビア」は高級クーペとして若者の憧れでしたが、販売台数はわずかでした。

 2代目は空白期間を経て1975年に発売されましたが、排出ガス規制によって牙が抜かれたエンジンと、好き嫌いが分かれたデザインによって、販売は低迷します。

 そして、1979年にモデルチェンジした3代目では、直線基調のシャープなボディラインと、角型4灯式ヘッドライトを採用した力強さあふれるフロントフェイスなどで、一気に人気が高まりました。

 発売当初は2リッターと1.8リッターの直列4気筒SOHC「Z型」エンジンが搭載され、1981年のマイナーチェンジでは「ブルーバードSSSターボ」と同じ最高出力135馬力を発揮する1.8リッター4気筒SOHCターボ「Z18ET型」エンジンが搭載されます。

 十分に俊足となったシルビアでしたが、さらに「スカイラインRS」と同じ2リッター4気筒DOHC16バルブ「FJ20E型」エンジンを搭載する「シルビアRS」が登場。

 FJ20E型エンジンは最高出力150馬力を誇り、鋭いピックアップやメカニカルノイズが大きめのエンジン音も刺激的でした。

 やや大柄で文字どおり「グランツーリスモ」だったスカイラインに対し、シルビアは引き締まった印象のスパルタンなスポーティカーとして高い人気を誇りました。

●ホンダ「シビックSi」

 ホンダ初代「シビック」には、新世代のコンパクトカーとして日本のみならずアメリカでもヒットし、FF車の優位性を知らしめた存在です。

 そして、1983年に発売された3代目の通称「ワンダーシビック」は、軽量な車体にパワフルな1.5リッターエンジンを搭載することで、ホットハッチへと生まれ変わりました。

 しかし、ライバル車がターボやDOHCエンジンを搭載するとパワーでは見劣りしていまい、その状況を打破するため、1984年に新開発の1.6リッター直列4気筒DOHC「ZC型」エンジンを搭載した「シビックSi」を追加しました。

 ホンダの4輪車では、「S800」の生産終了から14年ぶりとなるDOHCエンジンの復活は、大いに話題となります。

 トヨタの4A-GEU型エンジンは高回転までスムーズに回る優れたフィーリングながら、常用域のトルクが細いと評されましたが、ZC型エンジンはロングストロークであることから中低速域のトルクが太く「乗りやすく速い」と、高く評価されました。

 とくに走りを重視する若者層からは絶大な支持を受けることになり、さらに1985年から市販車をベースにした車両で競われた「全日本ツーリングカー選手権」での活躍によって、FFスポーツカーの地位を不動のものにします。

※ ※ ※

 今回紹介した、1970年代から1980年代までのスポーティカーは、冒頭にもあるとおりパワステが標準装備されていないのが当たり前で、オプションでも無いクルマの方が多いくらいでした。

 なかにはメーカーオプションでパワーステアリングが設定されているにもかかわらず、あえて装着しないという人もいたほどです。理由としては重量増となることと、ハンドルのフィーリングを気にしていたことが挙げられます。

 当時はパワステよりもノンパワステの方が、ステアリングから伝わるインフォメーションがわかりやすいという意見や、実際にパワステの出来がいまほど良くなかったことも考えられます。

こんな記事も読まれています

トヨタ新型「ランクルオープン」初公開に大反響! FJ風な“旧車デザイン”&斬新「スケスケドア」採用! “TOYOTA”ロゴの「ROX」米国で披露!
トヨタ新型「ランクルオープン」初公開に大反響! FJ風な“旧車デザイン”&斬新「スケスケドア」採用! “TOYOTA”ロゴの「ROX」米国で披露!
くるまのニュース
どんな役割を持っているか知ってる? 最近のバイクに必須の「三元触媒」を徹底解説
どんな役割を持っているか知ってる? 最近のバイクに必須の「三元触媒」を徹底解説
バイクのニュース
ロータスがEV化計画を修正、ハイブリッド車導入へ 消費者需要や関税に対応
ロータスがEV化計画を修正、ハイブリッド車導入へ 消費者需要や関税に対応
AUTOCAR JAPAN
義父から受け継いだ日産「バイオレット」はオリジナルをキープ!「当時の状態で後世に残すこと」に共感して20年…現状維持が課題です
義父から受け継いだ日産「バイオレット」はオリジナルをキープ!「当時の状態で後世に残すこと」に共感して20年…現状維持が課題です
Auto Messe Web
ゼネラルモーターズ、11番目のF1チームに。キャデラックブランドで2026年からの参戦で基本合意
ゼネラルモーターズ、11番目のF1チームに。キャデラックブランドで2026年からの参戦で基本合意
motorsport.com 日本版
ブリヂストン、国内3工場に投資し能力増強 高インチタイヤ生産強化 2028年までに日産3000本増
ブリヂストン、国内3工場に投資し能力増強 高インチタイヤ生産強化 2028年までに日産3000本増
日刊自動車新聞
ホンダ 新型「アドベンチャーモデル」発表に反響多数! 「デイキャン余裕です」「ロボット顔が好き」の声!鮮烈レッドボディに高性能「eSP+エンジン」搭載の「ADV160」どんなモデル?
ホンダ 新型「アドベンチャーモデル」発表に反響多数! 「デイキャン余裕です」「ロボット顔が好き」の声!鮮烈レッドボディに高性能「eSP+エンジン」搭載の「ADV160」どんなモデル?
くるまのニュース
独ボッシュでも最大5500人削減、欧州車メーカーの業績悪化が影響[新聞ウォッチ]
独ボッシュでも最大5500人削減、欧州車メーカーの業績悪化が影響[新聞ウォッチ]
レスポンス
【セミナー見逃し配信】※プレミアム会員限定【CES2025予習&復習セミナー】前回CESのトレンドを踏まえて次回の見どころをチェックする
【セミナー見逃し配信】※プレミアム会員限定【CES2025予習&復習セミナー】前回CESのトレンドを踏まえて次回の見どころをチェックする
レスポンス
クルマのメーター内に「光るカメ」出現! 「青いイカ」や「コーヒーカップ」も!? 点灯したらマズい? 新種の「警告灯」どんな意味?
クルマのメーター内に「光るカメ」出現! 「青いイカ」や「コーヒーカップ」も!? 点灯したらマズい? 新種の「警告灯」どんな意味?
くるまのニュース
新基準原付で125ccも原付扱いに!? 125ccのバイクには一体何がある?
新基準原付で125ccも原付扱いに!? 125ccのバイクには一体何がある?
バイクのニュース
トヨタがマニュファクチャラーズタイトル獲得! 地元で歓喜の戴冠!!
トヨタがマニュファクチャラーズタイトル獲得! 地元で歓喜の戴冠!!
ベストカーWeb
【ラリージャパン 2024】波乱続きの劇的大団円…ヒョンデのヌービルが悲願のドライバーズタイトル初戴冠
【ラリージャパン 2024】波乱続きの劇的大団円…ヒョンデのヌービルが悲願のドライバーズタイトル初戴冠
レスポンス
日産『エルグランド』、15年目の大変身へ! 燃費倍増も、BEV化はおあずけ?
日産『エルグランド』、15年目の大変身へ! 燃費倍増も、BEV化はおあずけ?
レスポンス
ラリージャパンはヒョンデを駆る首位のタナクがクラッシュでトヨタのエバンスが優勝! 日本の勝田は惜しくも表彰台を逃す4位で終幕
ラリージャパンはヒョンデを駆る首位のタナクがクラッシュでトヨタのエバンスが優勝! 日本の勝田は惜しくも表彰台を逃す4位で終幕
WEB CARTOP
スズキが新型「カタナ」発売! めちゃ“レトロ感”あふれる「旧車風デザイン」に反響殺到! “鮮烈ブルー”採用した「レジェンドバイク」最新モデルが凄い人気!
スズキが新型「カタナ」発売! めちゃ“レトロ感”あふれる「旧車風デザイン」に反響殺到! “鮮烈ブルー”採用した「レジェンドバイク」最新モデルが凄い人気!
くるまのニュース
F1シート喪失ボッタスのメルセデスリザーブ復帰は「時間の問題」トト・ウルフ代表認める
F1シート喪失ボッタスのメルセデスリザーブ復帰は「時間の問題」トト・ウルフ代表認める
motorsport.com 日本版
約100万円! トヨタ最新「軽トラック」は使い勝手サイコー! 斬新モデル「エクストラ」は“豪華装備”がすごい! めちゃ「過酷な環境」で愛用される“超タフ軽トラ”の魅力とは!
約100万円! トヨタ最新「軽トラック」は使い勝手サイコー! 斬新モデル「エクストラ」は“豪華装備”がすごい! めちゃ「過酷な環境」で愛用される“超タフ軽トラ”の魅力とは!
くるまのニュース

みんなのコメント

19件
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

344.9430.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

15.0438.0万円

中古車を検索
シビック (ハッチバック)の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

344.9430.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

15.0438.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村