■改良モデルの「LC500コンバーチブル」を試乗!
レクサスのフラッグシップクーペ・オープンカー「LC」が2023年6月に改良を実施。操縦安定性や乗り心地、機能性を高めています。
早速、改良された「LC500 Convertible(コンバーチブル)」を6月下旬に編集部Nが試乗してみました。
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LCは、2017年3月にデビューしたフラッグシップクーペで、独創的なデザインに加え優れた走行性能をもち、レクサス全モデルの乗り味を方向づける役割を担っています。
2ドアクーペに加え、2020年6月には電動格納式ソフトトップを備える2ドアオープンモデル、LC コンバーチブルが追加されています。
パワートレインは、5リッターV型8気筒自然吸気エンジンのガソリン車(LC500)と3.5リッターV型6気筒エンジン+モーターのハイブリッド車(LC500h)を設定。ともにFR(後輪駆動)です。
今回試乗したのは、改良で用意された新外装色「ヒートブルーコントラストレイヤリング(ヒートブルー)」とブルー&ホワイトの内装を組み合わせたLC500 コンバーチブルです。
エクステリア上の変更点はありませんが、初夏の強い日差しのもとにたたずむヒートブルーのLCコンバーチブルは、ほかのクルマとは違ったオーラを放ち、独特な存在感をまとっているように感じます。
ヒートブルー自体は「NX」のF Sportや「IS F」などにも採用されており、スポーティな「F」系モデルとのマッチングは良好ないっぽうで、ラグジュアリーなイメージのLCと組み合わせると、単にLCの動力性能への期待を高めるだけでなく、本来持っているエレガントなイメージを際立っているように感じられました。
特に日差しのもとだと、ひし形のテクスチャを組み合わせた複雑なスピンドルグリルやワイドに盛り上がった前後フェンダー、ヘッドライトからテールランプまでをむすぶキャラクターラインが強調され、グラマラスなボディ造形がはっきりとわかります。
都内で走行・停車させていると街中の人々からの視線も強く感じられ、特別なクルマに乗っていることを実感できます。
いざ乗り込んでみると、ホワイト基調に外装色とは系統の異なるブルーのレザーが一面を覆い、上品なステッチとともにインパネ上部やドアトリムまで連続した形状が包みこまれる感覚をもたらすとともに所有欲を満たしてくれました。
いっぽうで、ボンネット両端まで見通すことができる広い視界や、6時位置から指針するセンタータコメーターなどが、単にラグジュアリーカーではなく高いドライバビリティを持つことを予感させます。
改良では新たに12.3インチのタッチディスプレイを採用。従来位置にあったタッチパッドは廃止され、ワイヤレス接続によるApple CarPlayやAndroid Autoへ対応したことにより、利便性を大きく高めるとともに、直感的な操作が可能となりました。
■レクサス最高峰の乗り味は?
実際に乗り込んで始動してみるとアイドリング時はまったく振動を感じさせず、ラグジュアリーカーにふさわしい静粛性を持ちます。高い密閉性を持つソフトトップを閉じていれば、まるでクーペかと錯覚させるほどです。
必要以上に加速することさえしなければ、品の良いインテリアとともにカフェでくつろぐような心地よいリラックス空間でドライブを楽しめます。
しかし、ひとたびアクセルを踏み込めばたちまち表情は一変しました。
V8特有のビートとともに、クリアで透き通ったサウンドを奏でながら7000回転まで鋭く跳ね上がる様は、ターボエンジンなどとは違って自然吸気エンジンでしか成し得ない爽快感と官能性をもたらしてくれます。
ラグジュアリーな趣きとは裏腹に、たくましさと上品さの両方を感じさせるサウンドは、アクセルを存分に踏みたくさせると同時に、このエンジンをあえて持て余すことでゆったり贅沢に「流す」という、どちらの乗り方でも楽しめるのではないかと感じます。
しかもこれは、「ドライブモードセレクト」が「ノーマル」モードの状態のまま、ということに驚きます。
もしドライブモードセレクトを、ワインディングや高速走行で楽しむ「スポーツ S」モードや、サーキット走行などを想定した「スポーツ Sプラス」モードなどに切替えた時、LCがどのような表情を見せるのかにも期待が膨らみます。
改良でドライバーの意志に寄り添うように制御に手が加えられた10速ATは、アクセル操作に機敏に反応し、ドライバーがゆったり走ろうとすれば小気味よくシフトチェンジして快適性を保ちます。
一方で、力強く踏み込めばすぐさまキックダウンするなど、「M」モードによるマニュアル操作をほとんど行うことなく、思い通りのシフトチェンジをしてくれました。
また、今回の改良では足回りもアップデートされ、コイルスプリング、スタビライザー、ショックアブソーバーなどサスペンションの各部の最適化やホイールの締結を、これまでのナットからワッシャ付ハブボルトへと変更。
さらに、タイヤもノーマルタイヤを標準設定することで、快適な乗り心地とハンドリング性能を高次元に両立したと言います。
実際には、一般道においてハブボルト化の恩恵を味わうのは難しいのですが、ヨーロッパの石畳み路面を再現したエリアで走らせてみると、ゴトゴトと身体が上下左右に揺すられるような不快な振動は少なく、装着タイヤがフロント245/40R21・リア275/35R21の扁平タイヤであることを意識させない快適なものでした。
また街中を流していても、スポーティさを実現するにはほど遠いと考えられる車両重量2050kgもの重いボディですが、サスペンションセッティングやボディ剛性の高さから、まるでミディアムサイズのスポーツセダンかと思うほどの俊敏な身のこなしで走行することができます。
この感覚は都内を法定速度内で走っても十分に実感できましたが、速度域の高いコーナーが連続する高速道路などでは、この味付けをさらに楽しむことができそうです。
短い時間での試乗でしたが、もっとステアリングを握っていたく、遠くへ出かけたくなる気持ちをかき立てる、特別な時間を与えてくれるクルマであると感じます。ハンドルを握る自身でさえも特別な人間であるかのように錯覚してしまう、そんな感覚をもたらしてくれます。
LCコンバーチブルの価格(消費税込)は1550万円からと、決して手の届きやすい価格ではありませんが、レクサス最高峰のクルマづくりのスゴさが垣間見えました。
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みんなのコメント
フェラーリが横に並ぶと完全に埋もれんだがw
どんだけトヨタ忖度してんだよw