■先進安全技術の搭載で死傷事故は半減
2025年3月19日、トヨタは東京都内でメディア向けに「安全技術説明会」を開催しました。
このイベントでは、トヨタが誇る最新の安全技術を搭載した車両を実際に運転し、その性能を体感する貴重な機会が設けられました。
【画像】「えっ…!」 クルマの安全機能が“進化”する「謎のカギ」です! 画像を見る!(30枚以上)
トヨタの安全技術の歩みを振り返ると、1995年に登場した「GOA(Global Outstanding Assessment)」がその基盤と言えるでしょう。
この技術は、衝突時の衝撃を効果的に吸収し分散させるボディ構造を採用しており、乗る人の安全を最優先に考えた設計が特徴です。
この頃からトヨタは、安心して乗れるクルマづくりを追求してきました。そして現在では、「Toyota Safety Sense(TSS)」という先進的なシステムが多くの車種に搭載されています。
このTSSは、カメラやレーダーで周囲の状況を把握し、衝突を回避したり運転をサポートしたりする機能が備わっています。
例えば、自動ブレーキや車線維持支援など、運転中の負担を減らしつつ事故を防ぐ工夫が詰まっていて、トヨタが掲げる「交通事故ゼロ」の目標に向けた大きな力となっています。
実際にTSSの効能について、クルマ開発センター(Fellow)車両安全技術担当の御沓悟司氏は、
「TSSを搭載するクルマでは、搭載しないクルマに比べて、死傷事故が約54%低減していることが分かりました」
と調査データを発表。
なお、残りの防げていない事故に対する今後の取り組みとしては、
「大きく3つのステップを考えております。1つ目は、現在あるクルマの安全技術のレベルアップ。
2つ目は AI技術を駆使した自分の周りにいる人や、クルマの行動をデータドリブン開発で予測して、自己リスクを下げる取り組み。
3つ目はインフラ協調、つまり通信技術を活用して人・クルマ・道路をつないで、三味一帯で事故を減らす取り組み。
トヨタは今ある安全技術の継承と、新たな技術開発による安全性能進化の両輪で、交通事故ゼロを目指していきます」
と語っていました。
■先進安全技術を体験…安全機能が進化する謎のカギとは?
さて、今回の説明会で実際に試乗したのは、3つの車種に搭載された予防安全技術です。
まず、「bZ4X」に搭載されている「急アクセル時加速抑制(プラスサポート)」、次に「プリウス」の「パーキングサポートブレーキ」、そして「アルファード」の「アドバンストパーク」です。
最初に体験した急アクセル時加速抑制(プラスサポート)は、アクセルとブレーキの踏み間違いによる急発進を防ぐための技術です。
この機能を使うには、専用のスマートキーでドアを解錠する必要があります。
普通のスマートキーを使った場合はこの機能は作動せず、いつも通りの運転が可能です。
試乗では、クルマがゆっくり進むクリープ状態から、わざとアクセルを強く踏んでみました。
すると、システムがすぐに反応し、メーターに「アクセルが踏まれています」という表示が出ると同時に、加速が抑えられる感覚がありました。
bZ4XはEVならではの滑らかな走りが魅力ですが、この安全機能のおかげで、運転に慣れていない方や高齢の方でも安心して乗れると感じました。
次に試したのは、プリウスに搭載されたパーキングサポートブレーキです。
この機能は、渋滞や駐車場での低速走行時に、周囲の車両や壁、歩行者を検知して自動でブレーキをかけてくれるものです。
試乗コースでは、前方に別のクルマが止まっている状況を想定して運転してみました。
障害物が近づくと警告音が鳴り、メーターには「アクセルが踏まれています。ブレーキを踏んでください」と表示され、ブレーキが自然に作動しました。
プリウスは環境に優しい性能で知られていますが、こうした安全技術が加わることで、毎日の運転への安心感につながっていることを実感しました。
最後に体験したのは、アルファードのアドバンストパークです。
この技術は、駐車時のハンドル操作やアクセル、ブレーキ、シフトチェンジをサポートし、安全かつスムーズに駐車や出庫ができるようにしてくれます。
試乗では、指定された駐車スペースにクルマを近づけてボタンを押すだけで、後はシステムが自動で駐車を完了してくれました。
もし途中でブレーキを踏むと支援が一時停止し、ブレーキを離すと再開する仕組みです。
また、ハンドルやアクセルを自分で操作した場合は、支援を続けるか止めるかを選択できます。
家族でのお出かけや荷物が多い時でも、この機能があれば駐車が楽になりそうです。
※ ※ ※
トヨタが誇るこれらの安全技術は、ドライバーの安心感を高め、事故を減らすための頼もしい味方です。
これからも進化を続けるトヨタの取り組みに注目していきたいところです。
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みんなのコメント
GOAなんて発表された時、他メーカーの社員は何を今更言ってるの?とか言われるくらい他メーカーでは当たり前の事だったらしい。