■好調な理由その1「ライバルの動向」
2020年12月にデビューした日産のコンパクトカー「ノート」ですが、2022年後半に入り販売がさらに上向きで、トヨタなどのライバル車を追い越す勢いをみせています。
ノート好調の理由には、ライバルの動向や納期問題など、3つの要素があるといいます。
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現行型の3代目ノートは、2020年12月23日に発売されました。
発売翌年の2021年は、年間を通して9万177台(一般社団法人日本自動車販売協会連合会調べ)を販売し、年間の登録台数ランキングでは、1位のトヨタ「ヤリス」、2位のトヨタ「ルーミー」、3位のトヨタ「カローラ」に次ぐ、4位のポジションを得ています。
そしてデビュー2年目を迎えた2022年前半(1月から6月)は5万6948台を販売して、4位をキープします。ここまでは前年と同じペースです。
ところが2022年夏以降、ノートの販売は上向きとなります。
2022年7月には月間ランキングで3位にアップ。8月はさらにひとつ順位を上げて2位に。9月も2位を維持し、10月は6位に下げるものの、11月は2位に復活しました。
そして気が付けば、12月の1か月を残しつつも、2022年1月から11月の11か月でノートの販売台数が10万1542台に達し、2021年の年間販売台数を、11月の段階で上回ることに成功しているのです。
このようにノートの売れ行きが好調な理由について、あらためて考察してみましょう。
まず、ライバルの動向として注目なのは、コンパクトハイトワゴンのルーミーです。
2022年の前半(1月から6月)はランキング3位でしたが、8月以降、順位を8位、9位、5位、6位とポジションを落としています。明らかに勢いが落ちているのです。
その不調の理由として考えられるのは、9月にフルモデルチェンジしたトヨタ 新型「シエンタ」の存在でしょう。
ルーミーとシエンタは、左右スライドドアを備える背の高いコンパクト系です。
シエンタの方が若干サイズの大きい兄貴分にあたり、ルーミーにはない3列シート仕様が設定されたミニバンモデルという違いがあります。
ルーミーの登場は2016年11月のことで、デビュー6年を迎えたロングセラーモデルです。
兄貴分であるシエンタは11月には4位にランクイン。ルーミーの顧客の一部が新型シエンタに流れたことが予想されます。
■好調な理由その2「圧倒的な短納期!」
そして、ノートが好調なもうひとつの理由として、近年深刻さを増している「納期問題」もありそうです。
ノートの納期を日産広報部に問い合わせてみると「注文から工場出荷までの期間はおよそ1か月から2か月程度」との答え。
なんと、この新型コロナ禍によるサプライチェーンの混乱や半導体不足が叫ばれるなか、わずか1か月から2か月というのは、驚きの短さです。
ちなみにノートのライバル車で、トヨタのハイブリッドコンパクトカーである「アクア」の場合はどうでしょう。
トヨタの公式サイトには「生産遅延に基づく工場出荷時期目処の一覧」と題した各モデルの納期目安が掲載されています。
アクアの工場出荷時期目処には「5か月から6か月程度(12月6日時点:以下同)」とあります。
ヤリスは「5か月から6か月程度/ハイブリッド車は4か月程度」、コンパクトSUVの「ヤリスクロス」は「6か月以上」とあります。
またカローラ(カローラ セダン)は「2か月から3か月程度/ハイブリッド車は4か月から5か月程度」、「カローラスポーツ」(5ドアハッチバック)で「4か月程度/ハイブリッド車は5か月程度」と、もう少しましな状況。
しかしコンパクトSUVの「カローラクロス」は残念なことに「詳しくは販売店にお問い合わせください」との記載があるのみで、売れ筋のSUVとなると納期未定というわけです。
そして、こちらもノートのライバルとなるホンダ「フィット」の場合は、「ガソリン車で半年以上/ハイブリッドで半年程度(2022年12月12日時点)」という案内がホンダの公式サイトにあります。
つまり、ライバルとなるクルマたちが、総じて半年ほどの納車期間があるのに対して、ノートは、工場出荷までに1か月から2か月で、その後の配送や納車準備などがあったとしても、3か月ほどで手元に届くというわけです。
グレードやオプション選択によっては多少の遅れも予想されますが、いずれにしても現在の販売において納期の短さは大きなアドバンテージとなることでしょう。
■好調な理由その3「ラインナップの豊富さ」
またノートの場合は、ラインナップの豊富さも支持を集めている大きな理由となるでしょう。
ノートシリーズでは、2021年8月に上級版「ノートオーラ」とスポーティ版「ノートオーラ NISMO」が追加されています。
そして、それとは別にカスタム版の「ノート AUTECH(オーテック)」とクロスオーバーSUV風カスタムカー「ノート AUTECH CROSSOVER(オーテック クロスオーバー)」も用意されています。
キャラクターの異なるラインナップを用意していることも現行型ノートの大きな特徴といえます。
そんな多彩なラインナップの販売内訳はどうなっているのでしょう。
日産によれば、2022年10月から11月の集計では、標準タイプのノートが42%を占めるのに対し、ノートオーラが40%、ノートオーラ NISMOが13%、ノート AUTECHが2%、ノート AUTECH CROSSOVERが3%だといいます。
ノートシリーズの好調さの理由について、日産にも聞いてみました。
日産広報部は次のように説明します。
「ノートとノートオーラへ搭載した100%電気で走る日産独自のパワートレイン、第2世代e-POWERがもたらす力強い加速、なめらかな減速、優れた静粛性といった走りの楽しさと、自動車アセスメント(JNCAP)で最高評価ファイブスター賞を獲得した安全性の高さが、多くのユーザーに好評です。
加えて、クラスを超えた上質を提供するノート オーラ、スポーツ志向のオーラ NISMO、クロスオーバータイプのノート AUTECH CROSSOVERと、幅広いニーズに対応できるラインアップを用意していることも、ユーザーから高く評価されています」
製品の出来の良さに加え、価格帯の異なるノートとノートオーラの販売比率がほぼ同等ということからもわかる通り、多様な需要に応えるバリエーションの豊富さも、好調さの理由ということでしょう。
※ ※ ※
ノートに関しては、ぜひとも知っておいて欲しいポイントがもうひとつあります。
先代(2代目)ノートは、2018年に登録車における年間販売ランキング1位を獲得しています。これは文句なしの大ヒットです。
ですが、その先代ノートがデビューしたのは2012年9月のこと。
年間ナンバー1を獲得するのはマイナーチェンジを実施した後、デビューしてから6年も経過した時だったのです。
つまり先代ノートは、それほど息の長いモデルだったということを表しています。
先代は2020年末のフルモデルチェンジまで、およそ8年のモデルライフを送っています。
一方、現行型ノートはデビュー2年目に過ぎません。まだまだニューモデルのようなもので、この先のさらなるヒットも夢ではありません。
販売台数が年間ナンバー1になる日が何年後に訪れるのか、今後のノートの動向も楽しみなところです。
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みんなのコメント
それでも1位は取れないっていうのが、いかにトヨタに一極集中しているかわかる。