■日本が誇るスーパーカー「GT-R」vs「NSX」
日本を代表するスーパースポーツカーといえば、日産「GT-R」とホンダ「NSX」でしょう。
桁が違う… 5007馬力の12000ccエンジン搭載 ドバイ製スーパーカー登場
GT-Rは、2007年にデビューしました。それまでは「スカイライン」の高性能モデルという位置づけで「スカイラインGT-R」という車名でしたが、現世代となる「R35」と呼ばれるモデルからはスカイラインから独立して、GT-Rとなりました。
プラットフォームをはじめ、メカニズム的にもスカイラインとはまったくの別設計です。とはいえ、血筋としてはスカイラインGT-R時代から継承されています。
一方のNSXは、1990年から2006年まで販売された初代に続く2代目として、2016年にデビュー。ホンダの走りの頂点として君臨し、現行モデルは基本設計や生産をアメリカでおこなっています。
今回は、そんな両車の違いを比べながら、それぞれのキャラクターを分析していきましょう。
GT-RとNSXのキャラクターを明確にするうえで、もっともわかりやすいのは両車のポジショニングの違い。
いずれも卓越した走行性能を持ちますが、NSXがフェラーリやランボルギーニと同じくスーパーカーやスーパースポーツカーにカウントされるのに対して、GT-Rはあくまで乗用車の延長線上にある超高性能グランドツーリングカーと大きな違いがあるのです。
そのキャラクターの違いを如実に表しているのが、パッケージングです。GT-Rはあくまで乗用車の延長上なのでボディは箱型で、リアシートも備えています。エンジンは一般的な乗用車と同じく車体前部に搭載し、4人が乗れるツーリングカーが根底にあります。
いっぽうでNSXは平べったく、見るからにスーパーカー然としたスタイル。居住空間の後ろにエンジンを搭載するミッドシップということもあり、リアシートは存在しません。
パッケージングの違いが大きな差を生んでいるのが、実用性です。GT-Rは後席があるので4人乗車ができるだけでなく、後席を大きな旅行カバンも積める荷物置き場としても使えます。
そのうえトランクルームも、ゴルフバッグなら2セット、スーツケースであれば特AサイズとCサイズをひとつずつ飲み込む実用的な空間です。
対するNSXは、後席がないだけでなく、エンジンを車両後方に積む影響でトランクルームも広くありません。2人で2、3泊の旅行にいくくらいの荷物を積める、という程度です。
機内持ち込みサイズのスーツケースを収めるのも苦労するほどで、ゴルフバッグでいえばよほどコンパクトなものがひとつ入るかどうか、といえるほどの空間なのです。
ボンネット下にはエンジンがないとはいえ、ポルシェ「911」や「718ケイマン/ボクスター」と違って車両前方の荷室はないので、荷物を積むスペースはかなりコンパクト。しかも、エンジンや排気系の熱の影響などもあって、冬でもかなり熱くなります。
GT-Rはその気になればファミリーカーとして使えるほど実用性が高く、いっぽうNSXは割り切った荷室スペースといえるでしょう。
■コストパフォーマンスではGT-Rに軍配か!?
もうひとつ、わかりやすい両車の違いがパワートレインです。
GT-Rが従来通りのエンジン車なのに対して、NSXはモーターを組み合わせたハイブリッドです。いずれも駆動方式は4WDですが、エンジン搭載位置の違い(GT-Rが車両前部でNSXは車両中央部に積むミッドシップ)だけでなく、NSXは前輪をモーターだけで駆動するのも興味深い違いといえるでしょう。
駆動力を生み出すメインは後輪としつつ、旋回時はモーターでフロントの左右輪に回転差をつけることで曲がろうとする力を強める「トルクベクタリング」としているのが特徴です。
GT-Rの駆動方式は後輪をメインとして必要に応じて前輪にも駆動力を送るトルクスプリット式ですが、左右の駆動力配分はおこなっていません。
では、エンジンはどうでしょうか。
GT-Rのエンジンは排気量3.8リッターのV型6気筒ツインターボで、デビュー当時のスペックは最高出力480馬力/最大トルク588Nmでしたが、現行モデルは570馬力/633Nmまで引き上げられています。
対してNSXは、同じV型6気筒ツインターボながら、排気量はGT-Rよりわずかに少ない3.5リッター。エンジンスペックは507馬力/550Nmですが、そこへフロント37馬力×2個とリア48馬力のモーターが加わり、パワートレインとしてのシステム出力は581馬力/646Nm。トータルとしてはGT-Rを上回っています。
いずれにせよ、超高性能なパワートレインを持つGT-RとNSXの走りは、世界に通用する実力です。
ただし加速感には違いがあり、GT-Rはカタパルトで押し出される戦闘機のように急激にGが立ち上がる、野性的な線の太い加速をするのに対し、NSXはエンジン回転上昇とともにリニアに加速度が高まっていく印象です。
これはどちらが良いとか悪いとかではなく、「強いGT-R」と「爽快なNSX」という目指した走行感覚の違いといえるでしょう。
目指したものの違いといえば、GT-Rは箱型の車体なので車体の感覚がつかみやすく、日常的にも運転がしやすいといえます。いっぽうNSXは、前方視界はかなり良好ですが、狭い場所での車体感覚はつかみにくく、その点もスーパーカーらしいと判断できます。日常的な運転のしやすさは、断然GT-Rがリードしています。
ちなみに“スポーツカーの聖地”と言われるドイツのサーキット「ニュルブルクリンク」でのタイムアタックは、GT-Rが7分8秒679(2013年9月に「2014年式 GT-R NISMO N Attack Package」で記録)。市販モデルとしては歴代13位(2019年8月現在)とかなり上位に食い込んでいます。
NSXは現在のところ公式ラップタイムを公開していません。これは「目的としているのはサーキットの速さではない」というホンダのメッセージともとれますが、登場が噂されているハイパフォーマンス仕様の「タイプR」が追加されたら、公式なタイムアタックが行われるかもしれません。
価格については、GT-R 2020年モデルは1063万1520円(消費税込、以下同様)から。NSXは2370万円です。どちらも高価であることには変わりませんが、あれだけの性能を誇りつつNSXの半額以下と考えれば、GT-Rのコストパフォーマンスは極めて高いと判断できます。
ただ、性能を極めたハイスペックモデルの「GT-R NISMO(ニスモ)」は2420万円で、こちらはNSXをも超える価格。ただし、もしNSXにタイプRが登場したら、こちらはさらに高いプライスとなることが想定されます。
比べてみると、メーカーを代表するのと同時に日本代表といえる部分は共通する2台のハイパフォーマンスモデルながら、目指した方向は全く異なるということが理解できます。
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