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画像で紹介 奇抜なインテリアのコンセプトカーたち 22選 前編

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画像で紹介 奇抜なインテリアのコンセプトカーたち 22選 前編

マセラティ・ブーメラン(1971年)

1971年に登場したマセラティ・ブーメランは、外から見るとそれほどおかしなところはない。くさび形のデザインは1970年代前半のトレンドであった。このクルマの特異さは、その内装にある。

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ほぼ垂直に取りつけられたステアリングの内側には7つのメーター、スイッチ、警告灯類が配置されているのだ。動作には問題なかったが、エルゴノミクス的には良くなかったようだ。

ランチア・シビロ(1978年)

ベルトーネのデザイナー、マルチェロ・ガンディーニは、1978年にストラトスの後継としてシビロ・コンセプトを発表した。ストラトスのプラットフォームをベースにおよそ10cm延長し、未来的かつ彫刻的なボディを載せた。

ラリーを意識したコクピットはマルチファンクションのステアリングを基本とするクリーンなデザインとなった。ステアリングのリムはドライバーの手のひらにフィットするよう設計され、メーター類はダッシュボードに埋め込まれている。

オペル・ジュニア(1983年)

1983年に発表されたオペル・ジュニア・コンセプトはミニマリズムを追求したデザインだ。ダッシュボードはメーター類やスイッチ類を乗せる棚板のようになっている。

シトロエン2CVをみればわかる通り、このレイアウトはスペースの有効活用につながるのだ。驚くことではないかもしれないが、このインテリアをデザインしたのは当時無名だったクリス・バングルだ。

日産コムコム(1985年)

日産はこのコムコム・コンセプトを配達車として1985年に発表した。ボクシーで機能性重視のインテリアは、移動オフィスとしても使用できる。ダッシュボードには電話、フロッピーディスク・ドライブ、それにGPSやレシートのプリンターも備える。

日本ではマツダをはじめとした他のメーカーも似たようなコンセプトを打ち出したが、いずれも市販化されることはなかった。高コストに見合う需要が期待できなかったことが大きな理由とされている。

オールズモビル・インカス(1986年)

オールズモビルはアメリカでもそれほど先進的ブランドとしては捉えられていなかったが、1986年のインカス・コンセプトで状況は一変した。イタルデザインによって製作されたミドエンジンの4ドア車で、ソファーのようなシートによる快適性と戦闘機のようなコクピットが特徴だ。

ステアリングホイールは多数のボタンが装着された操縦桿のようなものに置き換えられている。1980年代には、ビデオゲームで育った世代はこの方式を好むとの調査結果が出ていた。走行状態などはダッシュボードに装着されたワイドスクリーンに表示される。

しかしオールズモビルはこれを市販化することはなかった。2019年現在においても、ビデオゲーム世代は今まで通りのステアリングで運転しているが、ワイドスクリーンの使用は徐々に浸透してきている。ホンダ・エレクトリックEやBMW iネクストもこのレイアウトを採用することになりそうだ。

フォルクスワーゲン・オービット・コンセプト(1986年)

経験豊富なパイロットですら、このフォルクスワーゲン・オービット・コンセプトの運転席にはすぐに馴染むことができないだろう。ダッシュボードのワイドパネルにはゲージ、スイッチ、スクリーンなどが並び、そのすべてがデジタルだ。ボタンやノブやダイヤルなどはすべて取り除かれ、ステアリング中央に3つが残るのみだ。

フォルクスワーゲン・オービットはしはkなされることなく、この先進的ダッシュボードは忘れ去られてしまった。しかし、最近になって再び超ワイドスクリーンの採用へと進んでいる。

シボレー・ブレイザーXT-1(1987年)

1987年に登場したシボレー・ブレイザーXT-1コンセプトは四輪操舵機構をはじめとした多くの技術の見本となった。U字型のステアリングと、その中央に取りつけられた多数のボタンが特徴だ。運転席前方にはテレビのようなスクリーンが装着され、メーターパネルの代わりとなる。

ステアリングコラム左右にはさらに多数のボタンが装着されている。このキャビン全体で100個近いボタンが取りつけられている。

ポンティアック・パースート(1987年)

1980年代後半、ポンティアックは自動車技術のリーダー的存在を目指していた。21世紀のキャビンを示すべく、1987年にはパースート・コンセプトを発表した。四角形のステアリングはボタンやスイッチで埋め尽くされ、その操作はで電気信号に置き換えられて前輪を操舵する。

パースートは当時としては先進的すぎることから市販化されることはなかった。しかし、ポンティアックは1988年のボンネビルをはじめとして、ステアリングに多数のボタンを搭載したモデルを発売している。そして、このクルマのデザインは1996年から1999年に生産されたゼネラル・モータースEV1にも影響を与えている。

ポンティアックはステア・バイ・ワイヤのモデルを市販化するには至らなかった。2014年に登場したインフィニティQ50が最初にこの技術を実用化したモデルとなった。

フォルクスワーゲン・ヴァリオIコンセプト(1991年)

フォルクスワーゲンが1991年に発表したヴァリオIコンセプトは、ありふれたゴルフをいかに面白いクルマにするかを追求したモデルだ。ターコイズのダッシュボードと、ビビッドなシート表皮が特徴となっている。

しかし、もっとも変わっているのはそのステレオだ。それはシングルスピーカーのカセットプレイヤーで、車外に持ち出すこともできるのだ。当時としては画期的なアイデアだったに違いない。

BMW Z13コンセプト(1993年)

BMWはこのZ13コンセプトで、21世紀のシティカー像を示した。1993年ジュネーブ・モーターショーで発表されたこのクルマは、ロバート・パウエルの作品だ。後に彼はこの安全で速く上級志向のシティカーについて、シュトゥットガルトの自宅からミュンヘンのオフィスへと5シリーズで通勤する間に思いついたと語っている。

パウエルのチームは、Z13のステアリングをコクピット中央部に配置した。エンジニアによれば、このパッケージングによりドライバーを側面衝突から守るとともに、左右両側からの乗降を可能にしているという。そして市販化するとすれば、右ハンドルと左ハンドルの作り分けが不要になることによるコスト削減もできただろう。

Z13は7シリーズ並みの装備を持ちながら、オートバイのK1100譲りの1.1ℓ4気筒エンジンを搭載している。結局コンセプト止まりとなってしまったが、2013年に発売されたi3に大きな影響を与えているのは確かだ。

メルセデス・ベンツF200イマジネーション(1996年)

1990年代、多くのひとが航空産業の技術が自動車業界にも降りてくると考え、希望し、また一部は恐れた。メルセデス・ベンツは1996年に発表したF200イマジネーションで、ジョイスティックによるドライブ・バイ・ワイヤへの準備を進めた。そしてメーターパネルもダッシュボード全体に広がるスクリーンで置き換えたのだ。

F200イマジネーションで使われた技術の多くは2019年現在の市販車に幅広く使われている。たとえば、デジタル式メーターは多くの車種で見られるだろう。ナビゲーション、制限速度認識、そしてミラー代わりのカメラなども実用化されている。しかし、ゲームのようなジョイスティックによる操作だけは実用化されなかった。今後ステアリングが無くなるとすれば、自動運転化が進んだ時だろう。

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