2015年東京モーターショーの賑わいから約4年半
text:Kenji Momota(桃田健史)
【画像】懐かしいモデル多数 マツダ歴代ロータリー搭載車9選 全79枚
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第44回東京モーターショー(一般公開日:2015年10月30日~11月8日)のマツダブースは、コンセプトモデル「RXビジョン」をひと目見ようという人でごった返した。
「おー! ネット記事で見たより、ロングノーズだ」、「フェラーリかよ!?」、「アストン(マーティン)っぽいプレミアム感がある」、「RX-8後継というより、RX-7後継だな」。「RX-9を名乗るのか?」
ショー会場では実際に、一般入場者の中からこうした声が聞かれた。
あれから、約4年半。
現時点(2020年4月)で、「RX〇〇」量産の具体的な話はマツダ周辺から聞こえてこない。
「RXビジョン」発表当時、メディアやマツダファンの間では「マツダ100周年となる2020年に量産」という話で持ち切りだった。
コンセプト初公開から量産まで、約5年という開発に費やすことができるとしてリアル感がある話だった。
当然、第45回東京モーターショー(一般公開:2017年10月28日~11月5日)で、量産に近い形で「RX〇〇」が登場するとの期待が高まったが……。
ロータリーエンジン関連の出展や発表はなく空振りに終わった。
直近での、第46回東京モーターショー(一般公開:2019年10月25日~11月4日)では、マツダブースの主役はマツダ初の量産型EV「MX-30」だった。
いったい、「RX〇〇」はどうなってしまったのか?
「RX〇〇、開発凍結」という正式発表なし
噂がなくなったいまでも、マツダから正式に「RX〇〇、開発凍結」という正式発表はない。
「RX〇〇」に搭載されるはずの、次世代型ロータリーエンジン「SKYACTIV-R」についても正式に開発動向は明らかにされていない。
実態は、どうなのか?
そもそも、マツダは「RXビジョン」は量産化を確約しているのか?
改めて、東京モーターショー2015年での「RXビジョン」発表時、プレゼンター役の小飼雅道社長(当時)の言葉を確認してみよう。
以下、箇条書きとする。
・(約)50年前に量産に成功したロータリーエンジン、紆余曲折の苦難があり生産していないが、もう一度世の中に受けえれてもらえる日が来るはずだ。
・マツダが目指す、その姿を具現化したのが、ロータリースポーツコンセプト「RXビジョン」
・スポーツカーデザインを凝縮した、FRスポーツの究極。
・次世代ロータリーエンジンが「SKYACTIV-R」。まだまだ技術課題はあるが、
あくなき挑戦の精神で開発を継続していく。
その後、海外でマツダがロータリーエンジン関連や空力パーツ関連等での特許を取得したことが、メディアから報じられたことはあった。
さらに、気になったのがマツダが2018年10月に報道陣向けに行った技術説明会での出来事だった……。
そこに、「SKYACTIV-R」の名前がなかったのだ。
ロータリー復活 それでもまだ消えていない?
電動化、自動運転、コネクティビティ、デザイン、プラットフォーム(車体)などとともに、内燃機関(エンジン)の開発ロードマップが示された。
明記されたエンジンは3種類。ガソリンエンジンの「SKYACTIV-G」、ディーゼルエンジンの「SKYACTIV-D」、そして新投入の「SKYACTIV-X」だ。
「X」は2019年導入とし、実際に「マツダ3」に初搭載された。
「D」は今年(2020年)に第2世代になる予定だ。
「R」の代わりに、ロータリーエンジンはEV向けの発電機として採用することが明らかになった。レンジエクステンダーと呼ばれるシステムだ。
2013年に「デミオ」に搭載した実験機を取材したことがあるが、その量産モデルとなる。
こうしたプレゼンを聞いた一部の報道陣は「Rの話が、レンジエクステンダーと指し返されたのか?」と思った。
だが、それは違う。
筆者(桃田健史)は、ドイツで開催された「X」の先行試乗会を含め、様々な機会でマツダのエンジン開発に携わる幹部と意見交換している。
そうした中で、「R」を完全に諦めた、という話は出てきていない。
もう少し踏み込んでいえば、マツダが当初考えていたより、社会情勢が大きく動いたため、今後について熟考している。
このような表現をするのが、正しいのではないだろうか。
では、社会情勢がどうなれば、「R」搭載の「RX〇〇」は量産されるのか?
「RX〇〇」 販売実績と法規制のハードル
最も大きなファクターは販売だ。
マツダは社内でいう、第6世代で営業実績はV字回復した。新規導入「CX-5」から採用した魂動デザインとSKYACTIV-G/Dを次々に搭載。第5世代に比べ新規モデルの販売価格は上がったが、値引きをほとんどしなくても、新車販売は伸びた。
「RX〇〇」は、そうした第6世代の好調を謳歌していた頃、第7世代でのさらなる飛躍を目指すための夢の具現化だった。ユーザーのみならず、マツダ社員にとっての夢だった。
だが、日産や韓国ヒュンダイなどの過去事例があるように、V字回復後の次の世代は成長は難しい。その法則からマツダも逃れられなかった。期待の北米市場で「マツダ3」の立ち上がりで苦戦し、日本市場では「CX-5」「CX-8」の販売が想定より落ち込みが大きいなど、
厳しい状況にある。
欧米での販売実績は、企業別平均燃費(CAFE) にも影響する。販売量が多い中小型車やミッドサイズSUVの販売が良いことが、相対的に燃費が悪いスポーツカーの存在を支える。
新型コロナウイルス感染拡大がいまだ終息の目途が立たず、世界市場で自動車販売が急激に落ち込んでいる状況では、「R」搭載の「RX〇〇」が早期に量産されることはないだろう。
だたし、マツダ100年の歴史は「あくなき挑戦」の積み重ねだ。
次世代ロータリースポーツプロジェクトは、まだ生きている。
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このまま経営が下降の一途を辿るならマジでヤバいかも...