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日産「エルグランド」はこのまま生産終了か。次期モデルへの期待と現在地は?

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日産「エルグランド」はこのまま生産終了か。次期モデルへの期待と現在地は?

高級ミニバンの元祖
トヨタ「アルファード」が"絶対王者"の地位を固めている高級ミニバンというカテゴリーですが、そのアルファードに対抗できる数少ない存在が日産の「エルグランド」です。

1997年に登場した初代エルグランドは、FRレイアウトを活かした走りの良さと、広い室内空間を両立した新しいカテゴリーの1台として、発売当初から大ヒットを記録しました。

日産「エルグランド」が一部改良。10万円ほど値上がり、VIPは800万円超え

2002年に発売された2代目も、初代に引き続き好調な売れ行きを記録しましたが、エルグランドの成功をうけて、トヨタは「アルファード」を、ホンダは「エリシオン」を投入するなど高級ミニバンは一気に激戦区となりました。

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そして2010年、居住性や燃費性能を高めるためにFFレイアウトを採用した3代目エルグランドが登場し、現在にいたるまで販売が続けられています。

2010年以降フルモデルチェンジが行われていないエルグランドですが、2014年と2020年にマイナーチェンジが行われており、さらには2022年11月に一部仕様向上が施されています。

ただ、今回の一部仕様向上では、抗菌効果が実証された素材を使用したシートが全車標準装備となった以外大きな変更はありません。

>>日産「エルグランド」が一部改良。10万円ほど値上がり、VIPは800万円超え

一方のアルファードは、2015年にフルモデルチェンジが行われており、さらに、2023年中には次なるフルモデルチェンジが行われることが予想されています。

このままでは、"周回遅れ"となりかねないエルグランドですが、果たして今後はどうなるのでしょうか?

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走りが魅力も、ハイブリッドモデルがないのは弱点
エルグランドの大きな魅力は、初代から受け継がれるスポーティな走りであることは言うまでもありません。

現行のエルグランドがFFレイアウトへ変更されたのは上で述べた通りですが、リバウンドスプリングを内蔵したショックアブソーバーを採用するなど、しなやかな走りを実現しています。

エルグランドは2.5Lの直列4気筒エンジンと3.5LのV型6気筒エンジンを選ぶことができますが、2.5Lは軽快な走りを、3.5Lはパワフルで重厚な走りを見せてくれます。

FF車のWLTCモード燃費は、2.5Lが10.0km/L、3.5Lが8.7km/Lと、排気量やボディサイズを考慮すると十分健闘した数値と言えます。

ただ、ハイブリッド車をラインナップしていないエルグランドにとって、これ以上の燃費性能を期待するのは難しく、14.8km/Lの燃費を誇るアルファードのハイブリッド車とは、埋めがたい差があるのも事実です。

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日産には、「セレナ」や「エクストレイル」などに搭載される「e-POWER」と呼ばれる独自のハイブリッドシステムがあり、それがエルグランドに搭載されれば……という意見は少なくないようです。

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ハイブリッド車がラインナップされていないこともあり、車両価格はエルグランドの方がアルファードに比べて全体的に割安となっています。

しかし、高級ミニバンを求めるユーザーは必ずしもコストが最優先ではないことを考えると、ハイブリッド車がラインナップされていないのはエルグランドの弱点と言えそうです。

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次期エルグランドは登場するか?
5~6年でフルモデルチェンジが行われることが多い昨今において、12年にわたって販売が続けられているエルグランドは異例とも言えます。

今後、エルグランドはフルモデルチェンジを果たすのか、あるいはこのまま販売終了となってしまうのでしょうか。

関係者によれば、次期型の研究開発自体は進められているようです。しかし、実際に市販化されるかどうかについては、現状不透明な部分も少なくありません。

高級ミニバンの主要市場となるのは日本国内ですが、すでにアルファードが大きなシェアを占めている上に、今後成長の見込みが薄いとされている点も不安要素です。

グローバルモデルとして海外進出を行うという戦略も考えられますが、高級ミニバンの需要がある市場は中国や東南アジアなどの一部に限定されており、すでにアルファードや現地メーカーの高級ミニバンが販売されているため、シェアを奪うことは容易ではありません。

また、2022年11月に発売された新型セレナには、「LUXION」と呼ばれる最上級グレードが新たに設定されていますが、これは、エルグランドを求めるユーザーの受け皿となるという狙いがあると考えられます。

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このように考えると、次期エルグランドが登場する可能性は高くないと見られます。

ただ、もし次期エルグランドが発売されるのであれば、日産が得意とする「e-POWER」をはじめとした電動化技術や「プロパイロット」のような最新の安全運転支援システムが搭載されることになるのは間違いありません。

高級ミニバンのパイオニア的存在であるエルグランドの、次期モデル登場が実現するのかに、引き続き注目が集まります。

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文:ピーコックブルー
写真:日産自動車

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みんなのコメント

40件
  • 絶版でも駆け込み需要無さそう。
    元エル乗りの方もアルベルからは戻らない。
  • 元オーナーとしては新型が発売されることを期待しています。
    VCターボ+e-powerだったらエルグランド位の巨体でも余裕で走らせられるでしょうし。
    燃費じゃアルファードのTHSには敵わないでしょうけど、モーター駆動のスムーズさと走りの質感で勝負して欲しいです。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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