現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 最新シエンタを押さえてモデル末期のフリードが2022年トップ! シエンタの足を引っ張る「納期」の現状と「ドッチを買うか」問題

ここから本文です

最新シエンタを押さえてモデル末期のフリードが2022年トップ! シエンタの足を引っ張る「納期」の現状と「ドッチを買うか」問題

掲載 72
最新シエンタを押さえてモデル末期のフリードが2022年トップ! シエンタの足を引っ張る「納期」の現状と「ドッチを買うか」問題

 この記事をまとめると

■ホンダ・フリードが2022年暦暦での年間販売台数においてミニバンで1位になった

新型ステップワゴンよりも売れるってナゼ? モデル末期なのに「フリード」が2022年ミニバンNo.1になれた謎

■1位獲得の最大の理由はライバルよりも圧倒的短い納期を実現していたことにあった

■フリードはモデルチェンジを予定しており、早期に現行モデルの販売が終了するかもしれない

 2022年に日本でもっとも売れたミニバンはホンダ・フリード

 ホンダ・フリードが最近ミニバン販売台数ナンバー1をアピールしている。日本自動車販売協会連合会(自販連)統計によると、2022暦年(2022年1~12月)締めでの年間販売台数において、フリードは7万9525台を販売しミニバンとしてナンバー1となっている。ちなみに2位のトヨタ・シエンタに約1万台差をつけての1位となっている。

 トヨタ・ノア&ヴォクシー、日産セレナ、ホンダ・ステップワゴン同様、フリードとシエンタもまさに宿敵といっていいライバル関係にある。そして今回、フリードがナンバー1になった最大の理由は「短い納期」であった。

 平時と異なり新車の需給状況はまだまだ異常事態となっており、人気モデルによっては納車までに1年以上待つことも発生している。フリードも2022年は年間を通じて決して安定して短い納期ではなかったものの、時期によっては契約月内に納車可能だったり、ほぼ通期で一部納期の早い車種を用意していたのは間違いない。

 一方のシエンタは、直近で登場したトヨタの新型車のなかでは比較的需給状況が良いとはいえ、HEV(ハイブリッド車)や一部オプションを選択すると、納車まで長期間待たされることも発生していた。

 フリードとシエンタがライバル関係にあるとはいえ、趣味というよりも日常生活の移動手段として割り切って乗る人も多いので、モデルチェンジの近いフリードは値引き額も余裕があり、さらに納車も早いということで、シエンタではなくフリードにお客が流れてきたということもフリードをトップにさせた理由としては大きいだろう。

 あるホンダカーズ(ホンダ系正規ディーラー)店のセールススタッフは、「いまはモデル末期ということもあり、納車も比較的早く値引きも余裕がありますが、新型になればいまよりも納車に時間がかかることは十分考えられますし、いまの社会情勢を考えると車両価格の際立った上昇、もしくは価格はそれほどアップしない代わりに値引きがかなり引き締められることも十分考えられるので売りにくくなりそうです」と話してくれた。

 モデルチェンジを控えて早期販売終了もありうるフリード

 ところがここへきて、フリードに対し納期が決定的なアキレス腱となっていたシエンタの納期が急速に改善してきたのである。トヨタは2022年末あたりから国内向けモデルの生産能力増強をはかり、シエンタだけでなく多くのトヨタ車の納期が半年ほど前倒しとなっている。そのなかでもシエンタの納期は目に見えて改善している。

 調べてみると、シエンタでは標準タイプのETCがXを除いて標準装着されるのだが、これをETC2.0に変更するオプションを選ぶと(またはETC2.0と組み合わされるオプションを選択すると)、ガソリン、ハイブリッドともに納期が遅くなるようだ。さらにハイブリッドでは、トヨタチームメイト アドバンストパークも選択すると納期が遅くなるようである。

 前述したオプションを選択しない納車目途は、ガソリン車でうまくいけば2023年3月中には納車が間に合いそうである(本稿執筆時点)。また、ガソリン車でETC2.0を選択してもうまくいけば、2023年5月中には納車が間に合いそうだ(本稿執筆時点)。ハイブリッドでは前述したオプションを選択しないと2023年10月にはうまくいけば納車になりそうで、ETC2.0やトヨタチームメイトアドバンストを選択しても、頑張れば2023年中に納車が間に合いそうになっている(本稿執筆時点)。

 一方のホンダは本稿執筆時点では、「一部タイプ・カラーは1~2カ月程度で納車できる場合がある」としながら、ガソリン、ハイブリッドともに納車まで半年以上は待つことになるようだ。つまり、以前ほど決定的にシエンタの納期が長期化しているというわけでもないので、フリードとシエンタの間で今後は好勝負が期待できそうなのである。

 フリードはガソリンとハイブリッドでは納期に差がないので問題ないが、シエンタではガソリンとハイブリッドで納車までに6カ月の差(ハイブリッドのほうが納期がかかる)があるので、納期が短いのでガソリン車を選ぶのがいいのではと考える人もいるだろう。ただ気をつけたいのは、令和4年度ベースでみると、ハイブリッドが免税となる環境性能割について、ガソリン車はあるグレードでは6万円強計上されてしまうということ。

 令和5年度がどうなるのか、本稿執筆時点では経産省からの発表がなく正式に決まっていないが、環境性能割においてハイブリッドに対する免税がなくなる可能性は少ないので、令和5年度以降も諸費用面ではガソリン車のほうが支出は多くなるものと判断できる。半年ほどの納期差ならば、ハイブリッドを選ぶほうが賢い選択だと考えるがいかがだろうか。

 また、フリードの懸念材料は、そろそろオーダーストップのタイミングが気になってくることだろう。いまよりも半導体調達などで難儀していたころに新型へバトンタッチしたステップワゴンでは、かなり早く先代をオーダーストップさせて、先代で使う予定だった半導体などを新型にまわす措置をとったと聞く。

 当時より多少状況が改善しているとはいえ、フリードも早めにオーダーストップとなる可能性が高い。現状でオーダー車になると工場出荷目途が8月ごろになるとしている。このペースで工場出荷目途が続き、多くの情報で2023年中にフルモデルチェンジ予定となっていることを考慮すると、新年度(2023年4月)に入る前にオーダーストップになってもおかしくないともいえる。

 つまり、マゴマゴしているとこのクラスではしばらくシエンタ以外の選択が難しくなってしまう可能性も高い。可能ならば3月末まで展開される「年度末決算セール」期間中に、様子見もかねてディーラーを訪れて情報収集したほうがいいだろう。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

VW、新型SUV「ティグアン」を発売 価格は487万1000~653万2000円
VW、新型SUV「ティグアン」を発売 価格は487万1000~653万2000円
日刊自動車新聞
“300馬力”V6搭載! ニッサン爆速「最上級ミニバン」とは? 超豪華内装×専用装備マシマシな“走り屋仕様”の「エルグランド」に熱視線!
“300馬力”V6搭載! ニッサン爆速「最上級ミニバン」とは? 超豪華内装×専用装備マシマシな“走り屋仕様”の「エルグランド」に熱視線!
くるまのニュース
家族のおでかけマンネリ解消へ、日産が新プロジェクト 全国の「奥名所」を発掘
家族のおでかけマンネリ解消へ、日産が新プロジェクト 全国の「奥名所」を発掘
レスポンス
メルセデスAMGから「CLE53カブリオレ」発売!専用のパワフルなルックスと先進・洗練のインテリア
メルセデスAMGから「CLE53カブリオレ」発売!専用のパワフルなルックスと先進・洗練のインテリア
LE VOLANT CARSMEET WEB
平凡な男が突如、何百万人もの夢の中に現れる!?『ドリーム・シナリオ』
平凡な男が突如、何百万人もの夢の中に現れる!?『ドリーム・シナリオ』
バイクのニュース
「悪くはないが、良くもない」勝田貴元、シェイクダウンは入念に走行。改善のカギと戦略は/ラリージャパン
「悪くはないが、良くもない」勝田貴元、シェイクダウンは入念に走行。改善のカギと戦略は/ラリージャパン
AUTOSPORT web
新車が買えないレベルで人気沸騰中のメルセデス・ベンツGクラス! EVが売れない日本でも「G 580 with EQ Technology」ならバカ売れするか?
新車が買えないレベルで人気沸騰中のメルセデス・ベンツGクラス! EVが売れない日本でも「G 580 with EQ Technology」ならバカ売れするか?
THE EV TIMES
軍用ジープが最新モデルで蘇る…ドアなし&オリーブドラブが渋い「ラングラー ウィリス'41」発表
軍用ジープが最新モデルで蘇る…ドアなし&オリーブドラブが渋い「ラングラー ウィリス'41」発表
レスポンス
ロゴスと「ファイナルファンタジーXIV」コラボのアウトドアグッズの予約受付がスタート!
ロゴスと「ファイナルファンタジーXIV」コラボのアウトドアグッズの予約受付がスタート!
バイクブロス
インディカー初体験の角田裕毅、インディ500への挑戦に現状関心ナシも「もう少し歳をとって考えが変われば……」
インディカー初体験の角田裕毅、インディ500への挑戦に現状関心ナシも「もう少し歳をとって考えが変われば……」
motorsport.com 日本版
ベントレーCEOの旧私邸を改装。ベントレー本社近隣の特別な顧客体験スペース「The Mews」を発表
ベントレーCEOの旧私邸を改装。ベントレー本社近隣の特別な顧客体験スペース「The Mews」を発表
LE VOLANT CARSMEET WEB
スズキ「最上級SUV」新発表! トヨタ「ヤリスクロス」サイズの“豪華仕様”! 精悍顔もカッコイイ「グランドビターラ ドミニオンE」印国に登場
スズキ「最上級SUV」新発表! トヨタ「ヤリスクロス」サイズの“豪華仕様”! 精悍顔もカッコイイ「グランドビターラ ドミニオンE」印国に登場
くるまのニュース
アドベンチャースタイルの“軽二輪スクーター”ホンダ「ADV160」に2025年モデル登場! ふたつの新色をプラスした「全3色のカラバリがスポーティ」
アドベンチャースタイルの“軽二輪スクーター”ホンダ「ADV160」に2025年モデル登場! ふたつの新色をプラスした「全3色のカラバリがスポーティ」
VAGUE
「RS」最新モデル日本上陸!! アプリリア「RS457」発売
「RS」最新モデル日本上陸!! アプリリア「RS457」発売
バイクのニュース
「ルノー・セニック E-Techエレクトリック」が「モーター・トレーダー・インダストリー・アワード2024」で「ニューカー・オブ・ザ・イヤー」受賞
「ルノー・セニック E-Techエレクトリック」が「モーター・トレーダー・インダストリー・アワード2024」で「ニューカー・オブ・ザ・イヤー」受賞
LE VOLANT CARSMEET WEB
BMW R1300GSアドベンチャーをイギリス人レーサーが斬る「30Lタンクの巨体で攻めの走りができる…そのシャシーと電子制御に驚愕だ」
BMW R1300GSアドベンチャーをイギリス人レーサーが斬る「30Lタンクの巨体で攻めの走りができる…そのシャシーと電子制御に驚愕だ」
モーサイ
「シボレー コルベット E-Ray」は4WD化の恩恵が絶大!もっと刺激的な電気エイの襲来に喝采を【新車試乗】
「シボレー コルベット E-Ray」は4WD化の恩恵が絶大!もっと刺激的な電気エイの襲来に喝采を【新車試乗】
Webモーターマガジン
軽さと居住性を両立したバックパッキングテント「Thouswinds サジタリアスシングルテント」が発売!
軽さと居住性を両立したバックパッキングテント「Thouswinds サジタリアスシングルテント」が発売!
バイクブロス

みんなのコメント

72件
  • フリードは価格もサイズもちょうどいいもんね。3列目のシートもシエンタと違いしっかり厚みがある。エクステリアも無難。走りも十分。
    オラオラしたり見栄を張りたい人には向かないけど、普通でいいって人たちにはいい車だと思う。
  • 車格が違うのでは?明らかにフリードの方が、室内空間がいいのだけど。3列目シートは、シエンタが補助席並みに薄いのには、落胆した。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

250.8343.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

9.2389.9万円

中古車を検索
フリードの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

250.8343.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

9.2389.9万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村