GRシリーズのエントリーとはいえ性能を侮るなかれ
トヨタのハイブリッド・ハッチバック「アクア」に、スポーツグレード「GRスポーツ」が追加された。エコ性能が売り物のアクアに初めて設定されたGRモデルは、どのようなモデルに仕上がっているのか。ライバルとの比較も交えて掘り下げてみたい。
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まず始めに、トヨタのGRモデルの構成をおさらいしておこう。GRモデルには3タイプあり、ハードコアな順に「GRMN」、「GR」、「GRスポーツ」となっている。このうち、「GRMN」は先日台数限定で販売された「GRMNヤリス」に代表される、サーキット向けマシン。
「GR」は「GRヤリス」のようにパワーユニットから作り替えたリアルスポーツ。そして、「GRスポーツ」は、パワーユニットはノーマルのまま、ボディデザインなどを見直したGRのエントリーグレードとなる。ただし、GRスポーツも単なるコスメチューンではなく、空力性能やボディ剛性など走行に関わる性能が引き上げられており、トヨタが誇るスポーツシリーズの一員だけのことはあるのだ。
ということで、その系譜に連なるアクアGRスポーツも、決してルックスだけのスポーツモデルではない。専用のファンクショナルマトリックスグリルで迫力を増したフロントバンパーは、フロントタイヤに当たる空気を整流し後方に流すことで空気抵抗を低減。サイド部分に設けられた翼状のカナードはダウンフォースを発生するように設計されており、高速走行時にフロントの浮き上がりを抑制する効果がある。
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メーカーが本気を出した根本から強化されたシャシー
また、足元にはベース車両の主要グレードが履くサイズより2サイズ大きい205/45R17のブリヂストン「POTENZA RE050A」と専用アルミホイールを履くが、もちろん全幅は5ナンバーサイズに収まる1695mmをキープしている。
さらに見逃せないのは、ボディ下に2本のトンネルブレースとリヤバンパーリインフォース。このボディ剛性の強化によりコーナリングスピードが上がり、操縦安定性も高まっているという。このほかにも、サスペンションではスプリングとショックアブソーバーが締め上げられ、パワーステアリングにもベース車両より手応えが増す専用モードを追加。室内にもヘッドレスト一体型の専用シートとピアノブラック加飾が奢られるなど、全方位に本気のチューニングが施されている。
となると、気になるのはお値段だが、何と既存の最上級グレード「Z」からわずか20万円弱アップの259万5000円と発表された。確かに、装備を見ていくとバイビームLEDヘッドライトがオプションとなり、ディスプレイオーディオのモニターサイズが7インチ(Zは10.5インチ)になるなど、Zよりダウングレードされている部分もある。ただ、先に見たように走行性能向上のために手を入れられた部分は多岐にわたるから、260万円切りはまさにバーゲンプライスといえるだろう。
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スイフトスポーツの強みはMTの設定
では、アクアGRスポーツにライバルはいるのだろうか。この点、真っ先に思いつくのは和製ホットハッチの金字塔スズキ「スイフトスポーツ」。そして、先日追加設定されたばかりのホンダ「フィットRS」だろう。
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価格はアクアGRスポーツ 259万5000円、スイフトスポーツ 202万8400円、フィットRS(HV車) 234万6300円(純ガソリン車は195万9100円)とスイフトスポーツの安さが目立つが、これは同車が純ガソリン車のみの設定であることが大きい。したがって燃費(WLTCモード)は、アクアGRスポーツ(29.3km/L)、フィットRS(HV車)27.2km/Lに対し、スイフトスポーツ16.6km/Lと明確に差があり、パワートレーンのスペックも、アクアGRスポーツ(エンジン91ps/120Nm+モーター80ps/141Nm)、フィットRS(HV車)(エンジン106ps/127Nm+モーター123ps/253Nm)、スイフトスポーツ(140ps/230Nm)と異なる。ただし、スイフトスポーツにはMTが選べるという大きな美点がある。
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チューニングの深さではアクアGRスポーツが際立つ
次にアクアGRスポーツとフィットRSを比較していきたい。パワーがあり価格も安いフィットRSに惹かれるところだが、ボディ補強や専用シートの装備、パワステチューンの見直しなど手が込んでいるのはアクアGRスポーツの方。また、フィットRSは標準ではディスプレイオーディオが付かないなど装備面でも劣る部分があり、このあたりをどう捉えるかで選択肢は変わってくるだろう。
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以上、リリースされたばかりのアクアGRスポーツを掘り下げてみた。Bセグメント国産ホットハッチの選択肢が豊富になるのは実に朗報だから、今後も魅力的なライバル出現を期待したい。
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みんなのコメント
どれがお得ってタイトル記事なら断然スイスポだと思う。