ボルボ V40 「帰ってきたエンジニアリング変態」のユーザーレビュー

帰ってきたエンジニアリング変態

2023.12.18

総評

もう20年前になりますが、今は亡きサーブに乗っていた事があります
いわゆるGMサーブの9-5SEでした
変人が乗る車、というイメージがありましたが、乗ってみたらその通りの変態設計でした
しかしコレは自分に合うな、と思ったのも確かです
いかにもヒコーキ屋が造った車だなぁと
よく走る車でもありました
お付き合いしたのは2年足らずでしたが、未だに強い印象が残る車です
その後に乗ったAMG E55Tのガッカリ感がハンパなかったのも含めて
なので、私にとってのスウェーデン車の印象ってサーブなんです
で、ボルボなんですが

…これ、向いてる方角違うけどエンジニアリング的には変態だな
やっぱスウェーデン好きだわ

満足している点

とりあえず、速ぇ。
速いではなく、速ぇ。

ちょっと右足の先に力を入れると、大変な勢いですっ飛んでいきます
動き出しはモサモサなんですが、おそらくミッションのセッティングが原因かと思います
学習すれば(するのか？)また変わる気がします

特性としては、同じディーゼルで比較するとマツダのスカイアクティブDの方が馴染みやすいかと感じます
ただ、わかりやすい大トルクという観点であればこのエンジンは強いです
極端に圧縮を下げていないせいか、特にアイドリング時のディーゼル感はスゴいです
なんなら過去に仕事で乗っていた三菱ふそう・エアロエースの方が静かかもわかりません

初期型は2013年発売なのに、10年後の2023年でも未だ通用する先進安全装備の数々
ペデストリアンエアバッグなんて、10年前によく実用化したもんだ

わかりやすく相応の厚さの鉄板で出来ている事を主張してくる車体
子供時分に家にあったW116メルセデスSクラスほどエゲツなくはないが、ドアを閉めたときの「バツンッ！」という音と感触が、ちょっとそこらの連中とはワケ違いまんねんと主張してくる

不満な点

足の味付けが荒っぽい
タイヤ(現在ミシュランパイロットスポーツ5)のせいなのかサスショックのせいなのかはわからんけど、全体的にドタドタ感が強い
懐具合が許せば交換してみたいかも
ブレーキ、実際の効きは悪くはないけどペダルストロークが多い
でもコントロール性は悪くない、ちょっと不思議
右折待ちだろうが左折歩行者待ちだろうが、問答無用で効くアイドリングストップ
デリカシーというモノがないのかオマエには、サブバッテリー捨てたろかまったく

デザイン

5

わかりづら〜いスタイリッシュ
斜め前から見るとモノフォルム、真横から見ると割と普通の2ボックス
斜め後から見るとホットハッチ的
色によっては目立ったり目立たなかったりするサイドウインドウ下のキャラクターライン

10年以上前にこのデザイン決定してたわけで、それ考えたらよく出来てるなと

走行性能

4

直進安定性はすげぇ、踏んだら鬼のように真っ直ぐ走る
そして曲がらないw
正確に言うと、踏んでたら曲がらない
ちゃんと抜いてやれば曲がります
立ち上がりはハンドル真っ直ぐにして少し踏めばノーズが内向きになってスッと前向きます
当たり前の操作を少しだけ極端にやれば、ちゃんと動きます

乗り心地

3

不満点にも書きましたが、ノーマルの足はちょっとドタドタしてます
ストローク量はあると思うんだけどなー、ショック変えたら違うのかなーと思ってます
シートはいいぞ、降りたくなくなるぞ

積載性

3

前車と比べると、高さはないけど床面はフラットになる
案外同じレベルで積めるような気はする

燃費

5

満タン納車だったのですが、納車時点でメーターに表示されている航続距離は500kmでした
翌日、習熟で夜の首都高を70kmほど走らせてまいりました

…帰宅したら航続距離が1150kmになってました
どうなってんだコレ

価格

5

選択する個体にもよると思いますが、総じてコスパは悪くはないかと
壊れづらい車だろうな、という感触はあります

故障経験

とりあえずTVチューナーは故障している模様
定番トラブルかつ地上波見ないので、私の中ではなかった事になっております
最初から付いていないと思えば大した事はない