ボルボ V40 「扱いやすいコンパクトなボルボ」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西村 直人
西村 直人(著者の記事一覧
交通コメンテーター
評価

4

デザイン
3
走行性能
4
乗り心地
3
積載性
5
燃費
3
価格
5

扱いやすいコンパクトなボルボ

2022.1.17

年式
2013年2月〜モデル
総評
今のボルボブランドは、じつはこの時代のプレミアムコンパクトモデルが作り上げた。国産車からちょっとがんばれば手が届く価格帯としてユーザーを増やし、そのユーザーの声を真摯に受け止め改良を重ねてきたからだ。また、先進安全技術を日本市場のみ標準装備とする姿勢は、評価されるべき事柄である。
満足している点
コンパクトな車体に豊富なエンジンバリエーション。そして2021年の現代でも十分に通用する先進安全技術群を標準で装備していたこと。価格帯にしても300万円台前半と魅力的だった。ここでボルボと出会ったユーザーの多くは、次世代、つまり現代のボルボへ乗り換えが進む。XC40が多いようだが、60シリーズへの上位以降もあるという。
不満な点
インストルメントパネル埋め込み型のナビ画面が小さいなどの意見もみられるが、マイナス面が少ないとされるV40シリーズ。メーター表示の切り替えや各種車両制御の方法がわかりづらい話も聞かれる。確かに癖があるが、レバーやステアリングスイッチなど物理スイッチを多用しているため、一度操作方法を覚えてしまえばむしろ使いやすい。
デザイン

3

ステーションワゴンの代表ブランドであるボルボが2013年に日本へと導入したV40はすでに販売を終了している。4370×1800×1440㎜(最終型の代表グレード)とコンパクトなボディサイズながら、プレミアムブランドとして売り出すため抑揚のあるデザインに力を注いだことから販売台数を伸ばした。
走行性能

4

ベーシックモデルは直列4気筒1.5lターボ、スポーツモデルには2.0lターボとガソリンで揃え、さらに2.0lではディールターボを用意する。2016年には大幅なマイナーチェンジを実施。内外装の変更とともに走行性能も見直された。245PSの2.0lターボは引き締められた足周りとと1510kgの比較的軽量なボディと相まって俊敏だった。
乗り心地

3

1.5lモデルの16インチタイヤモデルは非常にしなやかだ。後席での乗り心地悪化が懸念材料だったボルボのなかで、このモデルは別格で良かった。T5 Rデザインを名乗るスポーツモデルはステアリングギヤ比も早められ爽快だったが、乗り心地はハード。荒れた路面では跳ねてしまう傾向なった。
積載性

5

ボディ後半にいくにしたがい引き締められたデザインであることから、積載能力に劣ると思われるだろうが、じつはしっかりとラゲッジルームの容量は確保されていた。リヤバンパー部には段差があるが、6:4分割可倒式のリヤシートと、さらに助手席バックレストを前倒しすることで2m程度の長尺物もらくらく積み込める。
燃費

3

ディーゼルモデルの燃費数値は良好で、JC08モード値ながら20.0㎞/lを達成している。1.5lは同16.5㎞/l、2.0lでも15.9㎞/lだからガソリンターボモデルも悪くない。ただ、2.0lモデルの場合、実際の道路環境ではトルク特性との関係で渋滞路で悪化する傾向にあった。
価格

5

V40は性能から考えるとリーズナブルな価格設定だった。300万円台前半で1.5lが、ディーゼルは300万円台中盤、2.0lのスポーツモデルでも450万円台で購入できた。また、当時インテリセーフと名付けていた衝突被害軽減ブレーキにはじまる先進安全技術群も日本仕様は標準装備だった。
西村 直人
西村 直人
交通コメンテーター
WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
ボルボ V40 新型・現行モデル

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