フォルクスワーゲン Tクロス 「コンパクトでキュートなSUV」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

コンパクトでキュートなSUV

2021.3.27

年式

2019年11月〜モデル

総評

どれだけボディサイズや車種が変わっても、「フォルクスワーゲンはフォルクスワーゲンだな」という安心感がある。T-Crossもそれと同じようにコンパクトSUVで多少ポップな見た目であっても、走行性能自体は安定感があってすっきりとクリーンな乗り味になっている。輸入車のコンパクトSUVで迷っているとしたら、T-Crossを選べば期待を裏切らないモデルになりそう。

満足している点

クルマ自体はフォルクスワーゲンらしい誠実で真面目なクルマ作りが伺えるが、見た目はちょっとポップでおしゃれな印象になっていて、1台で2粒美味しいモデルになっている。目立った性能は特にはないが、その分、フラットで誰にでも扱いやすいクルマだ。

不満な点

特に目立った良い点も悪い点もないので、ほとんど気になるところはない。強いて言うならもう少しT-Crossらしさのような特徴があったらいいかもしれない。

デザイン

4

フォルクスワーゲンらしい、かっちりしつつ清潔感あるデザインを残しながらも、コンパクトSUVらしくちょっと外したポップさを取り入れているところが◯。テールランプの間がブラックアウトされていたり、インテリアにもボディカラー同色のアクセントカラーを入れたりと、遊び心が見え隠れしているのが良い。

走行性能

4

「フォルクスワーゲンのコンパクトSUVだったらこんな乗り味だろうな」という印象がそのまま体現されているT-Cross。SUVになってもカチッと真面目な走りで、こちらのハンドル操作にほぼ違わずついてきてくれる。ポロにも採用されている1L3気筒ターボエンジンを搭載しているが、このエンジンはややパワー不足を感じる瞬間もある。

乗り心地

4

基本的にはフォルクスワーゲンらしいフラットな乗り心地なのだが、小さなSUVによくあるように一般道の段差がある場所だとやや跳ねるような感覚がある。ただロールなどは抑えられているため、運転はしやすい。

積載性

4

このセグメントのコンパクトSUVなりに荷物は搭載可能。3〜4人の1泊旅行の荷物くらいであれば楽々積むことができるだろう。またルーフレールに取り付けられるキャリングロッドやルーフボックスなどの純正オプションもあるので、それを活用するのもあり。

燃費

4

燃費は16.2km/L（WLTCモード）と、空気抵抗の大きいSUVとしては立派な数値。高速道路では19.1km/Lまで伸びるので、ロングドライブでも使いやすいモデルになりそう。

価格

4

価格は約278〜350万円。輸入車のコンパクトSUVとしては比較的入手しやすい価格帯だと思う。ただアダプティブクルーズコントロールなどは、約303万円のモデルからしか付いていない。安全装備や運転支援機能などはどんなものがいくらで付けられるか、最初に確認した方がいいかもしれない。