【警察車両に詳しい方】警察が大事件・暴動等が起こったときに使用する特殊車両はどこが製作しているのでしょうか？(あとフツーのパトカーも)

Question

浅間山荘事件のクレーン車は民間企業のクレーン車を事件発生時に急遽 譲り受け、機動隊カラーに塗りなおされ派遣されたようですが･･･。

他の車も払い下げの車を改造したものなのでしょうか？それとも特殊車両として設計・製作されたものなのでしょうか？

Answer 1

質問文に添付された画像のような特型警備車（F3型・F7型）は三菱重工業が製造納車していました。
近年は画像にあるような軍用車に類似した重装甲車は新たに製造されてなく、市販のバストラックボディをベースに改造した装甲警備車が三菱、日産、いすゞ、日野から納車されています。
車体改造や特殊装備の取り付けは自動車メーカー以外のコマツ、モリタ、カヤバ、新明和、タダノなどの消防車や重機のメーカーも行っています。

普通のパトカー（小型乗用車形）は数の差がありますが国内自動車メーカーの全てから納車実績があります。高速隊のベンツやポロシェなどごく一部に外国製乗用車をベースにしたパトカーがありますが、正規輸入販売ディーラーが国内特車メーカーの協力を得て警察仕様に改造して納車しています。

浅間山荘事件現場へ出場したクレーン車は、譲受されたものではありません。
長野県警から依頼を受けた県内の重量物輸送据付工事会社が、所有していた米軍払下の米ローレン社製のクレーンに防弾用鉄板を溶接取付けして社名が判らなくなるように全塗装して現場出場しました。事件現場での走行運転もクレーン操縦も会社の社長と社長の弟が行っており、請負工事と同じような受託形態です。事件後は防弾鉄板の取外しや修理が困難で事件出場前の状態に戻すこと無く廃車されたようです。

終戦直後の米軍払下車を除き、警察が所有している警備車や特装車に「払い下げの車を改造したもの」はありません。現在は全て専用設計で新製されたもののみです。

浅間山荘事件
白田組所有ローレン社10ｔ級クレーン車とF3特型警備車

質問者からのお礼コメント

詳しい説明ありがとうございました。