トヨタ ヴィッツ 「2017年式ヴィッツGR(MT)感想文」のユーザーレビュー

ノイマイヤー ノイマイヤーさん

トヨタ ヴィッツ

グレード:GRスポーツ“GR”(MT_1.5) 2017年式

乗車形式:試乗

評価

2

走行性能
1
乗り心地
3
燃費
3
デザイン
-
積載性
3
価格
-

2017年式ヴィッツGR(MT)感想文

2018.4.10

総評

ヴィッツのスポーツモデルと言えばRSが有名だったが、2011年にG SPORTSとして更なるスポーツ性を追及したグレード(G's)を追加。2017年にはGRシリーズに移行したことを機に、ヴィッツRSがGRスポーツに、G'sはGRに名称変更された。

私は初代ヴィッツUユーロスポーツが好きで中古車で購入し、愛用していた。同期入社の友人が初代1.5RSに乗っていたこともあり思い入れは人一倍強い方だ。

今回は運よくGRにじっくり乗ることが出来た。

もともとGRスポーツは内外装がスペシャルな街乗り主体グレード、GRは専用シャシーチューンが施された本格派を自認し、GRMNは専用エンジンや専用ボディを持つスポーツフラッグシップとなる。

内外装はG'sと較べるとはるかに好意的に見られるが、元々エンジンに手を加えないGRのポリシー故に過激なシャシーチューンの割りに、全シーンを通じて動力性能の不足を痛感した。

20年以上に誕生したNZ系エンジンはあまりにも洗練を欠く。エンジン(動力源)は今も変わらず車の魅力の源泉の一つ。このGRはそこが退屈なので他の魅力を大きくスポイルしている。かといってGRMNの様な210psも必要ないのだ。NAらしく気持ちよく回り、シフトチェンジを通じて車と一体感が得られるようなエンジンが欲しい。

またシフトフィールも褒められたものではなく、渋くて操作に筋力が必要。自分で考えて変速する楽しさが味わえるような車になって欲しい。

スズキがスイフトスポーツで魅力的な走りとリーズナブルな価格(192万円)を実現する一方で、GRは230万円という高価格。図らずともスイスポの優秀さを示してしまっている。

自分好みにモディファイできる意欲とスキルのある方ならシャシーに見合った走りに進化させることが出来るかもしれないが、トヨタのスポーツブランドということで、近所のコンビニに行くだけの運転でも気軽にドライビングを楽しめるようなGRが求められているはずだ。

私が楽しんだUユーロスポーツや初代RS、メインカーのカローラGTはもっとMTで思い通りに操る楽しさと官能性を持ち合わせていた。

私はどちらかと言うとトヨタ贔屓なのだが、それゆえ今回の試乗でがっかりしてしまった。次期ヴィッツが素晴らしい車になることを期待。
満足している点
1.MTの設定
2.専用小径ステアリング
3.ホールド感の良いシート
4.G'sからリファインされたフロントマスク
5.タコメーター配置を見直した計器盤

ベースから変えられない部分を除いて内外装はグッと良くなった。
不満な点
1.電子制御スロットルの不感帯
2.日常生活では硬すぎる脚周り
3.筋力を要するシフトチェンジ(渋い)
4.完全にE/Gが力不足
5.明らかに高すぎる価格

走らせると途端にがっかりしてしまう。せっかくMTで乗る意義すら見出せない。
デザイン

-

走行性能

1



トヨタ車で数少ないMT車だが、ヴィッツで言えば
電スロになった2代目RSからひどく運転のしにくい車になってしまった。
徐々に改善傾向にはあるがGRもまた運転のしにくいMT車である。

アクセルペダルを踏み始めた領域の反応が悪く、じわっとした操作を受け付けない。更に踏み込むと急にスロットルが開き回転が急上昇する。だからある程度ラフに回転を上げてからクラッチを繋ぐ運転スタイルしか受け付けない。

1.5L、109psの1NZ-FEエンジンは初代以降型式は変わっていないが、初代のRSと比べると明らかに加速が緩慢、というか鈍い。ヘタをすると1.3LのUユーロスポーツに負けている錯覚すら覚える。

せっかくカッコいい専用メーターの中央に回転計が鎮座しているのに全くもってアドレナリンが出ない。NAということもあり、6500rpmのリミットまで回してみたがチェーンの音を出しながらだらしなく回るだけ。4000rpm付近でシフトアップしてしまった方が早いかと思ったが、全域でフラットに力が無い。ちょっと寂しすぎるエンジンだった。

それに組み合わされるミッションもおなじみの5MTだ。私のカローラやRAV4と較べると操作に筋力を要する。類似のスポーツハッチで言えばシトロエンDS3は精度感も有り軽くても正確な変速ができたがヴィッツGRは渋くて1速、2速とシフトレバーを操作するのが重く億劫になってくる。スイスポは逆に軽すぎて節度感が無いという印象だったが、ヴィッツGRは軽さも節度も何も無い。

高速道路の合流で全開加速を試したがとにかく走らない。100km/h時のエンジン回転数は3100rpmとRAV4とよく似ている。5速に入れたまま追い越し車線に出ても加速が悪く、4速や3速に落としても何だか物足りなかった。このままでは前回試乗したカローラアクシオのようなCVTの方がむしろ速く走れるのでは無いか。

ムリなのは分かっていても程々のスポーツエンジンが欲しい。
乗り心地

3

ザックス製ダンパーの採用、専用EPSセッティングなどコーナリング性能の追及に余念が無い。その分、いわゆる乗り心地は硬く、スポーツカーの味がする。高速道路上のペイントを乗り越えるとペイントの厚みを感じるが、角のある衝撃を感じることは無いのはさすが現代のスポーツカー。自分が乗っていたDS3はフランス車と思えないほど足が堅かったが、シートがショックをうまく吸収して不思議と乗り心地が良かった。ヴィッツGRスポーツはあと一歩という感触だ。ファミリーユースではちょっと敬遠されそうなレベルだがそれ以外なら十分許容レベルだと思う。

広域農道を走らせたが、日常的な速度域でも操縦する楽しさが味わえるような味付けだった。ステアリングが小径で真ん丸なので素直な操舵が出来る。EPSは確かにトルクセンサの嫌らしいねじれがあるが、86あたりと較べると少しレベルが良いのではという感想を持っている。また、専用シートもしっかりとサポートしてくれるのでコーナリングは楽しい部類だ。(だからこそ本当にエンジンとミッションが残念)

高速道路のICのコーナーで遊んでみたが、速度域が高くてもステアリング操作量に比例したGがかかり、つい気持ちが盛り上がりそうになるが例のエンジンとミッションは立ち上がりの加速が悪く不完全燃焼気味だった。
積載性

3

積載性はBセグの中でも床面積が広めに感じる。ここはベースの良さとも言えるが、逆に後席の頭上空間が狭く、ルーフヘッドライニングと頭が接触する。

スイスポは余裕が有り、デミオはギリギリ当たらない。レッグスペースをとりすぎて後席ヒップポイントを後ろに引きすぎなのだ。もっと前出ししてきちんと座らせれば良いと思う。ちなみに初代ヴィッツはそれが出来ていた。
燃費

3

燃費計によると12.6km/Lと表示されていた。
カタログ値は公表されていないのだが、
類似のGRスポーツは17.2km/L。

自分のカローラと似たような車重だが、カローラの方が燃費が良いように感じる。(エンジンの気持ち良さは比較にならないが)
価格

-

故障経験

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