トヨタのアクティブトルクコントロール4WDの制御で スイッチを押しているときの制御と押してない時の制御では どの様な違いがあるんですか？ ちなみに アイシスに乗っています

Answer 1

スイッチ入れると4WDオートモードになり、スイッチ切ると4WDの装置を解除しFFになります。

トヨタのアクティブトルクコントロール4WDは、いわゆる「スタンバイ式4WD」に分類されるものです。トヨタも他メーカーも仕組みはほとんど同じなのですが、わりと低価格で軽量に四駆がつくれるために、今は4WDのバッジをつけて走っているクルマの多くが「スタンバイ式4WD」です。

仕組みとしてはエンジンのパワーは前輪にのみ伝えられます。前輪と後輪は一応プロペラシャフトでつながっているのですが、その間にカップリング装置が取り付けられています。直進時は前輪駆動で走り、後輪は地面を通じて回っているだけのFF状態です。しかしこのカップリング装置は優れたもので、入口と出口で回転差が発生すると装置内の油圧が高まり、直結に近づけようと頑張ります。従って、前輪が空転すると前後輪に回転差が生まれて後輪が動き出します。滑ってから四駆になるぐらいなので、あまり高性能ではないのですが、これでも雪の坂道発進時などには有効です。実際に雪道の発進性能に四駆の恩恵を感じる人も多いため、スタンバイ式4WDでは主に発進時の性能にフォーカスしています。
このカップリング装置は、昔は機械式の「ビスカスカップリング」や「RBT」が使われていましたが、最近は「電子制御カップリング」が使われています。トヨタのアクティブトルクコントロール4WD もそうなのですが、電子制御がゆえに4WDのオフスイッチがつけられます。

しかしながら、本来はこの4WDオフスイッチは不要なものです。通常はFFで走っており勝手に四駆になるのですこら、4WDオンのままが普通の使い方といえます。オンでもオフでも燃費はほとんど変わりません。オフスイッチのメリットは、チェーンが2輪分しかないときなどFFにできると助かりますし、レッカー移動でもスイッチオフにすれば後輪を転がして引っ張れるというぐらいですね。このスイッチは「オフにできる！」というプラスアルファの機能が、トヨタのマーケティングとして有効と判断させたのでしょう。

スタンバイ式と比較になるとしたら「フルタイム4WD」です。スバルやアウディで有名ですが、センターデフまたはそれに類する装置にエンジンのパワーが伝えられ、そこから前後輪にトルク配分されます。初めから常時四駆なのです。性能も大きな差があります。しかし、スズキなどスタンバイ式4WDにもかかわらず、カタログにフルタイム4WDと背伸びした記載がされていますので要注意です。こうした混乱を招くものは後に消費者庁から指導を受けることになるでしょう。

スタンバイ式4WDが増えているのは、やはり簡素で安価に四駆が作れるからですね。簡素なのでパーツも少なく燃費にも有利で、優れた四駆システムよりも、安く燃費のよい四駆を消費者が求めるためです。

スタンバイ式4WDの燃費が良いのは、通常FFで走っているからではありません。装備が簡素で軽量なためです。それでもFF車に比べたら燃費性能は劣ります。

後輪のドライブトレインが簡素なため、常時四駆にするには耐久性に問題があるため通常は2WDとしています。そのため、トヨタのアクティブトルクコントロール4WDは、4WDオンの状態でも、長時間四駆状態が続き、四駆システムに負荷がかかると車側で強制的に四駆をカットオフするようにしています。

以上、お役にたてましたら幸いです。

質問者からのお礼コメント

素晴らしい情報を沢山ありがとうございます！
とてもわかりやすく ためになりました！

Answer 2

押していない時はＦＦ駆動です

ＯＮの時でも直線などではＦＦ駆動、滑ると4輪駆動見たいな感じですね。