見た目だけのスポーツハッチバック
平成20年式ヴィッツTRD Turbo-Mからの乗り換えです。総走行距離は2000キロほど。
トヨタはスポーツハッチ
2013.2.23
- 総評
- 見た目だけのスポーツハッチバック
平成20年式ヴィッツTRD Turbo-Mからの乗り換えです。総走行距離は2000キロほど。
トヨタはスポーツハッチバックというジャンルにこのオーリスを入れ込んでいます。
実際、外観と内装は明らかにスポーツです。先代比55mm下げられた全高と、40mm下げられたヒップポイントも格好良さを引き立たせます。
しかし、あくまで私個人の観点ですが、外観などどうでも良く、むしろ外観や内装に対して中身が伴っていないと感じます。
と言いますのも、足回りはあくまで実用車と言うぐらいの柔らかさで、エンジンも実用車的な高回転まで回せないトルク特性です。
そして何より許せないのがブレーキ。いわゆるカックンブレーキです。ブレーキペダルのストロークに対する遊びはほとんど無く、即座に制動力を発揮します。ただし、この間テールランプは点灯しません。
そこからブレーキの踏み込みを少し強めると、制動力が急激に起ち上がり、やっとブレーキランプが点灯します。下手をすれば制動力が起ち上がると一気にABSも作動します。
ブレーキフィールにリニアさが一切無く、スポーツと言うには著しく違います。また、街乗りではテールランプの点灯が遅くなるか点灯しないため、いつか追突されそうで怖い。
シフトチェンジで一時的にクラッチを切っても、エンジン回転数が制御されて下がりません。本来そこはドライバーが回転数あわせで操作するところ。また、回転数をキープするだけで、Z34のように合わせてくれるわけでもありません。
マニュアル車なのに操っている気分にさせてくれないのはおかしな話ですし、回転数が下がらないと言うことは燃費にも悪影響を与えそうです。
さらに、オーバークール傾向でこれも燃費に悪影響となること間違いありません。
VSC&TRCは明らかに邪魔。特に冬道は邪魔以外の何物でも無い。ドライバーの操作を邪魔してくれます。ドライビングプレジャーというには著しく違います。
VSCはとにかくとして、TRCではなくLSDを搭載して欲しい。
総じて、スポーツハッチバックではありません。まして、RSというネーミングも違います。
「スポーツ」ならもっとドライバーが楽しめるセッティングにして欲しい。また、「RS」ではなくグランツーリスモ本来の意味(=長距離クルージングを快適にした仕様のクルマ)である「GT」の方が良いと思います。
- 満足している点
- ・スポーツハッチバックというジャンルに相応しい外観と内装
・55mm低められた全高と40mm下げられたというヒップポイント
・排気音の割に意外すぎるほど実用十分な低速トルクを持つ1.8L自然吸気エンジン
・積極的にシフトアップできる6速マニュアルトランスミッション
・乗り心地を確保したサスペンションセッティング
・シフトチェンジ時にエンジン回転が下がらないため、シフトチェンジがスムーズ
・積極的にドライバーを助けてくれる標準装備のVSC&TRC
・低速走行時はパワステのアシストが強くてステアリングが楽々で、高速になると重くなってしっかりする
・ブレーキペダルがアクセルペダルより手前にあるため、ブレーキペダルの場所がわかりやすい
・静かな車内だけど、排気音の質はMR-Sに近くスポーティ
・絶対的な制動力
- 不満な点
- ・スポーツハッチバックというジャンルに相応しくない走行性能
・もっともっと下げて欲しい全高とヒップポイント
・排気音チューニングのために犠牲にされた低速トルクと高回転の伸びを期待できない1.8Lの自然吸気エンジン
・微妙にクロスした高速道路でうるさくなるギア比の6速マニュアルトランスミッション
・ロールが大きくトライビングプレジャーに掛けるサスペンションセッティング
・シフトチェンジ時にエンジン回転数が制御されるため、操っている感じが無い
・積極的にドライバーの邪魔をする標準装備のVSC&TRC
・低速走行時はステアが軽すぎてステアリングインフォメーションが無く、速度が上がると急に重たくなって速度に対してリニアじゃ無い
・ブレーキペダルがあまりにも手前にあるため、マニュアル車なのにヒールアンドトゥが出来ない
・外にいると意外すぎるぐらいに排気音がうるさい
・リニアさを一切感じさせない危険なブレーキフィール
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験