スズキ ワゴンR のみんなの質問

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軽自動車にターボが必要な理由は何ですか?

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●軽自動車の規格の変遷は?
軽自動車は,衝突安全性の向上のため,下記のように車両規格を変更してきました。

1949年 全長2.8m×全幅1.3m×全高2m 4サイクル=300cc以下 2サイクル=200cc以下
1951年 全長3m×全幅1.3m×全高2m 4サイクル=360cc以下 2サイクル=240cc以下
1954年 2サイクルの排気量を360cc以下にし、4サイクルとの区分をやめた
1976年 全長3.2m×全幅1.4m×全高2m 550cc以下 … 排ガス規制で低出力になったため排気量アップ
1990年 全長3.3m×全幅1.4m×全高2m 660cc以下 … 排ガス規制対応
1998年 全長3.4m×全幅1.48m×全高2m 660cc以下 … 衝突安全性アップ

つまり98年のサイズ拡大では,衝突安全性の向上が狙いだったのですが,各社はサイズアップした分を車室内居住性の向上に使い,安全性向上は構造を変更することで対応しました。つまり国の思いは実現できなかったのです。

●問題は重量増加
1958年にスバル360が発売され,大人気になりました。この時の重量は385kgでした。このため6人ぐらいで車両を持ち上げることができたくらいです。現在は,800~900kgくらいです。つまり2倍以上になっているのです。しかも当時(1960年頃)の軽自動車の最高速度は80km/hくらいでしたが,現在の車両は130km/h以上出せます(テストコースでの話)。つまり重量は増えているのに,走行性能は1L(リッター)車並なのです。

●エンジン比較
トヨタ・ヴィッツ 1.0L 69馬力 92Nm
スズキ・ワゴンR(自然吸気) 0.66L 52馬力 63Nm
スズキ・ワゴンRスティングレー(ターボ・チャージャ付き) 0.66L 64馬力 95Nm

660ccの自然吸気エンジンでは,力不足です。

●現在はどうしているのか?
現在の自然吸気エンジンでは,最新のCVTを使うことで,燃費改善だけではなく,走行性能を改善しています。

・従来のCVTのレシオカバレッジ(最低段と最高段の変速比の比)=約4
・最新のCVTのレシオカバレッジ(ワゴンR用の補助変速機付CVT)=7.28

レシオカバレッジが広くなると,加速時,エンジン回転数の高いところを使えるので,加速が良くなり,さらに高速道路では,エンジン回転数を抑えることで,騒音を低減できます。ところが加速時などの負荷の高い走行条件では,エンジンの効率が悪いところをしばしば使うことになります。燃費計測モードは負荷が低い条件なので,カタログ燃費は良くても,実燃費が悪くなります。このためダイハツは次世代エンジンとして下記を開発しています。

http://www.nikkeibp.co.jp/article/news/20091023/190580/?rt=nocnt

これはダイハツが次世代の軽自動車用エンジンです。出力は下記の通りです。

最高出力=47kW(64馬力)/4500rpm
最高トルク=100Nm/1500~4000rpm
気筒数=2 → 冷却損失を低減するため 3気筒から2気筒へ。騒音・振動の課題あり
ボア×ストローク=72×81(推定) → アスペクト比は1.1くらいのロングストロークで燃焼室表面積を減らし,冷却損失低減
過給機=ターボチャージャ → ポンプ損失低減+出力に対して摺動抵抗低減
EGR=高EGR+大容量EGRクーラ → ポンプ損失低減(低回転域)+点火進角化(高回転域),どちらも燃費改善

これなら,低回転域からトルクが大きいので,アクセル開度は小さくなり,エンジン効率が良いところを使えます。現在,リッター30km争いをしていますが,さらに厳しい戦いになると,2気筒ターボチャージャ付きエンジンの登場になるでしょう。

なお最近の傾向は,じつは出力を低下させ,燃費改善側に振って,カタログ燃費を改善しています。従来より出力低下した分をCVTで補うというのが方策です。しかし走行性能を改善し,さらに実燃費改善が必要になると,ターボ・チャージャ付きになります。これは軽自動車だけではなく,一般の車両もそうなります。実際,欧州では,ガソリンエンジンを直噴にするとともに,ターボ・チャージャ付きを装着し,排気量のダウンサイジングをおこなって,出力と燃費の両立をはかるようになっています(=ダウンサイジング・ターボ)。米国・韓国・中国もこの欧州流を踏襲しています。日本も遅ればせながら,この時流に乗ります。

簡単ですが,ご参考になれば幸いです。

質問者からのお礼コメント

2013.11.1 15:27

詳しい回答ありがとうございました

その他の回答 (2件)

  • 馬力が小さいからからだと思います。

    荷物を積んだり坂を上ったりするときの減速が大きいですし、高速に乗るときも本線との合流レーンが短いと十分な加速が出来ない時があります。

    とくに最近の車は乗り心地や内装を充実させるために車重が重くなる傾向にあります。

    エコと燃費の観点からターボは嫌われがちですが、それが無ければ軽にはターボが欲しいと思います。

  • 軽自動車のほとんどがターボはありません。

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