カローラより全然魅力的
セダンの試乗車は珍しいので試乗してきました。基本性能がよくできているSX4のセダン仕様ですが、こちらも2BOXのSX4の良さを
2008.1.21
- 総評
- カローラより全然魅力的
セダンの試乗車は珍しいので試乗してきました。基本性能がよくできているSX4のセダン仕様ですが、こちらも2BOXのSX4の良さを引き継いでいると思います。
セダンはハッチバックよりも、よりコンフォート寄りのサスペンションで乗り心地を重視。マイルドな印象でゴツゴツ感はありません。だからといってヤワヤワな印象はまったくなく、足もよく動きしなやかさがあります。1.5Lエンジンは静粛性も高く音質もチープではありません。重さは1.2tですから、少し重めですが、1.5Lでも日常でパワー不足を感じることはないと思います。ほとんど2,000回転前後で足ります。4速のATのシフトショックも無く、上質なドライビングという印象。アイドリング時に感じられるステアリングへのバイブレーションもほとんどなく、ミディアムクラスのプレミオやアリオンに近い雰囲気を感じました。
ただし、インテリアの質感はミディアムクラスとは言えません。カローラの「X」に比べたらステアリングの触り心地やインパネの質感は上だと思いますが、所々にプラスティッキー(ドアトリムなど)な部分がありますが、この装備でこの価格帯ならそんなもんかなと思います。リヤシートはセダンとしてはそれほど広くありません。でも、シートが大きいためであり、リヤの居住性は意外といいですよ。
このクルマのユーザーはほとんどがスズキ関係者の人か、かなり年輩のスズキ党で販売台数も少なく、ほとんど注目されないのですが、隠れたいいセダンなんです。このクラスで一番売れているカローラアクシオはかなりひどいクルマなので、デザインは好き好きだと思いますが、このクラスのセダンを考えている人は、SX4セダンという選択肢も考えてみてはどうでしょう?カローラより満足度は高いと思います。価格に対する装備内容も充実しているので、結局お買い得ですよ。
- 満足している点
- ○フィーリングも音質も良い1.5Lエンジン
もともと2.0LクラスまでカバーするM型エンジンは1.5Lにはオーバークオリティな部分もあり、かえって1.5Lではかなり上質なエンジンに仕上がっています。トヨタの1NZ-FE型はブォーと情けないくらいチープな音がするのですが、スズキのこのエンジンはそのようなことはありません。
○静粛性がこのクラスのセダンとしては高い方
○カローラよりもコストのかかった足回りで上質な乗り心地
乗り比べればわかりますが、明らかにカローラよりもコストはかかった足です。乗り心地と操安性のバランスがよく、コンパクトセダンとしては上質なドライビングを楽しめます。
○トランクルームがかなり広いです
○リヤシートが大きい
その分足元のスペースが犠牲となっており、ちょっと狭いと思いますが、カローラはわざわざ小ぶりなシートを付けて足元が広い演出をしているだけで、実際に座り比べるとSX4のシートの出来の良さがわかります。大人の膝までゆったりとカバーするいいシートです。
○価格の割に装備がいい
上級グレード「1.5G」は158万円でサイドエアバッグ、ディスチャージヘッドライト、キーレススタート、MD/CDの8スピーカー、アルミホイール、オートライト、本革巻ステアリングなどを標準装備しています。カローラはバックモニターとプッシュ式のエンジンスタートだけ勝りますが、「G」にサイドエアバッグ、ディスチャージ、アルミホイールをオプションすると180万円くらいになり、20万円以上高くなります。インテリアはカローラの方がいいという人もいるかもしれませんが、コストパフォーマンスはSX4が優れます。
- 不満な点
- ○スタイリング
2BOX車をセダンにすると、どうしても腰高なフォルムになってしまいます。その分居住空間は広くていいのですが、かっこ悪いという人もいるでしょう。ただ、フィットアリアやティーダラティオよりは上手にデザインされていると思います。
○インテリアの質感がもう一歩
木目パネルなどは付いておらず、ところどころコンパクトカーのような部分があります。
○自発光メーターが欲しい
○セダンには4WDの設定がない
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験