両側にスライドドアのクオリティ売り
天井を上げ、床を下げ、視界を広げたのだという。何に対してか?というと、自社ブランドのワゴンRに対して、である。クル
2012.1.31
- 総評
- 両側にスライドドアのクオリティ売り
天井を上げ、床を下げ、視界を広げたのだという。何に対してか?というと、自社ブランドのワゴンRに対して、である。クルマの頭上空間のことを“ハットルーム”などとも呼ぶが、トレードマークの山高帽を被ったチャップリン(の物真似)を登場させ、広さを売りに登場したのがパレットだ。それにしても「ダイハツ・タントそっくり!」とは、誰もが率直に思う印象なのでは?
昨年のモーターショーで参考出品された際の姿、ほぼそのままだが、Aピラーをダブルにしたあたり、瓜二つの趣なのは確か。同じ世界観のクルマだから似て当然なのか、はたまた、冷蔵庫や洗濯機はA社とB社の見分けがつかないように、文字通りクルマも白物家電化したというのか、どう捉えるかは各自の判断にお任せしよう。こうして記事を書く際、無意識に車名を書き間違えないようにしばければ...とレポーターは思っているところだ。
- 満足している点
- パレットをタントと較べると、実はホイールベース/全高はタントのほうが長く(+90mm)/高い(2WD車で+15mm)。室内スペースでは、幅は互角(1350mm)だが、長手方向もタントがスペックでは勝っているタント2160mm、パレット2025mm。
が、サイドのスライドドア開口部ではパレットは決してタントに負けていない点。もちろんピラーレスの開口には及ばないが、スライドドア単独での開口部は、幅は850mmで互角、高さは何とパレットが25mm勝っているのである。リヤフロア高もパレットは340mmと低い(タントはステップ高で370mm)。実際に乗降性を試してみたが、パレットは実に楽にここから出入りができ、悪くないと実感できた。パワースライドドアを採用、坂道などでも安心のストッパーや挟み込み防止機構も備え、パレットのスライドドアの使い勝手は実にいい。
また室内の広さも、数値はともかく、パレットの広さでも十二分。後席は165mmのスライド機構を設けながら、軽自動車の基準を引き上げそな座り心地が快適なのもいい。
NBOXとパレット、タント走らせた感想で広さはNBOXが最高
初代ワゴンR以来の助手席下のバケツや、後席は床下に落とし込むように畳め(畳む操作がもう少し軽くスムースに行なえるとなおよい)、助手席側クッションを前にハネ上げれば、長尺物の積載も可能だ。
さらにインテリアのクオリティが格段に高まったのもこのパレットの注目点。今までのスズキ車はインパネの仕上げなど、いかにも“軽だから”と割り切られ、質感など物足りなかった。が、パレットはインパネの表面の仕上げからスイッチ類のタッチ、トリム類の品質感など、相当に高い。普通車から乗り換えても納得いくだろうし、やっと上質感を物にした点に拍手を送りたい。
走りにも好感がもてた。試乗できたのはノンターボ(54ps/6.4kg-m)の「X」。165/55R14タイヤを装着、、街中を走るような場面で、フラットで快適な乗り味を実現していた。また走行中のエンジン音、ロードノイズなど不快な騒音がかなり抑え込まれているのも、これまでのスズキの軽自動車のイメージを一新させるに値するレベル。安全装備のレベルなども含め、価格設定もリーズナブルだし、実用&ご自宅用に便利な軽自動車が欲しい.というなら、選んでも決して損はない1台である。これも160万ぐらいで収まれば特別仕様でシートヒター付きも悪くない。
- 不満な点
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- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験