旧B4オーナーとの決別!
自分の車を点検に出すついでに試乗に出かけた。試乗したのはNAの2.5iのLパッケージ。モデルチェンジをして車の出来は良くなっ
2009.5.28
- 総評
- 旧B4オーナーとの決別!
自分の車を点検に出すついでに試乗に出かけた。試乗したのはNAの2.5iのLパッケージ。モデルチェンジをして車の出来は良くなったのに、旧ユーザーからはブーイングの嵐が起こる車がある。今回のB4はまさにその典型。
でも実際に乗ってみると結構いい感じ。スバル新開発のAWD初のCVTは、違和感もなく自然な加速。2.5LのSOHCはパワフルというほどではないが、1.5tのボディを引っ張るには十分な余裕がある。S#モードにして、燃費を気にせずアクセルを踏めば、さらにシャープに反応する。パドルシフトも標準装備なので、スポーツドライブもそれなりに楽しめそう。これなら動力性能は合格。パワーに不満のある人はGTを選択すればよいが、これは攻める車ではない。NAが似合う車になった。
室内の静粛性もかなり上がった。2.5Lでパワーに余裕があるためか、加速時のエンジン音は、今乗っているエクシーガよりもかなり静かだ。「ボクサーエンジンのサウンドが好き」というスバリストにはちょっともの足りないが、「静か」と言う点では、これもグッドポイント。
内装も豪華さはないが、シンプルで悪くはない。ただ、Lパッケージの安直な「木目調」のパネルは好みではない。メーター類も見やすくて良い。シートの座り心地も良かった。サイズが大きくなった分、特に後部座席のヘッドスペースは余裕が出来た。また、シートポジションも高くなったので、前方の視界も良くなった。背の低い女性にも運転がしやすくなったのではないだろうか。
だが、先代よりも更に大きくなり、背が高く太ったデザインは完全にマイナス。旧B4オーナーへのアンケートの結果、後部座席が狭いという回答が多かったので改良したというが、本当か?後部座席を気にする人は最初からレガシーを買わないって。レガシーは「乗って楽しい車」から「家族と乗っても楽しい車」へと変わった。アコードが高級化し、居住性を犠牲にしてスタイリングを重視したのとは対照的。
とは言え、これを「B4」と思わなければ、2.5LのAWDでかなりの装備をつけても250万円というのは、コストパフォーマンスに優れている。かなりお買い得なスポーツセダンだ。雑誌見ただけで敬遠している人は、是非一度自分で乗ってお試しあれ。
- 満足している点
- ・シンメトリカルAWDの走行安定性:
初代から20年以上も熟成させてきた水平対抗+AWDというシステムは乗っていても安定感がある。
新型で実際に雪道を走行したわけではないが、特に雪道、悪路での安定性はスバルのAWDが一番だと思う。スタッドさえはいていれば、チェーンのお世話になることはない。AWDであるため、突然の路面状況の変化にも素早く対応できることと、低重心であり、AWDとしては比較的軽い車体も安定性に貢献していると思う。
・静粛性:
これは予想外によかった。2.5Lになってパワーに余裕がでたためか、新開発のリニアトロニックのおかげなのか、アクセルを踏み込んだ時の室内の静粛性はかなり上がっている。
・価格:
VDCなどが標準装備となった上でベースグレードの価格は、旧2.0Lとくらべてもほぼ据え置きに近い。旧2.5iと比較すれば実質かなりの値下げ。ほぼ必要な装備がついたLパッケージでもAWDで250万円はお買い得。このクラスにおいて価格で勝負が出来るのはアテンザくらいか。
・丈夫で長持ち
過去2台スバル車を所有した。そのうち1台はレガシー。大してメンテもせずに使い倒したがノートラブルだった。町で走っていても、いまだに10年以上前のレガシーを結構見かける。
*アラフォー世代、特に積雪地方在住のお父さん!お待たせしました。レガシーは生まれ変わりました。これで後部座席の奥様、子供たちに「狭い」と文句を言われることもありません。価格も実質値下げで、お財布を握る奥様に気兼ねすることなく家計にも優しい。AWDなら安定性もバッチリです。雪道でケツを振るFRのセダンよりは確実に安全です。
- 不満な点
- ・大きさ:
北米使用ほどではないとはいえ、かなり車幅も全長も大きくなった。日本仕様をこのサイズに留めたのはせめてもの救いか。個人的には5ナンバーのジャストサイズというところが、レガシーの長所の一つだと思っていたので、今回の大型化はマイナスポイント。主戦場の北米での売り上げはアウトバックばかりで、B4はほとんど売れなかったという。売り上げを増やすためには仕方がないのか・・・。
・デザイン:
これは好みの問題だけど。幅と長さの大型化だけならまだしも、高さがずいぶん高くなり、ずんぐり太ったデザインですっかり「クラウン化」した。アウトバックとワゴンのスタイルはまだ許せるが、B4のこのデザインには正直がっかり。「これはレガシーじゃない」という旧オーナーの気持ちわかります。前のほうが断然スマートで良かった。残念。
燃費:
試乗したのは販売店指定のいつもの周回コースで、比較的交通量の多い県道と流れの良い郊外バイパスの組み合わせ。試乗車で皆がアクセルを踏み込むため、割り引いて考える必要はあるが、こちらもワゴンと同様に燃費計の表示は7km程度。カタログ値はリッター14.0kmであるが、かなり条件が良くないとカタログ値を期待するのは難しい。実用燃費は、市街地で7km/L、高速で10~11km/Lといったところか。ちなみに、T社やN社(FR)なら3.5L並みの燃費。友人がマークX(2.5L)に乗っているが、街乗りでもリッター10kmを切ることはないという。
*旧B4オーナーの方々!真に申し訳有りません。レガシーはより多くの方に楽しんでいただくために生まれ変わりました。あのスタイリングもボクサーエンジンのサウンドも寂しくなってしまいましたが、車の出来はよいと思うので、なにとぞご勘弁を。
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