「10年ひと昔」とはよく言うが、およそ10年前の国産車は環境や安全を重視する傾向が強まっていた。そんな時代のニューモデル試乗記を当時の記事と写真で紹介していこう。今回は「スバル レガシィ B4」だ。
スバル レガシィ B4(2009年:5代目)
新型レガシィのスタイルは、力強さを感じさせるフォルムとなった。サイズは旧型比で95mm長く、50mm幅広く、ホイールベースも80mm長くなった。つまり、最新の欧州Dセグメントと互角に戦えるボディが与えられた。
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エンジンも2Lから2.5Lへとアップした。主力エンジンは2.5LのSOHCで、従来の140psから170psへアップした。GTが搭載するDOHCターボエンジンは、2000~5700rpmの広い範囲で35.7kgmのトルクを発生する。新技術として2.5LのNAエンジンにはチェーン駆動のCVTを採用している。
また、クレードル(ゆりかご)構造の採用でエンジンマウントを変更し、振動や騒音を低減。同時にボディ剛性もアップできたという。キャリーオーバーが多いニューモデルの中、新技術満載のレガシィの本気度には大いに期待できる。
レガシィといえばワゴンのイメージが強いが、まずは今回のフルモデルチェンジでもっともインパクトを感じたのがセダンのB4から試乗してみよう。サイズの拡大で安定感が感じられ、サルーンとしての風格は十分。シルエットからは、ヨーロッパのセダンに通じるものを感じる。そのB4でもっとも走りを追求したモデルが、2.5GTのSパッケージ。従来のスペックBに相当する。
走り出すと6速MTのシフトフィールが変わったのがわかる。ややストロークが大きめで、タッチがソフトになっている。軽量化のためリンケージがロッドからワイヤーに変更されたためで、同時にノイズや振動も小さくなった。
クラッチミートではエンジンの違いがよくわかる。従来だと少し回転を上げてつながないとスムーズな発進がしづらかったが、今回は無造作につないでもスッと素直に動き出す。スロットルを開けていくとアイドル回転直後でも、ジワッと粘り強い加速感があって、排気量アップの効果が実感できる。
大きく踏み込めば瞬時にターボが効き、さらに力強い加速感が得られる。下から力が出ていることと、タイムラグが小さいことで力強さに段つき感は感じられない。パワフルなのに実にスムーズだ。スロットルを戻した時の揺りもどし感も少なく、ノイズや振動レベルも大きく進化している。
ハンドリングでは、ステアリングを切ると同時にスッと応答する感じが美点だが、これはクレードル構造の効果だろう。エンジンをワイドスパンで支えることでボディとの一体感を生み、振動を抑えるばかりかハンドリング性能にも大きく貢献している感がある。
ロールはレガシィ特有の4輪全体が沈み込むようなフィールで、追い込んでいくと高いGでグラッと小さく動く感じがあったり、旋回ブレーキでボディの揺れを感じたが、これは乗り心地のよさを追求した結果だろう。
それでもハンドリングをスポイルしないのは、シンメトリー4WDのバランスのよさと接地性に優れたサスや剛性の高いボディのおかげだろう。従来のキビキビ感は薄れた反面、安定感が高く、走りは実に高レベル。その上で静かで快適な室内空間を実現するなど、レガシィの進化は実に広範囲。正に新世代レガシィとして魅力満載となった。
■レガシィ B4 2.5GT Sパッケージ 主要諸元
●全長×全幅×全高:4730×1780×1505mm
●ホイールベース:2750mm
●車両重量:1480kg
●エンジン種類:水平対向4 DOHCターボ
●排気量:2457cc
●最高出力:210kW<285ps>/6000rpm
●最大トルク:350Nm<35.7kgm>/2000-5600rpm
●トランスミッション:6速MT
●駆動方式:縦置き4WD
●タイヤ:225/50R17
●当時の車両価格<税込み>:320万2500円
[ アルバム : スバル レガシィB4(5代目) はオリジナルサイトでご覧ください ]
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