ポルシェ 911 「RRのスリルは消滅熟成したGT 夢に終わらない最高のスポーツカー。ポルシェ911シリーズの人気は不動だ。25周年を迎えたポルシェクラブのイベントを覗い」のユーザーレビュー

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ポルシェ 911

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乗車形式:その他

評価

3

走行性能
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デザイン
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価格
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RRのスリルは消滅熟成したGT 夢に終わらない最高のスポーツカー。ポルシェ911シリーズの人気は不動だ。25周年を迎えたポルシェクラブのイベントを覗い

2012.8.25

総評
RRのスリルは消滅熟成したGT
夢に終わらない最高のスポーツカー。ポルシェ911シリーズの人気は不動だ。25周年を迎えたポルシェクラブのイベントを覗いてみたが、911のコクピットに収まっていた老若男女には、みな、どこか自信めいた表情の強さがあった。クルマとともに最高の時間を過ごしている、という気持ちの現れだろうか。見ているだけのクルマ好きといえば、無条件に、しあわせそうだなあ、と嫉妬する。同じ好きなら、乗らなきゃソンソン、というわけだ。
 そんな911シリーズが、初代ナロータイプから数えて7世代目へと進化を果たした。911については、「最新は最良」というフレーズがつきまとう。が、そんなもんは工業製品である以上、当り前のことで、それをあえて言わなければいけないあたりに、世界のスポーツカー好きの“911愛”を思わずにはいられない。
 要するに、各世代ごとに、それを最高とする熱狂的なファンがいるからこそ、あえて最新は最良というフレーズが持ち出されるし、成立する。プリウスなら、旧型オーナーも含めてみんながそういうだろう(形とかフェチ性は別として)から、わざわざ口に出す必要もないのだから。
997型から991型へ。その変化幅は過去、最大規模ではなかろうか。ある意味、911を象徴する水平対向の心臓部が空冷から水冷に変わったとき以上、かも知れない。
満足している点
まずは、大きさだ見ためにかなり大きくみえる。ホイールベースが100mm延長されたわりには、全長は56mm増に収まっているし、幅は以前と変わらず、車高にいたっては低くなった。数字上はさほど変わらないけど
 もちろん、ポルシェは世界最強のスポーツカーメーカーである。後席の居住性を拡大するために車軸間を延ばしたわけじゃない。997パッケージをベースに徹底的なコンピューター解析を試みた結果、ホイールベース100mmとフロントトレッド拡大がパフォーマンス上、最も理想的、と出たらしい。
 アルミニウムを積極的に使ったハイブリッドボディとするなど、軽量化にはこだわっている。大きくなっても、軽くなった。同時に、エンジンスペックも向上し、なおかつ、7速MT&ダブルクラッチATの採用で、燃費性能も十分に引き上げた。高性能と高効率の両立、というやつだ。
 これらすべての相乗効果が『新型911の魅力』というわけである。
 ホイールベース延伸とサスペンションシステムの熟成が利いているのだろう。乗り心地には、もはや911らしいフラット&ハードな印象がない。けれども、着座位置が低く、さらに重心高も下がっているから、地を這う感覚は以前より鮮明で、それとダッシュボードのメーター配列が“911フィーリング”を与えてくれる。コンソールまわりはカレラGTを一層ラグジュアリィにしたかのようで、スポーツカーらしからぬ上質さ。ずっとともに過ごすぶんには、たしかに気分がいい。
エンジン音にも痺れた。ノイズではなく、はっきりとクリアな音質に。しかも、スポーツモードにすれば、アクセルオフ時の爆裂音までスーパーカー並に演出されていて、思わず“ポルシェよ、オマエもか”と叫んでしまったほどだ。
 付き合っている間、高速道路を途中で降りて、ワインディングを目指したこともしばしば。なぜなら、これまた十分以上に応えてくれるからだ。ただし、それは以前の911風味ではない。それはパッケージングを感じさせない、一個の完成形として楽しい。くるりと腰を回して曲がっていく感覚がなくなったかわりに、四肢の食いつきは恐るべきレベルで、安心して踏んでいける。“らしい”楽しさはないけれども、最新スポーツカー速い。
不満な点
借りたモニター試乗車は、ブラウンのカレラSだった。1000km以上をともに過ごしたが、結論を先にいうと、まずは超優秀なロングツアラーGTだと思った。
結局、RRという難しいパッケージを成熟させていくということは、スリルとのお別れでもあった。それをして味の濃淡を問うのであれば、やはり、原点回帰してちょうだい。
おまけに、アイドリングストップも付くエコぶり仕様でもちろんキャンセル機能も付きである
 新型やはり991は明らかに大きい。逆に言えば、違和感のある911、すぐに存在が分かる。目の離れ具合や、後フェンダーからオシリまでのリアセクションの大きさが印象を強めた。
でかく見えること自体、気に入らないひともいるだろう。そういう人は、997以前を遡って求めていけばいい。時代の最良だった“好みの大きさ”が、いくらでもある。
愛車のケイマンRの方が日常に使えるポルシェとしてスリルはある。もっとも硬派な911も新型GT3になれば別物ですが、カレラSはGTです。
デザイン

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