外車はやはりデザイン費も相当かかってできるものなのですか？

Question

いつも思うのですが外車のような（例えとして挙げるならポルシェの９１１シリーズ）車は日本は作れない、売れないでしょうか？
そんなの人による、あんたの価値観だと言われればそれまでですが国産車の大衆車ってあまりかっこいいのがいないですよね。

特に男性なら一度はかっこいいと思った外車が1台はあると思います。そのような車のデザインだけ真似して中身は日本車の技術、日本大衆車の排気量（１３００～２０００）っていう車は作れないでしょうか？

ポルシェ９１１シリーズのフロント、ライトデザインなんかシンプルなのに素晴らしいデザインだと思います。

Answer 1

あなたのお考えは最もで、同じ考えの方も多くいらっしゃると思いますよ。
と言うか、そのアイデアは決して過去に無かった訳ではありません。
有名な例では かなり昔の話ですが1960年代にアメリカのフォードというメーカーは、あなたのお考えどおりのことを思いつき、当時ムスタングという車を発売しました。
そのデザインはまるでスポーツカー。ところが中身は全くおとなしい物でした。これが当時、大ヒット致しまして・・・やがてそのムスタングは本格的な化け物エンジンを積んだモデルまで派生してそこそこ寿命の長い車でした。

日本でもそれを真似したのかどうか知りませんが1970年にトヨタがセリカという、当時としては流麗なデザインの車を販売しました。これも当時の車のデザインからは考えられないほどのスポーティなスタイルで大ヒットした車です。
この車も追ってセリカGTというホットバージョンが出ましたが…当初は何の変哲も無いおとなしいエンジンが搭載されていたのです。

こうした例から言ってもデザインひとつで大ヒット車を生むことは出来ることを過去のそうした例が証明しています。
ただ…今現在のところは…悲しいかな日本メーカーに優れたカーデザイナーが不足していると言わざるを得ないでしょうね。
1960年代には日本の各メーカーも自社のデザイナーでは無く、商品デザインを手掛ける世界的に有名なデザイナーに車のデザインを託した時期が結構ありました。
実際、この私たちもその美しいデザインに惚れ惚れして車を見たものです。今ではあまりそういう努力も国内メーカーはしている気がしませんね。
悪く言うつもりは有りませんが…現代は車を作る側の人間に「車が好き」という情熱が不足しているのではないでしょうか？
ドイツやイタリアなどの車やバイクを見るにつけ、そう思ってしまいますね。

Answer 2

それは、デザイナーの差ではありません。

問題なのはコストです。

量販車の場合、短時間で1台でも多くを生産して単価を下げコストを落とす必要があります。そうなると、あまり複雑はボディラインは成型できないのです。

ボディ形状にしても同様で、ポルシェのようなスラントした形状ではエンジンルームへの補機類の収納に制約が生じます。また整備性も考慮しなければ、整備費用がベラボウな金額となりユーザーからのクレームとなってしまいます。

アルファロメオなどは美しいボディラインが特徴ですが、オイルフィルターの交換をするのにいちいち持ち上げなければ出来ないとか、エアコンフィルターの交換で内装を全バラしとか…日本車では信じられないような整備になります。
200～300万円の大衆モデルでそんなことをやった日には、クレームの嵐です。

ポルシェは生産台数も少なく、1台1台に手間をかけてもペイ出来る利益率があります。また高価格モデルのオーナーであれば、ある程度整備費用が高額になっても許容してくれるわけです。

トヨタ86では、そうは行きません。

複雑なプレスラインや、魅惑的なボディラインを求めるのであれば、1,000万円超になってしまうのは仕方のないことです。
そうなると、オーナーを満足させるためには1～2位を争うようなハイパワーで大排気量となり、さらに手の届かない領域へと価格は上がっていきます。

どのモデルであっても、デザイン画の時点ではカッコイイと思いますよ。それが量産となった時点で様々な制約がかかり、ツマラナイ形になってしまうのです。

別に日本人のデザイナーが劣るわけでは無く、アウディをヒットさせた和田さんとかピニンファリーナの奥山さんなど世界で活躍する日本人デザイナーはいるわけですし、最近の日本メーカーのデザインは欧米人であったり韓国・中国人であることも多いわけです。