2022年5月
■2022年5月
日産は、軽の電気自動車「サクラ」を2022年5月20日に発表、同年夏に発売した。
「サクラ」のネーミングは「日本の電気自動車の時代を彩り、代表するクルマとなって欲しい」という願いから、社内公募により決定。両社の合弁会社であるNMKVで開発、生産が行われ、同時にデビューした三菱「eKクロスEV」とは車体の基本を共有する。
エクステリアは次世代の日産らしさを感じさせるフロントフェイス、光るエンブレムを採用し、落ち着いた大人の雰囲気を感じさせるデザインとした。また、軽自動車初となるプロジェクタータイプの3眼ヘッドランプを採用したほか、バックドアには格子をヒントにしたワイドなLEDリヤコンビネーションランプを採用。タイヤホイールも日本の伝統美を感じさせる水引からインスピレーションを受けたデザインのアルミホイールを装着した。ボディカラーには四季の彩りを想起させる2トーンのシーズンズカラー4色をはじめ、全15色を用意する。
インテリアは7インチのアドバンスドドライブアシストディスプレイ採用のメーター、大画面9インチナビゲーションの2つのディスプレイを水平方向にレイアウト。日産コネクトナビゲーションシステムでは充電を考慮したルート設定機能、緊急時のSOSコール、Apple CarPlayワイヤレス接続などが用意されている。
高品質なファブリックを広範囲に採用し、ソファデザインのシートを装着。ステアリングにはスポーティさを演出する2本スポークステアリングを採用した。プレミアムインテリアパッケージを選択することで本革巻きステアリングが装着される。使い勝手においても飲み物のぐらつきを軽減するホールド性にすぐれたカップホルダーやスマートフォンや財布などの小物が置ける、横長のインストセンターロアトレイなど、豊富な収納スペースを用意する。
インテリアカラーには定番のブラック、ベージュ、ブラックを基調にベージュシートを採用したプレミアムインテリアを用意。また、カッパー色のフィニッシャーを水平ラインに配置することで、室内をモダンで広がりのある空間に仕立てている。
モーターは最高出力47kW(64ps)、最大トルク195Nmを発生し、前輪を駆動する。デイズなどの軽ターボに対して約2倍の駆動トルクは運転にゆとりをもたらし、高度なモーター制御が力強く、滑らかで静粛性にすぐれる走りをもたらすという。「エコ」、「スタンダード」、「スポーツ」のドライブモードが選択出来、アクセルペダルだけで車速を自在にコントロールできる「eペダルステップ」が備わる。
リチウムイオンバッテリーの容量は20kWh。フル充電時は最大で180km(WLTCモード)の航続距離を確保する。普段の買い物などには十分な実用性があり、普通充電は約8時間でフル充電が可能。急速充電は約40分で80%の充電が行える。バッテリー冷却システムも備わり、継ぎ足し充電でも安定した急速充電性能を発揮する。バッテリーに蓄えた電力は自宅へ給電することで、家庭の電力としても使用することも可能だ。もしもの時は「走る蓄電池」となり、非常時には1日分の電力を賄うこともできる。
先進安全装備は充実しており、全車速追従機能付きACCと車線維持支援機能を含めた高速道路における同一車線運転支援機能の「プロパイロット」は「G」に標準、「X」にはセットオプションとして用意。「G」にはスムーズな駐車をサポートする「プロパイロットパーキング」も設定されている。
日産サクラは令和3年度補正予算「クリーンエネルギー自動車・インフラ導入補助金」および「令和4年度クリーンエネルギー自動車・インフラ導入補助金」の対象であり、55万円の補助金を受けると、購入に際しての実質的な負担は「X」で184万9100円、「G」で239万300円。地域によっては自治体からの補助金を活用することもできるので、より安価に購入することが可能だ。