日産 リーフ 「登録車における量産型EVの先駆け」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

西村 直人
西村 直人(著者の記事一覧
交通コメンテーター
評価

5

デザイン
4
走行性能
5
乗り心地
4
積載性
3
燃費
4
価格
4

登録車における量産型EVの先駆け

2022.1.17

年式
2017年10月〜モデル
総評
リーフが世界中で販売されたことでEVの将来像を多くの人々が描くことができた。「テスラ」のような鋭いエッジはないが、代わりに内燃機関と遜色ない使い勝手を提供している。追加されたスポーツモデル「リーフNISMO」は出力特性を容易に変更できる電動化車両のメリットを最大限活かした。これも市場に与えた影響は大きかった。
満足している点
登録車のEVとして満足できる性能であること、補助金などをうまく活用すれば手軽に購入できること、これらは良い点だ。走行性能は思いのほか上質で、静粛性も高いからクラスを超えた満足度が得られる。充電時間を考慮するというEVならではの付き合い方を世界中に広く知らしめたこと、ここも将来のEV共存社会には重要な布石となった。
不満な点
じつは車両そのものに大きな不満はない。AERにしても前述した通りだが、電動化の3大基本性能(バッテリー/インバーター/電動モーター)が向上すればさらに延びるし、同時に充電時間の短縮も期待できるので利便性も上がる。不満があるとすれば、ボディバリエーションだが、これもSUVである「アリア」の登場で解消される。
デザイン

4

2010年登場の初代は流動体をモチーフに、随所に局面をもたせ角をなくして丸みを持たせたデザインが特徴だった。2017年登場の2代目は一転してシャープなデザインに変更。空気抵抗の低減は電費を大きく向上させることから採用された。初代の弱点だった腰高感を2代目では大幅に抑え、低重心化を見た目からも達成した。
走行性能

5

標準バッテリー仕様である40kWhモデルでは、充電1回あたり322㎞、大容量バッテリー仕様である62kWhモデルでは458㎞、それぞれ走行可能(いずれもWLTC値)。62kWhモデルはモーターの出力値(150→218PS)とトルク値(32.6→34.7kgf・m)も向上。車両重量は160kg増えるが、走行性能は2ランクアップする。
乗り心地

4

乗り心地はとても良い。EV専用プラットフォームに加えて車両重量の約26%を占める62kWhのバッテリーが車体下部に配置されていることなど徹底した低重心化が効いている。もっとも量産EVはどれも同じ傾向にあるが、なかでもリーフは乗り味に角がない。インバーターによる高周波ノイズも車内にはそれほど入り込まず、快適だ。
積載性

3

ゴルフバックなら2個、スーツケースでも2個ならラゲッジルームに積載可能。6:4の分割可倒式のリヤシートを駆使すれば積載能力も高まる。ただ、車体下部の床面にはバッテリーがびっしり配置されているためフロア高はかさむ。よってリヤシートを倒した際、ラゲッジルームとは段差が大きく、長尺物の積載では荷物が斜め上方に持ち上がる。
燃費

4

EVの場合は燃費数値ではなく電費数値で表すが、40kWhモデルの場合、交流電力量消費率にして155Wh/㎞なので約6.45㎞/kWh走る計算だ。62kWhモデルの場合161Wh/㎞なので、約6.21㎞/kWh。こうした電費性能やAERは、この先、バッテリー/インバーター/電動モーターの進化で大きく向上していく。
価格

4

"40kWhモデルのボトムグレードで3,326,400円、62kWhの場合は4,417,600円だ。グレード間の装備を補正するとその差は約59万円。また、EVには補助金(例/国の補助金で80万円などで保有年数に縛りアリ)や優遇策(減税)があるが、これらを有効に使えば、想像よりも手軽に入手できる。"
西村 直人
西村 直人
交通コメンテーター
WRカーやF1、MotoGPマシンのサーキット走行をこなし、4&2輪のアマチュアレースにも参戦。物流や環境に関する取材を多数。大型商用車の開発業務も担当。国土交通省「スマートウェイ検討委員会」、警察庁「UTMS懇談会」に出席。自動運転技術の研修会(公的/教育/民間)における講師を継続。警視庁の安全運転管理者法定講習における講師。近著は「2020年、人工知能は車を運転するのか」(インプレス刊)。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
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