日産 オーラ e-POWER 「ハイブリッド専用の小さな高級車」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

工藤 貴宏
工藤 貴宏(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
4
走行性能
4
乗り心地
4
積載性
3
燃費
5
価格
3

ハイブリッド専用の小さな高級車

2023.11.28

年式
2021年6月〜モデル
総評
判断が分かれるところですね。コンパクトカーとして考えると「高い」。しかし「小さな高級車」と考えれば、車体の大きなモデルほど高価ではなく納得の価格。というわけで普通のコンパクトカーではなく、小さいけど上質なクルマを求める人のための1台です。
満足している点
一般的なコンパクトカーに比べて内装の仕立てがいいこと。ストレートに言えば居心地がいいです。あと、モーター走行による加速の爽快感はさすがですね。ライバルのハイブリッド勢より断然優れています。
不満な点
ライバルに比べると値段が高い……というのは事実ですが、それは「小さな高級車」というキャラクターを考えればウィークポイントにはあたらないでしょう。じゃあどこに不満があるかといえば「ガソリン車も選べたら選択の幅が広がってもっといいんじゃない?」ということでしょうかね。
デザイン

4

ボディ自体は同門の「ノート」と同じですが、細かく見ると意外に広範囲が違う。目(ヘッドライト)が細いし、側面はフェンダーのふくらみが大きな“ブリスターフェンダー”。そしてテールランプも光り方が違うし、左右のテールランプをつなぐように車両後部を一直線でつなぐアクセサリーライトも組み込んでいます。そして、それが上手に作用して標準タイプのノートよりも先進的かつ上級に見えるのはさすが。
走行性能

4

パワートレインは1.2Lの3気筒自然吸気エンジンを発電専用とし、そこで作る電気を使ってモーターを回して駆動力とするシリーズハイブリッド。それ自体は「ノート」標準車と同じですが、加速感でもしっかり差がつけられています。「オーラ」のほうが高回転の伸びがあって、ますます爽快。そんな作り分けの細かさにちょっと感動です。
乗り心地

4

まとめ方が上手ですね。たとえば道路の段差を超えたとき、突き上げはしっかり吸収するし、上下動も少なめ。いわゆるフラットライド感が高く、上手にまとめているなと思います。
積載性

3

初代から実用性の高さがウリだった「ノート」。フルモデルチェンジしたうえでその上級タイプになっても、長所はしっかり守られています。もっと荷室を効率よく使いたい人は、販売店オプションで用意している荷室空間を上下分割するボードを使うのもオススメ。
燃費

5

カタログに記載されているWLTCモード燃費は「ノート」標準車に比べると若干落ちますが、気にするほどではない範囲。e-POWERのようなシリーズハイブリッドが得意とする街中の燃費はもちろん、高速燃費も期待以上に伸びる印象です。
価格

3

普通のコンパクトカーだと思って判断すると、どう考えても「高い」となります。しかし、「オーラ」が普通のコンパクトカーとちょっと違うのは「プレミアム」という概念が盛り込まれていること。同じボディを使う「ノート」標準車と比べると、見た目(ライト)にお金がかかっていたり、ダッシュボードやシートなど内装の仕立てにお金がかかっていたりするわけです。それをどう判断するかがポイントですね。ひと言でいえば「小さな高級車を求める人の、(値段も高めの)コンパクトカー」。そういう商品を求める人のためのクルマなのです。
工藤 貴宏
工藤 貴宏
自動車ジャーナリスト
1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
日産 オーラ e-POWER 新型・現行モデル

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