割り切りのヨーロピアン・カー
デビューした時から気になっていました。
欲張り装備てんこ盛りトール・ワゴン全盛の軽自動車しか見当たらなくなった今、リア・
2011.2.24
- 総評
- 割り切りのヨーロピアン・カー
デビューした時から気になっていました。
欲張り装備てんこ盛りトール・ワゴン全盛の軽自動車しか見当たらなくなった今、リア・ミドシップ、思い切った卵形のスタイル、15インチタイヤ等々全てにおいて独創的で、人と同じ車を乗りたくない人(そうでない人にも)には、かなりソソられる車ではないでしょうか。
全体的にヨーロピアン・ムードが漂い、車を眺めているだけで楽しくなってしまう、そんな異色の軽<乗・用・車>です。
グレードは4WDターボ+ROAR Compieteでワイフの通勤買い物用に購入し、あと3カ月で丸2年になりますが車は至って快調、飽きる事なく永く愛用できる車だと思います。
- 満足している点
- ・とにもかくも独創的で卓越したそのスタイリング、ROAR Compiete仕様でフロントマスクがさらに引き締まって見えます。
・車輪を限界ぎりぎりまで広げた脅威のホイールベースのため、ピッチングが無く普通車並みの乗り心地。
・前輪と後輪のタイヤサイズが違う、これにミドシップEngとくればスペック上はスーパーカーと同じでマニアック!!
・ブラックで統一されたシックな内装、ファミリーカーの明るい内装とは別物。
・寒冷地には有り難いシートヒーター、あと電動ドアミラーや他一通りの装備は必要にして十分。
・拭き残しの無い1本ワイパー。
・風切音のない高速走行。
・雪道のコーナーでアクセルを踏み込んでいくとリアタイヤが先にブレークしますが、ミドシップの特性通りハンドリングは基本的にニュートラルで私は好きです。
・高速100km巡航時、夏場オートエアコンON、4WDターボ車で燃費が最高16.6km/リットルは立派。片道6kmの通勤と買い物用では夏場平均11km/リットル。
- 不満な点
- ・リアが独立式サスペンションでない点。スペースの関係で難しいと思うが無理であれば、カブト虫のようなトレーリングアーム式(古!)でもいいから独立式サスペンションにして欲しかった。
・絶対的キャビン容量の少なさ。特に荷室はミニマムですがこれは<軽セダン>、稼ぐライトバンじゃないので私は全く気にしていません。
・リアミドシップEngとリアの大型スポイラーが効いているのか、高速走行ではフロント加重が弱まりハンドルが軽くなる感じがします。
145サイズのフロントタイヤとあいまって4WD車なのに直進安定性が弱い気がします。
これには、高速走行対策として車底部にグランドエフェクターという<スポイラー>を取り付けたところ、ハンドルが重くなり安定性が良くなりました。
今春、標準タイヤを早めに新品に交換しますが、フロントを155に1サイズアップしてY社のエコタイヤ<アースワン>に替えてみるつもりです。
・F&Rタイヤが異形15インチでリプレイス用もサイズが限られており、値段もちょっと高めとなります。
最後に
デビュー時<i>は価格が他社より10万円ほど高いとか、室内が狭いとか言われマイナスイメージが先行した車ですが、5年目に入った現在でもその新鮮さは健在です。
また<i>より高額な車はたくさん存在しますし、あれも・これも・それも、と過剰装備で他車の優位になろうと、どのメーカーも厳しいシノギを削っていて、出来上がった車はどのメーカーも申し分ありませんし、多くのユーザーに受け入れられていますが、何かが感じられないのです。
特に昨今はOEM全盛でバッジ換えればどのメーカーかわからない車ばかりです。
<i>という車、エンジニアが"こんな車を作りたい"という基本コンセプトがストレートに具現化されたとても幸せな車です。
またその製造に"ゴーサイン"を出した三菱経営陣の英断に"拍手"です(ここが三菱の持ち味なんですけどね)。
後世に語り継がれている、いわゆる<名車>と呼ばれている車ほど、個性とは反対に欠点もまた多いものです。
<i>という車、メーカーがキチンと育てたら<歴史>に刻まれる、そんな素質を持っている車だと思います。
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験