メルセデス・ベンツ SL 「派手なスタイルだけでなく、実に奥の深い車...」のユーザーレビュー

派手なスタイルだけでなく、実に奥の深い車...

2003.10.17

総評

派手なスタイルだけでなく、実に奥の深い車だ。しかしこの車の能力を引き出さない使い方では、つまらない印象で終わってしまうかもしれない。メルセデスの本質は超高速域を連続走行してわかるものだ。この車の能力の一端を味わったとき、インテリアのことなどどうでも良くなってしまう。しかし、そんな環境などいつもないところが難しいところである。

満足している点

街乗りでは、ボディデザイン以外あまり印象はない車だが、高速をそれなりの速度で長距離走るとその乗り味のすばらしさに関心する。特にＡＢＣの威力は絶大で、高速コーナリングは、地面すれすれを滑空しているかの錯覚を感じさせ、うねりのある路面でのフラット感はこの車でしか味わえない感触。ＳＢＣは初期モデルは違和感があったというが、今のモデルは自然な感触で、なによりもレスポンスが素晴らしい。エンジンはトルク重視だが、この価格としてはもっとパワーと色気が欲しい。電子制御で低回転域のレスポンスを無理に上げた感があり少し不自然。しかし昔からのメルセデスのエンジンの感触は健在で、レブリミットまでしっかり硬く回ってくれるのとATの出来は良い。バリオルーフの使い勝手はひじょうに良い。故障はエアバックのトラブルがあったが、それ以外の信頼性は十分。

不満な点

ボディの見切りがひじょうに悪い。特に後方と厚いドアは、車両感覚になれるのに苦労する。ＰＴＳは必須。内装の質感は、散々いわれているように芳しくない。有毒物質の排出を抑えた合成皮革は機能性は良いのだが、そのザラついた感触で印象を落としている。ナビは、輸入車全体に言えることだが何とかして欲しい出来。外装と内装の色の組み合わせは、本国では自由に選べるが日本では選択の余地がない。この価格帯では、カスタムオーダーが常識だ。また知る限りの現在のメルセデスのディーラー（Ｙ，Ｓ社共）は、Ｓ、ＣＬ，ＳＬクラスの顧客を満足させるサービスをまったく提供できていない。次も同じディラーで買うかは大いに考えてしまう。

デザイン

-

走行性能

-

乗り心地

-

積載性

-

燃費

-

価格

-

故障経験