メルセデス・ベンツ Sクラス 「本当のショーファーカーまであと一歩」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

伊藤 梓
伊藤 梓(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

4

デザイン
4
走行性能
4
乗り心地
4
積載性
4
燃費
-
価格
4

本当のショーファーカーまであと一歩

2021.9.30

年式
2021年1月〜モデル
総評
モデルを追うごとに新しい技術が取り入れられているので、常に新しいSクラスの姿を見ることができる。最新型では、マイルドハイブリッドが導入されたり、運転支援などの最新技術にも磨きがかかった。本国では自動パーキング機能なども取り入れられていることから、いずれSクラスはショーファーなしでもSクラス自体がショーファーになるのではないかと予感させる。今はまだその過渡期にあると思うが、その一端が体感できるモデルだ。
満足している点
ショーファードリブンを極め切ったといってもいいSクラス。安全装備や最新技術も導入されており、乗る人全てが快適で安全に過ごせるようになっている。特にペダルのほかにステアリングも自動制御するドライブパイロットは、他メーカーのACCと比較しても制御が上手く、クルマに運転を任せてもヒヤッとすることやストレスを感じることが少ないので、長距離運転する時にさらに快適な旅ができそうだ。
不満な点
自分で運転することよりも快適性や運転支援機能に大きく振られたSクラス。もちろんそれが本来のSクラスの姿だとは思うが、運転する楽しみは少なくなってしまったように感じる。
デザイン

4

歴史あるメルセデスのデザインのエッセンスを取り入れつつ、モダンさも美しく取り入れているSクラス。特にそのロングボディを強調して威厳を感じさせるサイドビューのデザインは秀逸。今やスリーポインテッドスターはグリル内に大きく配置されることが多くなってきたが、Sクラスでは従来のようにボンネットにちょこんと置かれており、上品さが際立っている。
走行性能

4

ボディがとても大きいので、一見すると「運転しづらそう……」と思うが、4輪操舵がついているので、とても小回りが効いて狭い道の交差点なども不安なく曲がれる。しっかり守られている感の強いクルマなので、誰を乗せても安心感がある。ただ、最新型は運転支援機能が充実して、よりショーファーカーとしての要素が強くなったためか、運転する楽しさは少し減ったような気がする。
乗り心地

4

最新型になっても、これまで通り、どんな凹凸や路面の衝撃も丸め込んでしまうような乗り心地の良さだ。ただ、純正タイヤとのマッチングがあまり良くないのか、タイヤからくるザラザラ感がその乗り心地に水をさすことも。先代と比較して、ランフラットタイヤからラジアルタイヤになったものの、タイヤサイズが20インチなので、Sクラスのサスペンションでも全てをカバーするのは難しいのかもしれない。
積載性

4

ボディサイズに比例して荷室も505Lとたっぷりと荷物を積むことができる。トランクスルー機能もついているので、後席を全部倒さなくても長物を積み込むことも可能。特に目新しい機能はついていないが、Sクラスを使う前提であれば、荷物の積載に困ることはなさそう。
価格

4

価格は、約1338〜1953万円。ラインナップの中では、直6ターボディーゼルエンジンがもっとも安価なモデルとなる。マイルドハイブリッドのエンジンモデルも良いが、Sクラスのディーゼルは、パワー・静粛性・燃費のバランスが良いので、個人的にはおすすめ。
伊藤 梓
伊藤 梓
自動車ジャーナリスト
クルマ好きが高じて、グラフィックデザイナーからカーグラフィックの編集者へと転身。より幅広くクルマの魅力を伝えるため、2018年に独立してフリーランスに。現在は自動車ライターのほか、イラストレーターとしても活動中。パーソナリティを務めた経験を活かし、自動車関係の動画やトークショーなどにも出演している。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員
メルセデス・ベンツ Sクラス 新型・現行モデル

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