メルセデス・ベンツ Eクラス ステーションワゴン 「Eクラスの、より広い荷室を好む人向け」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

工藤 貴宏
工藤 貴宏(著者の記事一覧
自動車ジャーナリスト
評価

3

デザイン
4
走行性能
4
乗り心地
4
積載性
4
燃費
4
価格
2

Eクラスの、より広い荷室を好む人向け

2023.6.22

年式
2016年11月〜モデル
総評
Cクラス以上、Sクラス未満。Eクラスじゃなければならない理由はあまりないような気もしますが、Eクラスがちょうどいいという人もいることでしょう。
満足している点
先進性から安全性まで、メルセデスのこだわりを実感できること。Sクラスほど大きくないから取り回しも少し楽だし、Sクラスほど目立たないのもメリット??
不満な点
後席の広さや快適性でいえばSクラスのほうが優れるし、取り回しやすさではCクラスが勝る。そういう意味では、どっちつかずな面があるかも。もちろん、世の中にはEクラスがジャストサイズという人もいるでしょうけれど。
デザイン

4

世の中には「金太郎飴」なんて揶揄する人もいるけれど、デザインテーマを統一して一目でメルセデス・ベンツだとわかるデザインは悪いものではないと思っています。このレビューを書いている時点で発売から7年が経過しているわけですが、古い感じがしないのはデザインが完成されているからでしょうかね。さすがに最新の「Sクラス」や「Cクラス」と並べると洗練度の差を感じますが、単独で見ると全くそう感じさせないのだから不思議。
走行性能

4

安心できる乗り物感が強いですね。操縦性もしっかりと安定していて、運転していると「いいクルマだなぁ」とつくづく感じます。パワートレインはいろいろありますが、イチオシはディーゼル。低回転トルクが太くて乗りやすい上に、燃費がいい&燃料の軽油は単価が安いから燃料代が安く済むのが魅力です。もちろん、1.5Lガソリンの「E200」系や2.0Lガソリン「E300」系もターボの助けのおかげで、排気量の数字から想像するよりもずっと骨太な走り。ただしフィーリングは「縁の下の力持ち」的な感覚で“エンジンを回す歓び”は期待できません。それを期待できるのは6気筒エンジンを積む「E450」以上ですね。
乗り心地

4

上級サルーンに見合う快適な乗り心地。ただしとことんこだわるなら、大径タイヤとランフラットタイヤは避けたほうがいいでしょう。オススメは電子制御サスペンション装着車。スイッチの切り替えでダンパーの硬さを変更できるので、コンフォートモードにすればより快適な乗り味をみせてくれます。
積載性

4

車体が大きめのセダンだけに十分な容量があり、しかも昔と違って今どきのメルセデス・ベンツはセダンでもトランクスルーを採用するのがうれしいですね。より広い荷室を望むなら、ステーションワゴンを選ぶといいでしょう。ただし、注意が必要なのはプラグインハイブリッドモデル。床が高いなどガソリン/ディーゼル車よりも荷室が狭いので、購入時は忘れずに実車確認を!
燃費

4

昔のドイツ車と違って昨今のモデルは燃費もかなり配慮しているので、4気筒エンジン搭載車であれば給油が億劫になるほどの燃費の悪さはありません。燃料コストを抑えたいなら、ディーゼルを選びましょう。そしてAMG系のモデルを選ぶなら、燃費は気にしちゃいけません。
価格

2

新車はもちろん、中古車も安くはないです。ブランドイメージって素晴らしいですね。とはいえもっとコスパのいいクルマが欲しければベンツ以外のクルマを選べばいいわけで、メルセデスを買うということはそういう面も含めて選ぶということなのでは? 安いクルマにはブランドイメージは育ちませんから。
工藤 貴宏
工藤 貴宏
自動車ジャーナリスト
1976年生まれ。クルマ好きが高じ、大学在学中に自動車雑誌の編集部でアルバイトしたことをきっかけに、そのまま就職。そして編集プロダクションを経てフリーランスの自動車ライターに。日々新車を試乗し、日夜レポートを書く日々も気がつけば10年以上。そろそろ、家族に内緒でスポーツカーを買う癖はなんとかしないと。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員日本自動車ジャーナリスト協会会員
メルセデス・ベンツ Eクラス ステーションワゴン 新型・現行モデル

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