シュトゥットガルトのコストカッター
デザインは、フロントにこれでもかというほどLEDランプを散りばめ、精悍な顔つきに仕上げてありますし、ボディプレスも
2013.4.24
- 総評
- シュトゥットガルトのコストカッター
デザインは、フロントにこれでもかというほどLEDランプを散りばめ、精悍な顔つきに仕上げてありますし、ボディプレスも複数の精巧なエッジを効かせていてオシャレなのですが、伝統ある高級車のメルツェデスのブランドとして見た場合、何かSやEをブチュッとつぶした何の威厳もないコンパクトカーに見えてしまうのは私だけでしょうか。特に、リアの顔がス○ルのインプ○ッサに酷似してしていることも多いに気になります。
エンジンは、欧州で流行の1.6の直噴ターボエンジンで低速から適度なトルクを発生し、街中では何の問題をなくスムーズに運転できることに好感がもてます。ただし、燃費と二酸化炭素の排出量とコストを抑えるために、馬力とトルクを控えめにしていることから、ワインディングや高速道路では絶対的なパワーが不足するので、運転をしていて物足りなさや力不足を感じるのではないでしょうか。(あまりアクセルを踏み込まず、のんびり走るには十分なスペックだと思いますが。)
乗り心地については、ダンパーが微低速から動いているようですが、街中では、かなりゴツゴツ感があります。ランフラットタイヤを履きこなしていません。ある程度の速度になれば、それなりなのですが、明らかに日本に合ったチューニングはしていないと思いました。
内装は、300万円の価格すれば、素っ気ないのですが、適度にステッチやソフトパッドを使いつつ安物をかくすのはベンツは上手だとおもいました。
この車を、メルツェデスのブランドとしてみた場合は、300万円以下と一見お買い得に感じるのですが、例えばエンジンルームを見ると、ボンネット裏側の吸音材がないですし、ボンネットの開閉装置部分にはダンパーが付いておらず、日本車のように「つっかえ棒」になっており、エアコンもマニュアルですし、キセノンランプをついておりませんので、ベンツもしっかりと日本のコンパクトカーを研究し、製法を見習って、それなりに仕上げてしまった感がありますね。
総評としては、乗用車と見た場合はお値段以上の価値はなく、車の品質よりも少し高めに値段設定のような気がしますし、メルツェデスとして見た場合にもブランド力は高くないと思ったのが正直な感想です。
- 満足している点
- ・良い意味でも悪い意味でも、世間一般の方々から「あのメルツェデス」に乗っていると思われること。
・プレミアムブランドではなく、一般の乗用車として見た場合には、そこそこ競争力があること。
・安全性が極めて高いこと。(ユーロ NCAP(ヨーロッパの第三者機関による自動車衝突安全テスト)で全セグメントの中でもトップクラスのテスト結果がでています。車格が上のEクラスよりも数値が高いです。)
- 不満な点
- ・フロントスクリーンがせまいし、Aピラーが寝すぎていること。
・メルツェデス特有のヒエラルキー(階層社会)を感じること。横にEやSが止まることを考えたらちょっと恥ずかしいと思うのは私だけでしょうか。ディーラーにも行きづらい感じがします。(上のクラスのお客様とも対応も違うでしょうから。)
・ここまでコストカットをして「普通のクルマ」(コンパクトカー)を売りたいのであれば、「ベンツ」ネームではなく、違うネーミングで新たなブランドを創出して世に送りだした方が、売り手も買い手も納得できるのではないか、と思ってしまうのは私だけでしょうか。(その点、BMWはミニというブランドを確立し、世界的に評価されていますね。)
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