マツダ デミオ 「2018年式デミオ13S感想文」のユーザーレビュー

ノイマイヤー ノイマイヤーさん

マツダ デミオ

グレード:13S(AT_1.3) 2017年式

乗車形式:マイカー

評価

4

走行性能
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乗り心地
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燃費
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デザイン
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積載性
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価格
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2018年式デミオ13S感想文

2020.2.17

総評
(マイカーになっていますが代車です)

妻の愛車のデミオが異音修理で入院中の代車が1.3LスカイG搭載の13Sであった。1週間で遠乗り含めて520km余りを共に過ごしたのでスカイD搭載のXDとの相違点を中心に書き残したい。



2014年当時、国内で最小排気量のディーゼルエンジンを搭載しクラスレスな魅力で大いに販売を伸ばしたデミオだが、他社の不正によりイメージダウンしたディーゼルの代わりに現在の販売の中心を担うのはガソリンモデルである。モデルライフの中でグレードが拡充されたり、排気量アップされて1.5Lになったりと商品力強化が図られてきた。



我が家のXDツーリングLパッケージ(以下XDTL)をディーラに預け、同年式だが一部改良前の13Sに乗り換えた。同じ車の別のグレードということでスッと運転できてしまうのに、その感想は全く別物になるという面白い経験だった。

最初に強く印象付けられるのはガソリンゆえの軽快感だ。ATと言えども乗り方次第ではリズミカルに操ることが出来、更なる「手の内感」を求めてショップオプションのパドルシフトが欲しい。市街地や特に山道では機敏な身のこなしが味わえるが、高速道路では絶対的な動力性能に余裕が無くなって来る。ただしそれはスカイDを積んだモデルとの比較であり、同じ1.3Lの競合車と較べて特段落ちると言う印象は無い。むしろ、CVTではなく6速ATを搭載することで得られた自動車らしさは競合に勝っていると感じた。



我が家のデミオは白い内装なので、シートや助手席前オーナメントが白い。今回借りた13Sは黒いクロスシートに黒内装の組合せで購入前に借りたレンタカー(XDのAT)以来である。





13Sと言えども助手席前のパネルに千鳥模様エンボス加工と黒艶塗装が施され、ドアトリムの一部やCTRコンソールのニーパッド付近も同じ意匠のパネルで統一されているあたりはコダワリを感じる。エアコンの丸い吹き出し口周辺がサテンシルバー塗装されている点も単なる量販グレードで終わりたくない意思が感じられて好印象。

そうは言っても価格競争力も大切な量販グレードゆえ、装備水準は我が家のXDTLの方が明らかに高い。贅沢装備は一切着いていないのが13Sなのだが、MOPのLEDコンフォートPKG装着車なので、広島の「ひ」を象ったLEDヘッドライト(オートハイビーム有)やオートエアコン、シートヒーターなど快適装備は一通り揃っていた。

ただ、ステアリングやPKBレバーがウレタン、レーダークルコン未装備、ヘッドアップディスプレイ未装備、鉄ちんホイール、アダプティブハイビーム未装備、360度カメラ未装備、、、などグレードマネジメント的に各種装備が差別化されている。

気にならなかった装備差として、まずレーダークルコンが挙がる。高速道路が主戦場ではない13Sには不要と感じられた。また、ヘッドアップディスプレイが未装着なのでメーター中央が速度計となり、タコメーターは小さなデジタル式に変わるが意外と悪くなかった。



我が家のXDTLは中央に機械式のタコメーターとデジタル表示の速度計が備わり、コンバイナー式のヘッドアップディスプレイが速度やクルコンの表示を担う。高速走行をしているときは視線異動が小さく便利さを痛感するが、一般道が主戦場の13Sには不要とも言えるし、樹脂製のスクリーンが路面状況によっては凹凸を拾ってブルブル震えて画面が見難くなるストレスもあるので、無ければ無いで耐えられる。

一長一短だと感じた装備差はLo/Hi切替のオートマチックハイビームである。我が家のXDTLに装備されるアダプティブハイビームは前方の障害物を検知するとその部分だけ消灯してハイビーム率を高める事を狙っている。13Sのオートマチックハイビームはパッパッと切り替え速度が早く、ユーザー自身が「切り替わってる」事に気づき易い。XDTLのアダプティブハイビームは部分点灯にタイムラグがあり気づいたら作動している、という感じである。XDTLと暮してみて、普段からかなりの割合でハイビーム表示が出るのでアダプティブハイビームを追加したことは正解だと感じているが標準仕様のオートマチックハイビームでもまぁまぁ使えるなぁと素直に思った。



もう一点、タイヤサイズも一長一短だ。13Sは185/65R15のホイール、XDTLは186/60/R16を履いている。デザイン面では切削塗装アルミホイールが備わる後者に軍配を上げたいが、乗り心地面では前車の当たりの柔らかさは違いが分かるレベルで好印象だった。エコタイヤながら市街地走行時は乗り心地の良さが感じられ、かなり気合を入れた山道でも不満に感じることは無かった。

一方、これは・・・・と感じた装備差の筆頭はバックモニターだ。後方視界が悪いデミオには必須装備だったと痛感した。特に我が家の場合はチャイルドシートに子供が座って居ると左後方が全く見えない。




慎重に慎重を重ねてミラーや映り込みなどを確認して駐車した。最初からモニターありきで購入したのでそこまで気にしなかったが、デザインコンシャスゆえの弱点を装備品でカバーした結果だ。また、トノカバーの設定が無いがラゲージに置いた荷物が交差点を曲がるたびに動いてカタカタ音を立てる。せっかく基本的NV性能が高いガソリン車なのに騒がしく感じた。

13Sの装備内容でも機能面で不満は無いが、プラスαを求めたかった我が家にとってはXDTLで良かったのだと思う。この状態にナビとバックモニターさえ着いていれば1.3Lクラスのコンパクトカーとしては十分だ。あえて6速ATを採用した自動車らしさと安全装備の充実が1.3Lクラスの競合に対してアドバンテージになる。思ったよりも我が家のXDTLと較べてキャラクターが異なっており、スカイGとスカイDを選ぶ人ははっきり分かれそうだ再認識できた。だけれども、もう一度デミオを新車で買うとしても我が家はやっぱりクラスレスなツーリング性能を持つスカイDを選ぶだろう。
満足している点
1.アイドリングストップのスムースさ
2.山道での軽快な操縦性
3.(XDTLに対して)乗り心地
4.6速ATの採用
5.内装の質感
不満な点
1.高速道路でパワー不足
2.(XDTLに対して)燃費が悪い
3.アクセサリーの充実度
4.クオーターピラーの死角
5.自車と同じ異音が鳴っていた
デザイン

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走行性能

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13Sが搭載する1.3L直噴ガソリンエンジンは
最高出力92PS(68kW)/6000rpm、
最大トルク12.3kgf・m(121N・m)/4000rpmを発生。



1030kgの車重を考えると、必要十分という印象が強い。特に6速ATは普通に走っている限りスムースに変速し、2000rpmも回せば周囲の流れに伍して走ることが出来る。カタログ燃費はJC08モードで24.6km/Lという値だ。開発目標が25km/Lだったものの、走りの為に24.6km/Lで妥協したと開発者が語っているだけのことはあり、いかにもBセグでありがちな燃費の為に全てを台無しにした感触は感じられない。CVTが好き勝手に変速して意図を無視する乗り味とは完全に決別した心地よさが味わえる。とは言え、燃費を無視するつもりも無いらしく、平地の市街地走行ではなるべくシフトアップして1200rpm程度でもロックアップして走らせるセッティングになっているから、右足との直結感は申し分なくとも、こもり音を許容している。追越などで元気に加速したい時はロックアップを外してシフトダウンして加速して・・・というプロセスは少々まどろっこしく感じた。発進でクラッチ操作が必要な我が家のスカイDと較べると、瞬発力はスカイGのAT車の方が速い。

高速道路に乗った。急なランプウェイのコーナリングも鼻先の軽さがXDとは確実に違う。我が家のスカイDならズルズル外に膨らみそうなところがある。遠心力をタイヤのグリップでひたすら持ちこたえるような走りになるが、同じシーンで13Sはオンザレール感覚のコーナリングが味わえる。加速レーンでフルスロットル加速するが、レッドゾーン手前まで澱みなく回転が上がり流れに乗れる。路面の荒れた高速道路でも乗り心地がよい。タイヤはXD系のTOYOプロクセスではなく、ヨコハマのブルーアースだった。幅は同じ185でも前車は185/60R16、後者は185/65R15なのでタイヤの厚みも有利かつE/Gが軽いからかバネレートも低く出来るのだろう。因みに指定空気圧は両者とも同じ値(260kPa/230kPa)。XDで硬いなと思うシーンでも13Sは十分許容範囲にいる。私のような煩悩の固まりはすぐにインチ数が大きいホイールがカッコいいなと思ってしまいがちだが、恐らくデミオは15インチの乗り味こそがデミオらしいと感じた。

高速道路にて100km/h走行時のE/G回転数は6速で2000rpm程度。5速では2500rpm、4速では3000rpm程度となり、とてもハイギアードだ。100km/hを維持する為には常にアクセルを踏み込んでおく必要があるし、上り坂ではシフトダウンしなければ失速してしまう。そうしたシーンでXD系は同じギアのままアクセル操作だけで走れてしまうトルクを持っている点はかなり違う。結果的に13Sの場合、高速道路で気を抜くと80km/h程度で走っていることが多く、100km/h~120km/hでの走行は少々頑張って走る事になる。高速道路の走りでは完全にXDに軍配が上がる。乗り心地の硬さや鼻先の重さが安心感やどっしり感に変化し、余裕があるトルクは高速域で明らかなアドバンテージがある。

夜、妻子が寝静まった後、こっそり自宅付近のテストコースを走らせた。平坦な川沿いの田舎の県道を走っている限り速めにシフトアップする標準のシフトスケジュールでも十分駆動力が出るので
軽快に走ることが出来るが、上り坂に差し掛かると前述のビジーシフトが顔を出しそうになる。



尤も6速ATは上登降坂状態を判定するロジックがあるようで巧みにシフトダウンしてくれるのだが、こういうときは自分でマニュアルモード変速をした方がより意に沿った走りが可能だ。シフトダウンが前、シフトアップが後という設定はスポーティで好ましい。3→2→1とガチャガチャシフトダウンを繰り返すとしっかりアクセルを煽って回転合わせを行ってくれる点は大いに感心した。ショップオプションでパドルシフトが追加できるが、レスポンスが良いこのATにはそれを選ぶ価値が有ると感じた。

また、マニュアルモードを使わなくともこういうときの為にスカイGのATにはスポーツモードの準備がある。スイッチONで欧州車のATの様に引張り気味の変速スケジュールに変わる。小気味よく加速し、減速時にエンブレが良く効き、減速後の際加速の為に早めにシフトダウンする。しかも、変速ショックを消す為に回転合わせまで行ってくれるのだ。このスポーツモード自体は大昔から存在しているが、欧州車のATの様な変速感はテストコースでは水を得た魚のようにスイスイと気持ちよく走ることが出来た。別に命を懸けて走るわけではない範囲内ならパワー然程必要ない。キャビンに侵入すれども不快ではないエンジン音を効きながら加速。コーナー手前のアクセルオフでATがシフトダウンしてくれ軽量なエンジンの恩恵で軽快にコーナーをクリアしたら低めのギアで立ち上がっていくと独りでに笑みがこぼれそうになる。我が家のスカイDと較べると楽しさが一段上にある。

スカイDでこの道をスポーティに走るときは3速と4速を使って走る。ディーゼルとしては高回転型だが、3500rpmより上で回しすぎるより大人しくシフトアップした方が豊かなトルクを開放できて速いからだ。連続するコーナリングもノーズの重さを感じざるを得ず、ヒラヒラとコーナーをクリアする動きにはどうしてもならない。だから、いつも速く走らせようと思わずに程々の速度で青ランプ(褒められている)が点灯するように慎重かつゲーム感覚の運転を目指しがちだ。それはそれでドライビングプレジャーがあるのだが、13Sの操縦性とふけ上がりのよさに釣られて白ランプ(怒られている)覚悟でコーナーをアクセル全開でクリア!と言った少々青臭い走り方がしたくなるほど
その気にさせてくれた。外装は鉄ちんの量販グレードなのにだ。

内外装が派手にドレスアップされ、硬く締め上げられた脚を持つ他社のスポーツハッチ(5速MT)で同じコースを走らせた経験があるが、車は見た目だけじゃないんだな、と改めて思い知らされた。

ちなみに、通勤に毎日乗っていた妻は大まかに「ビュンと行きたい時にすぐ行ってくれない」「ATはランチパックを(自主規制)るときに楽」「バックモニターが無いのはきつい」という感想を話していた。
乗り心地

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積載性

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燃費

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上でも触れたが、カタログ上の燃費性能はJC08モードで24.6km/L。実際に一週間使用してみたところ燃費計で18.5km/Lだった。



半分くらいは高速道路で残りは市街地である。我が家のXDTLで似たような使い方をすると燃費計で少なくとも24km/Lは出せる。


我が家の燃費計は1割ほど指示が甘いので、実燃費は21.6km/L程度とすれば、13Sは実燃費16.7km/L程度と予想される。XDTLの場合、定常走行時の燃費が60km/L(上限)に貼付く。13Sではロックアップ状態で定常走行をさせても30km/L程度でうろうろという感じだ。燃料代という観点ではレギュラーと軽油の価格差もあるのでXDTLの優位性が認められた。ただし、既にさまざまなところで触れられているがスカイDは使用方法やメンテナンスに対して敏感な部分があり、そういう煩わしさや維持コストである程度相殺される部分もある。
価格

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故障経験

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