街中で光の映えるコンパクトカー
最近、街中でよく見るようになりましたが、見かけるたびに「おっ!」と思います。
コンパクトカーなのに、流麗なエクステリア
2008.12.17
- 総評
- 街中で光の映えるコンパクトカー
最近、街中でよく見るようになりましたが、見かけるたびに「おっ!」と思います。
コンパクトカーなのに、流麗なエクステリアデザイン。
まさに走っているときにその美しさが際立ちます。複雑な面の組み合わせで周囲の風景をそのコンパクトなボディに幾何学的に映し出し、ボンネットからフロントガラス、そしてサイドに流れていく光の動きだけでも、あまりのかっこよさに目を奪われてしまいます。
特にイメージカラーのスピリティットグリーンメタリックのデミオは、「よくぞ。この色選んだ!」と運転手のセンスの良さに敬服してしまいます。
デミオは、イタリア語で「わたしの」という意味から名付けられたらしく、まさしくパーソナルな車だと思います。壮年の男性が1人で颯爽と乗り込むのもよし、若いカップルがオシャレにドライブするのもよし。ただの移動の道具としか見られない日本のコンパクトカーの中では群を抜いて、その佇まいも内容もスタイリッシュな車です。
それに移動の道具としても、CVT+ミラーサイクルエンジンを搭載するモデルは秀逸です。
カタログ値23km/lであり、実際の街乗りではクラストップの燃費をたたき出します。
それはマツダの誇る軽量化技術の恩恵で、フィットが実際の運転では燃費が思ったように伸びないのと違い、ストップアンドゴーの多い実用領域ではわずかに勝ります。(フィットは3,4kmのちょい乗りだとかなり悪くなります)
それに特筆すべきはその足回り。マツダの車はおしなべて足回りがいいのですが、デミオもコンパクトカーの中では抜きん出てよい足回りを持っています。
マツダは広島の三次市にテストコースを持ち、そこで感性を大切に足回りを熟成させているのです
が、これはトヨタのようにコンピューター上のシミュレーションだけで作られた足回りとは一線を画します。まさに人馬一体。
コーナー時の踏ん張りと、直進時の路面のギャップのいなし方など一クラス上の足回りです。フィットはコーナー時は固めでいいのですが、ステアリングの反応の遅さが致命的で、デミオがひらりひらりとコーナーを駆けるのに対しワンテンポ遅れた感じがあります。ヴィッツやマーチはこの点では相手にすらなりません。
- 満足している点
- 全体的に見るとコンパクトカーの中でももっともパーソナリティに振った車がデミオです。
不要な部分はすっぱりと切り落とし必要な部分のみを特化させたデミオは、他社のいろいろと具材を載せて欲張ったコンパクトカーを横目で見ながら「うちは味だけで勝負します」といった潔さがあります。
特に走りに関する部分は特化しておりノーマルでも走る楽しさを感じさせる数少ないコンパクトカーです。付随してアクティブセーフティの高さは随一でしょう。車の安全性はエアバックや衝突安全性なとパッシブセーフティの面しか目が行きにくいものですがハンドリングやブレーキングなどドライバーが危険を回避するための運動性能こそがまずあるべきなのです。トヨタのようにエアバックをたくさんつけたとしてもブレーキが弱いということは致命的です。
例えるならば、反射神経のいい半そで短パンの子供と、どんくさい厚着の子供でしょうか。
エクステリアデザイン。今でも評価の高いミレーニアやRX-8をデザインした前田育男氏のデザイン。街中で光に映えるデザインは恍惚の極み。
燃費。コンパクトカートップクラスの実用燃費。ミラーサイクルエンジンだけでなく、マツダの世界に誇る軽量化技術があってこその低燃費。軽いことはコンスタントにあらゆることに好影響えおもたらします。
安全性。特にアクティブセーフティ=つまり動力性能の高さ。走りの実力といってもいいかもしれません。
- 不満な点
- インテリアはマツダの弱いところで足回りにお金をかけているためかどうしてもコストダウンの対象になります。
まず、電装系が弱く夜のドライビングでは雰囲気が出ません。これは社外品をつけて自分流にアレンジするしかないところです。
ラゲッジスペースは、すっぱりと妥協されておりフィットの多彩なシートアレンジとそれに伴った広大な収納空間と比べると負けます。しかし1,2人で使うには必要十分なくらいの空間はあります。惜しむらくは後部座席をたたんだときに出来るラゲッジスペースがフラットにならないこと。例えばフィットはこの時に身長170センチ以下の人なら2人がならんで眠れる平らな床ができます(車中泊が楽)
しかしシートの色が選べるのはポイントが高いです。カームホワイトのシートは明るいボディカラーと組み合わせると、目を惹く美しさがあります。ただ、汚れが気になるので室内の清掃は欠かせません。
世の中の求めるコンパクトカーの実用性=道具感という意味では先代よりも劣ります。
セットオプションの不可解さ。欲しい装備が必ずいらない装備とセットになっているのはいじめでしょう。
オートライトの位置。夕暮れでポジションだけつけて走りたい人にはちょっと気になる配置。
ドアミラーがデカイ。車両感覚を少し広めに取らないとミラー擦りそうです。
- デザイン
-
-
- 走行性能
-
-
- 乗り心地
-
-
- 積載性
-
-
- 燃費
-
-
- 価格
-
-
- 故障経験