初心者や運転を苦手に感じる人から、クルマの酸いも甘いも噛み分けたベテランドライバーまで、多くの人に安心して勧めることができる国産コンパクト。
モアス
2014.11.17
- 総評
- 初心者や運転を苦手に感じる人から、クルマの酸いも甘いも噛み分けたベテランドライバーまで、多くの人に安心して勧めることができる国産コンパクト。
モアスペースを求める人やナビは絶対社外品という人にはお勧めできないが、そういう要求がなく、かつBセグメントクラスを求める方には迷わずデミオをお勧めする。国産にライバルはなく、このクラスの国際的なベンチマークとも言われるVWポロにも負けない魅力を備えている。
- 満足している点
- クオリティの高さを感じさせる内外装のデザインと走行感覚はクラスの標準を大きく飛び越えているし、しっくりと来る運転姿勢を確実に取れることは他の国産コンパクトにない美点。
また、ディーゼルはパワフルにして重厚、ガソリンは軽快感を感じさせ、各々に魅力的。
国産他車がほぼ全てCVTを採用する中で、あえてCVTを捨ててコンベンショナルな6速ATを新開発したマツダだが、その効用は目覚ましく、ATやCVTでアクセルワークと加減速の間にどうしても生じる違和感が極小(これは勿論MTであれば感じることのないものだし、デミオでは多くの仕様でMTを選択可能)であることも安心感を抱かせる。
そして、無闇矢鱈と低扁平のタイアをライン装着するのではなく、敢えてインチアップされた16インチ仕様でも60扁平にとどめた見識。おかげで、決して潤沢にコストがかかっているとは言えない足回りであっても低級な振動とは無縁。勿論SKYACTIV-CHASSISの効用も大だが、このタイア仕様設定は絶妙であり、DJデミオについてはインチアップを考えない方がいい。ガソリン車に16インチをラインナップしなかったことはしなやかで軽快な足回りの構築に貢献しているし、ディーゼルの16インチは車重の増大に見合った落ち着きをもたらしてくれる。
(2015/5/20追記)
マツコネがアテンザ/CX-5改良モデル以降の仕様に改善されることから、マツコネでのウォークマンUSB接続について、ATRACは使わずAACやMP3などの一般的なファイル形式で、かつMediaGoで転送してやればマツコネがちゃんと再生し、ジャケットアートやステアリングリモコンでの選曲もできる(現車での確認はCX-3で行ったが、アクセラやデミオのマツコネ改善後仕様でも可能と考えられる)。ナビのソフトもまともになっているようで、これによって、あたしにとってマツコネは満足な点としてあげることができる。
これも従前不満な点としてあげていたショップオプションのシャークフィンアンテナ取り付け方法は、マツダがユーザの不満を汲んでくれたようで、少々割高になるものの、天井内張り全体を外して取り付ける設定をショップオプションカタログに用意してくれた。地味だがいい改善とはいえ、寧ろ天井内張り全体を外す設定だけでいいと思うが、なぜ最初からしなかったかなぁ。早くにシャークフィンアンテナを装着したユーザには天井内張りの交換を工賃サービスでやってあげてもいいのでは。
- 不満な点
- 仕様選択の自由度があまり高くなく、たとえば基本的な装備レベルをXD Touringとした場合、個人的な希望としてはシートはXDのものがよく、かつ13Cのメーカーオプション非選択仕様にのみ用意されているダークティンテッドガラス非装着の仕様を希望したいのだが、勿論不可能。
そして、ディーゼルMTだけ燃料タンクが35Lしかないのは燃費基準における車重ランクをひとつ下げるための対応らしいのだが…個人的には44Lタンク仕様をオプション設定してもよかったと思う。ひとつ上の車重ランクにされても、30km/Lに近いJC08モード燃費を実現するだろうから、満タンでの走行距離は1200km前後に伸びるし、燃費走行に徹すれば1600km(1000マイル)を無給油で走ることだって夢じゃなかっただろう。
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験