レクサス LS のみんなの質問

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4WDであれば、FFベースでもFRベースでも悪路走破性にあまり差はないですか?

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ベストアンサーに選ばれた回答

FFベース、FRベース共にそれぞれ長所と短所ありますね。一方で、最近はFRベースの4WDが減ってきて、どの条件が有利なのか見えにくくなっていると思います。まずは、FFベースにもFRベースにも共通して雪道で有利な条件をまとめておきますね。

1) 車両重量が軽いこと
坂を登るにも曲がるにもブレーキにもいずれも軽いと有利です。

2) 重心が低いこと
当然なが、曲がるにも止まるにも急坂にも重心が低いほうが有利です。

3) 最低地上高があること
底を擦ると進めなくなるので最低地上高はあるに越したことはありません。

4) 車輪が大きいこと
車輪が大きいほど、雪面の凸凹にハマりにくく走破性が高まります。

5) デフロックやLSDが装備されていること
スタックする最大要因はデフギアの仕業です。デフギアはコーナーでは左右の駆動輪を抵抗なく差動制御してくれます。しかし、片輪が空転すると反対側の車輪にグリップがあっても駆動力は伝わらず、空転し続けるという致命的な欠点があります。なので、滑ったときにこのデフの機能を殺してくれるデフロックやLSDがあると飛躍的に走破性が高まります。2WDで済んでしまう雪面も多いです。

例えば、重量では軽自動車が有利、重心ではスポーツカーが有利ですが、ランクル等のクロカンはいずれも不利です。一方で、最低地上高や車輪の大きさではクロカンは圧倒的有利です。デフロックやLSDもクロカンやスポーツ車には装備されることありますが、一般的な乗用車には装備されません。

これらの条件が組み合わさって雪上性能に優劣が付きます。さらに、これらの条件と組み合せて、FFベースとFRベースの四駆性能の優劣が加わります。少し長くなりますが、最後までお付き合いいただけましたら幸いです。すでにご存じの内容ばかりでしたらすみません。

■ 雪道でFFの方がスタックしにくい理由

雪道では、FRよりもFFのほうがスタックしにくいです。これは前輪が雪の塊等に遭遇しても、前輪自らの駆動回転力で、障害物を掻き登ったり掻き壊すことができるからです。これが後輪駆動だと、その障害物が車止めとなり、後輪が頑張って押しても乗り越える前に後輪グリップが負けてスリップしてしまうのです。従って、雪の積もった駐車場などでスタックしたFRがバックだと抜け出せたりします。

■ 前後重量配分

FFはフロントにエンジン等の重量物が集中しているため、前輪荷重が大きいです。前後重量配分は70:30〜65:35前後で、FFベースの四駆もこの素性を引き継ぎます。ステアリングを切っても頭が直進しようとして軌道が膨らむアンダーステアになりやすい素性を持ちます。

FRも重たいエンジンが前なのですが、駆動輪の後輪の上に重量物がないためグリップが甘く、ドリフトしやすく雪道も不安定です。乗用型のFRはエンジンの搭載位置をできる限り後方に配置して、前後重量配分を50:50に近づけます。これにより素直なコーナリング性能を得られやすくなります。FRベースの四駆もこの素性を引き継ぎます。4WD化によりFRの欠点である雪道での不安定な挙動は安定化します。

なお、ブレーキング時には4輪のグリップを活かせると制動距離を短くできますが、フロントヘビーのFFベースの4WDはブレーキングで前輪に極端に荷重移動しますので、後輪のグリップが生かしにくくなります。下り坂のエンジンブレーキも同様ですね。その点、FRベースの4WDの方が重量バランス的にブレーキングには有利です。この点だけにフォーカスすれば、さらにFRよりもMRが有利、RRはもっと有利となります。

<中間のまとめ>
ここまでのところで、もしも、4WDシステムの駆動配分が前:後=50:50であれば、FFベースとFRベースの4WDの違いは、この重量配分のみの優劣になります。しかし、現実には、FFベースに因んだ四駆システムがあり、FRベースの4WDもまた、FRのエンジン縦置の特徴を生かした四駆システムを備えます。そこでも違いが出てくるので、以下に説明しますね。

■ 前後トルク配分

4WDは前後トルク配分が前:後=50:50とは限りません。最近は、前輪偏重トルク、または後輪偏重トルクで、必要に応じて50:50に可変するものが多くなりました。

<前輪偏重トルク>
前輪偏重トルクの四駆は全てFFベースです。FFはFRに比べて室内広く軽量安価にできます。そして四駆システムも軽量安価な「スタンバイ式4WD」が中心です。通常はほぼFFで走行し、前輪が空転などすると自動的に四駆になります。既述の通り、元々FFはそこそこの耐スタック性能があり、さらに後輪の駆動力が加わるので、簡素なスタンバイ式4WDであっても結構頼りになる走破性を持つわけですね。

但し、スタンバイ式4WDには、きちんと4輪エンジンブレーキが機能しないものも含まれ、その場合は雪道で有効なエンジンブレーキ性能は低くなります。これをフットブレーキによる電子制御で補っているのですね。一方で、スバルの「ACT-AWD」のように、あえて前輪偏重トルクにしたフルタイム4WDもあり、こちらは走破性には定評があります。四駆システムによっても優劣がわかれます。

<後輪偏重トルク>
今や乗用車でFRは高級車かスポーツモデルばかりとなりました。あとは大型SUVや貨物車両ですね。貨物車両は別として、FRベースの高級車、スポーツモデル、大型SUVは元々高度な四駆システムを備えており、その多くが後輪偏重トルクです。
例えば、ランドクルーザー、レクサスLSやISの四駆モデル、メルセデスのFRベースの4MATIC等。これらは通常は後輪偏重トルクで、必要に応じて前50:後50のトルク配分になります。また、BMWのFRベースの四駆モデルや日産GT-R等は、通常はほぼFRで走行し、必要な時に前50:後50のトルク配分になります。
なぜ、FRベースの四駆が後輪偏重トルクなのかというと、まず、FRのような素直なハンドリングを手に入れるため。次に、前輪荷重を軽くするため、軽量な前輪駆動系にしている車種もあります。
一方で、昔ながらのクロカンはFRベースですが、車重が重たくハンドリングもよくないです。しかし最低地上高が高く深雪等には向いています。FRベースといっても車体構造で得手不得手があるということですね。

■ 電子制御によるサポート

ここまでで、FFベース、FRベースの四駆の特徴を説明してきましたが、FFベースかFRベースの違いもありますが、採用される四駆システムや電子デバイスによって大きく性能に差が出ます。
特に、最近は・・・

・ブレーキベクタリング
・横滑防止装置(ESP/VSC等)
・ブレーキLSD

・・・などの電子デバイスの装備により飛躍的に雪道で安定走行し、走破性も高くなっています。
例えば、FFベースの四駆はアンダーステア傾向ですが、車両側で内輪に軽くブレーキをかけることでしっかり曲がるクルマになります。それでも曲がらない場合は横滑防止装置が作動。ブレーキLSDはデフギアの欠点を逆利用して、空転した車輪にだけブレーキをかけて反対側の車輪に強制的に駆動力を発生させます。これにより飛躍的に耐スタック性能が高まります。
今後EVになっていくと、さらに綿密な制御により走破性が高まると思います。

大変長くなり失礼いたしました。ご不明な点などございましたら追加でご質問いただけましたら幸いです。

質問者からのお礼コメント

2023.11.7 11:08

すごくわかりやすく、勉強になりました
長文なのに読みやすくて尊敬します

その他の回答 (4件)

  • 「4WD」自体の性能(機構)で相当変わります。
    軽自動車の4WDから、デフを持たないウルトラウィズテクノロジーのような、最新技術てんこ盛りの機構までさまざまです。

    150万の車両の4WDと900万の車両の4WDは全く違います。
    従って、FFとFRの差異ではなく、機構によるということができます。

  • 一般に言われれるのは
    FRベース(インプレッサ等)はFRに近いフィーリング。
    FFベース(ランエヴォ等)はFFに近いフィーリング。

    グラベルではFRベースが
    ターマックではFFベースが有利です。

    もちろん競技での話なので
    一般ユースでは大差ありません。

  • 変わらないような気もするが
    インプレッサで泥道に突っ込んだ時に
    1輪だけ空転して走れなくなったときは
    クソだと思った。

  • 4WDであれば、FFベースでもFRベースでも悪路走破性にあまり差はないですか?
    エンジン縦置き4WD
    エンジン横置き4WD
    ほかの部類の部品進化で
    大きく走破性は異なります

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