2020年7月
■2020年7月
レクサスは、フラッグシップクーペ「LC」をベースとしたオープンモデル「LC500コンバーチブル」を2020年6月18日に新設定、同年7月15日に販売を開始した。
LCシリーズの統一感を保ちながら、専用パッケージングにより個性が引き立つエクステリアを目指したレクサスの最上級オープントップモデル。エクステリアはルーフが開いても閉じていても美しいシルエットを目指し、ルーフオープン時はソフトトップが完全に格納される自動開閉式のトノカバー付きフォールディング機構を採用した。
車両重量の軽量化にも貢献する電動ソフトトップは吸音材を組み合わせた4層構造とした。骨格と素材の張り具合を徹底的に検証しており、ルーフクローズ時にはクーペのようなルーフラインにこだわってデザインされている。ルーフの開閉時間は15秒とし、速さだけではなく、動き出しと動き終わりには適度な「タメ」を持たせながら、リズムよく繋いで優雅で自然な動きを実現したという。
開閉作動中はマルチインフォメーションディスプレイにルーフの動きをグラフィックで表示することで作動状況がひと目でわかるようにした。ルーフは約50km/h以下の走行時でも開閉することが可能。「サンドベージュ」、「ブラック」の2色をルーフカラーとして設定し、11色のボディカラー、「オーカー」、「フレアレッド」、「ブラック」のインテリアカラーで44通りのコーディネートが可能だ。
インテリアはシート肩口のキルティングや穴径の異なる3種類のパーフォレーション加工によるグラデーションの表現、ヘッドレスト後部のLマークのエンボスなどがコンバーチブルの特徴となる。オープンドライブ時の快適性にも配慮し、エアコン、シートヒーター、ネックヒーター、ステアリングヒーターを自動制御。オープン時の不快な風の流れを抑制する透過性のあるウインドディフレクターも設定されている。
パワーユニットはクーペのLC500と共通の5.0リッターV8エンジンに10速ATの組み合わせ。静粛性を追求すると同時にエモーショナルなエンジンサウンドを楽しめるように音響シミュレーションを用いて吸音/遮音を適切に行い、さらにアクティブノイズコントロール(ANC)を採用して不快な低周波ノイズを低減している。
ボディはブレースの配置や形状に徹底的にこだわり、軽量かつ高剛性なアルミダイキャストをリヤサスペンションタワーブレースや床下ブレースの結合部に採用。マグネシウムやアルミニウムの軽量素材の最適配置によって高剛性と軽量化を両立。リヤには「パフォーマンスダンパー」を採用することで乗り心地と運動性能の両立化も図られた。
またLC500コンバーチブルの新設定に合わせて青の洞窟をモチーフに内外装色をコーディネートした特別仕様車「LC500コンバーチブル“ストラクチュラルブルー”」を設定。専用外板色ストラクチュラルブルーに専用内装色ライムストーンを組み合わせた。60台の限定で発売し、そのうち40台はオーナー向けの先行商談を開始しており、20台を一般向けの抽選販売分としてWeb上での商談公募が行われている。
■2021年7月
トヨタのオフィシャルチューナーとして、モータースポーツ事業/自動車用品事業/デザイン事業を手掛けるトムスは、「LC500コンバーチブル」のコンプリートカー「トムス レクサスLC500コンバーチブル」を2021年7月30日に発表し、同日に注文受注を開始した。
「トムス レクサスLC500コンバーチブル」は、本来のパフォーマンスは活かしつつトムスならではのレーシングテクノロジーをフィードバックして開発。レースでも使用される「ドライカーボン」を採用して前後とサイドに取り付けられたディフューザーは、レースで培ったエアロダイナミックステクノロジーで走行安定性を向上。また、全幅はベースモデルより50㎜アップした1,970㎜となる「ワイドボディ」は、ワイドトレッドと、フェンダーに取り付けられたアウトレットでリフトフォースを低減する事で走行安定性をさらに高めるという。
ボディ剛性が失われがちなコンバーチブル車の特性を考慮し、エンジンフード内やフロア面など、5箇所をブレースで補強し、ソリッドで素直な操縦安定性と車両応答性も実現した。