Sg5 E型所有です。 フロントにデフはあるのですか？ また、LSDはどんな役目をするものですか？ ﾘﾐﾃｯﾄｽﾘｯﾌﾟﾃﾞﾌ

Answer 1

元車屋のへっぽこ整備士です。

まず、フロントデフの位置ですが、この車の場合トランスミッションに
内蔵されています。
もうちょっと言えば、エンジンの動力を前後に振り分けるトランスファも
内蔵です。

さて、「LSDとは？」の前に「そもそもデフとは？」と言うところから説明します。
デフとは「デファレンシャルギア」の略で、「差動装置」と和訳されます。
コンパスで円を書くときをイメージしてみてください。このとき円の中心である
針と、円を描く鉛筆の速度に差があるはずです。
車も、右左折時やコーナリング時に中心側と外側に回転差がないとうまく
走らせられなくなります。
また、エンジンからの出力を左右の車輪へ振り分けないと、走ることができ
ません。
これを行うのがデフの役目で、いわゆる「オープンデフ」と呼ばれます。

ただ、片側の車輪がぬかるみにはまったなどで左右の車輪に回転差が生じると、
負担の軽い側ばかりに駆動力が伝わってしまい、脱出しにくくなります。
また、コーナリング時においても同様に、駆動力が外側のタイヤへ偏って伝わる
ため、脱出時のロスにつながります。
このため、デフ内部に一時的にデフの作用を止める役割を持たせ、左右均等に
駆動力を配分するようにしたのが「LSD」（リミテッド・スリップ・デフ）で、ノンスリップ
デフとも呼ばれています。

LSDは多板クラッチを用いた「機械式」が主流ですが、作動時にバキバキ音がする
（チャタリング音といいます）ため、これの低減を図るために専用のオイルを使用
する必要がありますが、現在ではビスカス式やトルセン式、ヘリカル式と言った音が
出なく、普通のデフオイルが使えるタイプもあります。

質問者からのお礼コメント

詳しい説明に感謝です