ヒョンデ アイオニック5 「BEVとしてリーズナブル-ヒョンデ・アイオニック5に乗った。」のユーザーレビュー

こゆ&すいぱぱ こゆ&すいぱぱさん

ヒョンデ アイオニック5

グレード:アイオニック5 ラウンジ_RHD 2022年式

乗車形式:レンタカー

評価

3

走行性能
4
乗り心地
4
燃費
3
デザイン
5
積載性
3
価格
2

BEVとしてリーズナブル-ヒョンデ・アイオニック5に乗った。

2024.6.7

総評
前からBEVについてはディーラー試乗ではなく、一度ちゃんと乗ってみようと思っていたのだが、今回エニカでアイオニック5を借りる機会に恵まれたので、2時間半ほど乗ってみた。

まず乗った時の第一印象は「デカい」。
幹線道路に出るまでは、ねっとり重くて切れないステアリングと、1.9m近い車幅(1,890mm)もあって、とんでもないものを借りたと思った。我が家のV60CCも実は全幅が同じなのだが、正直それ以上に取り回しはキビシイ。

でも、幹線道路や高速を走ると静かだし、滑らかだし、良くできたクルマだと思わされる。
内装も明るくて居心地が良く、ブランド不明なボディもなかなかカッコいいので、もし自分がBEVを買うならこれにしても良いかも、と思った。
少なくともアリアの2駆やメルセデスのEQAよりは、断然こっち。何しろあちらはBEVにあるまじき前輪駆動だ。

ただ、今回初めてBEVの経路充電を体験したが、充電器側の都合で思うように充電ができず、やはりBEVは自宅で充電してその範囲で使うべきと確信した。今の充電インフラにおいて、BEVでの遠出はリスクしかない。
満足している点
1. BEVならではのパワフルでスムーズなパワートレイン。
2. 他のどのクルマにも似ていない、カッコいいスタイル。
3. 北欧のクルマを彷彿させる、居心地の良いインテリア。シートの座り心地。
4. 賢い運転支援装置。
5. 充実した装備。
不満な点
1. 暗所で見づらいインパネ。
2. 重くてダルいステアリング。狭いところは運転しにくい。
3. インパネの質感が、ちょっと微妙。
4. あまりエアコンが効かない。グラスルーフは暑い。
5. 自宅充電が絶対。経路充電だけに頼るのはリスクでしかない。
デザイン

5


ヒョンデは近年、アウディやランボルギーニで活躍したデザイナーを引き抜いただけあって、デザインは本当に垢抜けた。ちょっと独特なプロポーション(全長に対して極端に長いホイールベース)と相まって、東京の街中でも結構目立つ。
ドイツ御三家のようにデザインの制約がない分、デザイナーの力を如何なく発揮できているのかもしれない。


インテリアは今どきのモニターを多用したデザインだが、スイッチ類の配置も常識的で使い勝手は悪くない。少なくともマニュアルを見なくても使えるレベル。
また、シフトスイッチはステアリングコラム右側に配されていて、すぐ上にウインカーレバーもあるのだが、シフト操作はレバーを捻るだけで上下には動かないので、誤操作することはない。


スマホチックなメータ(フロントディスプレイ)はシンプルなデザインで良いが、トンネルなど暗所に入ってもただ照度が落ちるだけ(白黒反転もなし)なので、夜は非常に見づらい。
なお、ウインカーを点滅させると、曲がる方向の後方画像をメータ内に映し出すようになっている。360°モニターもあるので、そもそもの取り回しの悪さをある程度カバーできるようにはなっている。


ペダルレイアウトはドライバー中心に対してやや左側にオフセットされているが、そこまで酷くはない。アリアよりまし。
なお、フロントシートはベンチレーション付きで、電動オットマンも付いている。クッション厚みもしっかり確保されていて、座り心地は良い。


リアシートは手動リクライニングに加え、何と電動スライドが付いている。巨大なサンルーフが備わっていて、居心地は良い。とかく床が高くなりがちなBEVだが、リアシートもクッション厚さが十分確保されているので、BEVのリアシートにありがちな体育座りを強いられることもない。

明るいブラウンを配したこともあって、全体的に居心地の良いインテリアだが、インパネの樹脂や本革シートの質感はさほど高くない。少し前の日本車レベルの印象。
また、ガラスサンルーフのせいか、冷房の効きもあまり良くなかった。そもそもインパネの一等地にモニターをドーンと置いているので、エアアウトレットの位置が下がり、かつ十分な開口面積が採れていないのもあると思う。
走行性能

4

今回借りた個体は上級グレードのLoungeなので、モータは高出力タイプで217ps/350Nmを発揮、後輪を駆動する。
車重はほぼ2ton(1,990kg)あるのでバカ速くはないけれども十分速いし、伸び感も気持ちが良い。
ステアリングパドルで回生ブレーキの強さを3段階に切り替えることができ、加えてi-PEDALと呼ばれるワンペダルモードも選べる。

最新の運転支援装置が付くので、第三京浜、首都高で試してみたが、ステアリングを切り始めるポイントや車間が開いたときの加速のペースなど、クルマ任せに走らせても不安がないように仕立てられており、結構完成度は高いと思った。ただ、ステアリングを握っていても「ハンドル操作をしてください」のアラームが頻繁に出てくるのは謎。

ハンドリングは安定志向で、重い車体と重心の低さを生かしてびったりコーナーをトレースする感覚は良いと思う。ただ、ステアリングが常にねっとりと重く、ステアリングが切れない(最小回転半径は6.0m)こともあって、狭い道路では必要以上にクルマの大きさを意識させられるのは、難点。
乗り心地

4

乗り心地もかなり良かった。
福野さん連載の「ニューカー二番搾り」でおなじみの麹町警察署通りも走ってみたが、不当な突き上げもブルブル振動もなく、十分快適だったと思う。


タイヤはミシュラン・プライマシー4 235/55R19 105Wを履いていた。ハンコックじゃないんだ。
積載性

3


メーカーHPによると、トランク容量は527Lもあるそうだが、とてもそんなにあるとは思えなかった。トノカバー掛けた状態ではスーツケース2個も厳しいかも。
床をめくってみたが、特段床下スペースも見当たらず。
他に何か容量が増える仕掛けがあるのだろうか。→あっ、多分リアシートを一番前までスライドすればその容量になるのだな、と乗った後で気づいた。


BEVらしく、フロントにも若干の荷室スペースがあるが、大した容量もないし、そもそも荷物の出し入れにいちいちボンネットを開けるのも面倒くさいので、普段使わない洗車用具などを入れておくのだろう。
燃費

3

メータ読みでの電費は約14kWh/100km、すなわち1kWh当たり7km程度であった。
2tonクラスのBEVとしては、かなり優秀ではなかろうか。
ちなみに、先日乗ったアリアe-4ORCEは6.1km/kWhであった。


なお、今回車を借り出したときにバッテリー残量が43%しかなく、保管場所はコインパーキングの一角で充電設備がないことから、返却時に40%を下回ると高額なノンオペレーションチャージ(30,000円!)を取られるので、大黒SAの急速充電器で充電してみたのだが、13分充電したところでエラーが出て充電が止まってしまい、17.3kWh分しか充電できなかった。

その後、一般道に降りてからどこかで充電しようと思ってナビで検索してみたのだが、急速充電器の数が想像以上に少なく、場所もビルの地下駐車場の一角みたいなところばかりで、ガソリンスタンドのようにロードサイドの入りやすいところにないのは、とても不便に感じた。

充電スタンドが増えるのは結構だが、使いやすいところになければ意味がない。
価格

2

今回借りたLounge 2WDは559万円。
テスラ・モデル3のRWDが現在531万円で、日産アリアのB6が659万円、メルセデスEQA250が771万円。
価格的にはテスラが近いが、あの奇抜過ぎる操作系が馴染めなければアイオニックがいいんじゃないかと思う。

問題は良く燃えると言われるバッテリーの信頼性と、少ないサービス拠点。あと、壊滅的なリセール。

どうやらスーパーオートバックス系の店舗で見てくれるそうなので、そこに頼るしかないが、ヒョンデ自体がかつてのようにすぐに日本から撤退するんじゃないかとの疑いもあり、毎度のことだがやっぱり買うのに勇気が要るよね。クルマ自体は結構良いのだけれど。
故障経験
レンタカーにつき、割愛。

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