ホンダ S2000 のみんなの質問

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高回転型エンジンはどのような

特徴がありますか?

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●高回転エンジンの特徴を決める3つの要素とは?
高回転に対応したエンジンとは,下記の3つの要素に分けて考えると良いとおもいます。

(1) 強度
(2) 潤滑
(3) 燃焼

それでは,以下の説明いたします。

●高回転エンジンの強度とは?
高回転になると,慣性モーメントや回転のアンバランスによる力,そしてクランクシャフトのような長い軸の捻れ(ねじれ)による力などが問題になります。このため強度の高い材料や,歪みの少ない構造設計が求められます。またこれらの力は加振源となり,振動や騒音の原因になります。

エンジン各部に高い強度を持たせると,肉厚になり,エンジン質量が大きくなります。これは,車両の重量バランスを悪くし,操安性が問題になります。また加振源の質量が大きいと,振動・騒音が大きくなります。

このためマグネシウムなどの軽い材料を使うとか,クランクケースを井桁にして構造強度をあげるしかありません。

●潤滑が回転数を決める
正確には,ピストン・スピードが回転数の上限値を決めるのが一般的です。ピストンとシリンダは高速に摺動しています。通常のエンジンでは,せいぜい15m/sです。一方,スポーツカーのエンジンでは,約20m/sくらいになります。F1が25m/sくらいです。つまり20m/sくらいのエンジンが高回転エンジンといえます。

例えば模型用のエンジンは2万回転以上ですが,ストロークが短いため,高回転エンジンとはいえません。

主な高回転エンジンのピストンスピードをあげておきましょう。

・ホンダ S2000前期モデル = 23.24m/s 後期モデル = 23.58m/s
・BMW M5/M6 = 20.68m/s
・ベンツ M155エンジン = 19.93m/s

●燃焼
エンジンの最高出力を高めるためには,バルブ面積を高め,ピストン・スピードを遅くする必要があります。このため,ボアが広い,いわゆるショート・ストロークエンジンになります。

しかし下記の問題点もあります。

・低負荷領域で,吸気の燃焼室への流入速度が低い → 低負荷領域では,霧化が悪い(不完全燃焼に)

・燃焼時間が長くなる (エンドガスまでの距離が長いため) → 時間損失(燃焼室の圧力ピークが上死点からずれる)が大きい。ノックの原因になる。不完全燃焼になりやすい

・燃焼室表面積が大きい → 冷却損失が大きい

このため,ベンツのM155エンジンのように,DOHC 4バルブとはせず,SOHCで2バルブとし,点火プラグを2個所もうけています。つまりエンドガスまでの距離を短くしているわけです。

●高回転エンジンの問題点
高回転化して最高出力を高める場合,下記の問題点があります。

・エンジンのレスポンス … 短時間に高回転にならないと,加速が悪化します
・低負荷領域でのトルク … 冷却損失が多く,霧化が悪いため,トルクが低くなります

●まとめ
上記のように,高回転エンジンには,いろいろな問題点があるものの,やはり最高出力を狙うのであれば,高回転型が好まれていました。例えば,ホンダS2000やBMWのM5です。

しかし環境問題がメインの課題になって現在,スポーツカーといえども,「最高出力」だけではなく,「実用燃費」も大切な要因です。このため,これを両立化するため,新世代のターボ・チャージャが見直されています。

つまり低負荷領域からターボを効かせることで,実用燃費を改善し,さらに大トルクにより,高回転での摺動損失を低減させます(最高回転数を6000rpmくらいに設定)。トルクが大きいので,加速も燃費も改善できるというわけです。

ただ個人的には,高回転エンジン特有の高周波音(フェラーリのような)が,やはり大好きです。

簡単ですが,ご参考になれば幸いです。

質問者からのお礼コメント

2010.8.27 15:18

大変詳細丁寧な回答有難う御座いました。とてもよく理解できました。

その他の回答 (5件)

  • シリンダーのボア(直径)に対してピストンのストロークが短い。

    ↑これをショートストロークエンジンと言う。

    バイクのエンジンは殆どがショートストロークエンジンだよね。


    車のエンジンで言うならインプレッサなんかのEJ20 ホンダのVTECエンジンやGT-RのRB26もそうだよね。


    低回転時のトルクをある程度犠牲にしつつも高回転の伸びを狙ったのが高回転エンジンの特長だと思う。

  • 最高トルクがレッドゾーン付近になっていますね。
    NAでもハイカムをキープすればターボに負けない加速をします。

  • 比較的低回転が苦手で加速、燃費が悪い。エンジン音ががさつで煩い。一般的な使用では非力で疲れやすい。
    必然的に高回転を多用し、エンジンマウントや駆動系全体の負担が大きく消耗しやすい。
    低回転低負荷での使用は逆にエンジン磨耗が増え寿命が短くなる。
    ホンダは他のグレードない赤いエンブレムが付くので分かりやすい。

  • 普通良く使用する
    2000回転以下の低速トルクが
    エンジンの設定上、苦手のような感じ

    クラッチが普通のMT車より重たいですね

  • 高回転はパワーのでる範囲が広くおもにノンターボに多いです。ただ、いっかい回転が下がると上がるまでのラグが大きいなどの欠点もあります

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