トヨタやホンダは20-30年後でも日本の純粋な自動車メーカーとして生き残っていますか？

Answer 1

●回答
トヨタは残っていますが，ホンダは残っていない可能性があります。

●なぜか？
台数の問題があります。最初に下記URLの添付グラフをご覧ください。台数が多い下記グループは，問題なく残ります。
ホンダはこの台数の一番下のメーカより，下のレベルです。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1084984110

・VW
・GM
・トヨタ
・Renault＝日産
・ヒュンダイ

ここまで台数が多いと，市場ごとにある程度の寡占化が進み，台数の年次変動が少なくなるからです。

また台数の伸長が激しいフィアット＝クライスラーも残ります。

危ないのは，下記２社です。

・ホンダ
・PSA … 実際，たいへん苦しい状況になっています

●ホンダの構造的問題とは？
下記5つの問題があります。

(1) 仲間作り
(2) 技術戦略
(3) 販売地域
(4) ブランド
(5) バイク

●仲間作り
79年～94年まで，英国のローバーを傘下に入れていました（表向きは提携）。しかし結局，うまくいかず，その後はどのOEM（＝クルマ会社）とも仲間作りをしていません。このため世界の主要OEMでみれば，下の方にランクされています。しかしそろそろ過去のトラウマを脱却し，仲間作りをしなければ台数規模が望めません。
ところが主要なOEMはすでに提携が終わり，残っているのは，中国メーカくらいです。つまり仲間作りがもうできない状況になっているのです。

●技術戦略
ホンダのCVCCエンジンやVTECは本当に大きな技術的な勝利でした。しかしそのどちらも劣った技術になっています。CVCCは燃費が悪く，三元触媒が技術的勝利者になりました。連続リフト量可変の次世代VTECは開発が失敗し，BMW（バルブトロニック），トヨタ（バルブマチック），日産（VVEL）を追いかける状況です。
また1モータのハイブリッド（IMA）は，大きな燃費効果が無く，これまたハイブリッド市場で，トヨタの後塵を拝する状況です。次のアコードへ搭載する2モータ方式は燃費改善効果が高いと思われますが，あまりにコストだけで，普及できないでしょう。
これらの技術的な遅れは，本田宗一郎のオリジナリティ重視の姿勢から来ています。技術の黎明期には，いろいろな技術が林立するものなので，オリジナリティ重視は悪いことではありません。しかし現在の自動車のように技術の進化が進んだものは，ひとつの最適解に集約するのです。そこを無理にオリジナリティ重視でいくと，技術的に勝てないものをやることになります。
たとえば初期のCVTは，トルコンを使わず，パウダークラッチを使っていました。トルコンより伝達効率が良いからです。しかし日産などは早々に，トルコン付きに変更し，ATユーザの使い勝手を変えませんでした。一方，ホンダは，初代フィットにクラッチ付きにCVTを出し，たいへん不評で，結局，他社と同じトルコン付きCVTを2代目フィットから投入しています。
変速機のような設備産業の場合，台数規模が非常に重要です。ホンダは，独自の変速機を自社でつくるため，台数規模が増えません。トヨタ＝アイシンAW，日産＝ジヤトコのように，系列外にも販売できる変速機をつくることができないのです。

●販売地域
ホンダは基本的に北米で儲ける構造になっています。このあおりを食っているのが，日欧です。たとえば日本では，S2000，シビック，エリシオン（これから）がなくなっています。今のホンダ車は，どれも心ときめくものがないのです。

●ブランド
ホンダはバイクやF1などのレースで名を上げ，CVCCのような環境技術でブランドを確立してきました。しかし現在は，そのようなブランド構築の手立てがありません。また現在の発売しているクルマにも，燃費重視のクルマはあるものの，スポーツ重視のクルマのラインナップがなく，ブランドイメージを保持しているとは言いがたい状況です。

●バイク
ホンダのバイクは，東南アジアでたいへんヒットしています。しかし構造が簡単なので，いずれ現地メーカや中国メーカに取って代わられるでしょう。また価格が安いので，ホンダの屋台骨を支える力はありません

簡単ですが，ご参考になれば幸いです。

質問者からのお礼コメント

ありがとう

Answer 2

どちらも余程のことがない限りは残っているでしょうね。トヨタは大きいし、ホンダにはバイクもあります。