珍しいのが取り柄なのか
一応612の後継である。現在6000㌔。
写真や、一見の外観からはあまり感じないが
実はフェラーリとしては結構大柄で、ホイール
2012.8.15
- 総評
- 珍しいのが取り柄なのか
一応612の後継である。現在6000㌔。
写真や、一見の外観からはあまり感じないが
実はフェラーリとしては結構大柄で、ホイールベースも612とほぼ同じ。
355の横に並べたりするとガッカリするくらいでかい。
その割に居住性は612とほとんど変わらない。
あえて言えば、後部座席のヘッドクリアランスがちょっと良くなったかな、くらい。
そりゃそうである。ホイールベースが変わらないんだから。
このスタイルにおけるメリットを考えてみたが、
①先述の居住性向上、②リアトランクの容量増し、くらいしかない。
この程度なら、別のデザインをあてがってもよかったはず。
本来の理由は別にあるのではないかと考えたのだが、
もしかすると、4RM車としての立ち位置的スタイル、ではないだろうか。
フェラーリは元々4WD(4RM)を嫌っている。
というか、スポーツカーは後輪駆動にポリシーがあると何かで目にした記憶がある。
ということは、この車は技術革新やら向上なりを謳っての導入と捉えられ、
フェラーリの言うスポーツカーではないと考えられる。
だから、スポーツちっくなスタイルを破棄し、ファミリーユース的な形を持ってきたんじゃないか。
逆のアプローチで言えば、
ランボルギーニも、マセラティも、ベントレーすらSUVを導入してきている。
フェラーリもそういう車種を揃える必要に迫られたのだろうか。
しかし、フェラーリとしてはそこまでメーカーのスタイルを破ることはせず
落とし所としてこのスタイルをチョイスしたのだろう。
時代の流れである。
このモデルもDCTであるが、458とはフィーリングが異なる。
簡単に言えば、つなぎが遅い。
458は完全に駆動力が途切れずシフトチェンジされるのだが、
FFは、途切れてはいないのだろうが、ほんの僅かなタイムラグが存在する。
マイルドなセッティングとも言える。
- 満足している点
- 4RM
フェラーリ初の4WDである。
タイヤを間違えなければ雪道もOKということ。
使い方は今までよりも大幅に広がった。
まだ悪路では試したことが無いため本来の恩恵は不明。
エンジン
612よりも間違いなく音が良い。
当然レスポンスも向上しており、明らかに新型の雰囲気を纏う。
低回転の滑らかさ、高回転域のパワフルさも共に3割増しである。
さすがフェラーリエンジン。
スタイル
612のようなフォーマルさは失せたが、遊びに似合う形である。
海や山でも悪目立ちしないで済みそう。
オーディオ
458よりも使い勝手が良い。
CDはセンターのモニターを開いたところから挿入でき、簡単である。
458はダッシュの中、しかも挿入カセットをモニター上でいちいち選択してからでないと受け付けない為
非常に使い勝手が悪い。
FFの方が音響も優れていると思われる。
内装
相変わらず上質感たっぷり。
612よりも少しだけポケットが増えている。
センターのスイッチ手前とリアシートの間。
シートはノーマルよりもデイトナ等をチョイスした方が、より雰囲気が増す。
- 不満な点
- シートベルト
フロントシートはシートベルト一体型ではない。612は一体型。
Bピラー下方に備わっていて、座った状態から手で引き出すのは結構手間な位置にある。
なので、シートに座るとセンサーが感知して細いアームがベルトを前方に押し出す
といった装備がされている。良いような悪いような。
恐らく、一体型だとシート上部のサイズが大きくなり、リアへのアプローチが悪いと
いう理由での変更ではないだろうか。
直進安定性
612と変わらないホイールベースを持つのに、安定性は低く感じる。
どっしりと構えたような走りは味わえない。
200近辺でも緊張感が増す。
スタイル故の空力の差だろうか。
存在の意味
更にカッコ良さからは遠ざかった。
フェラーリたる既成概念をとっぱらって完璧にファミリーカー的な普通の車として捉える必要がある。
しかし、ファミリーカーと言うには室内が狭すぎる。
これだけ大柄な形にするなら、どうせならもっとリアシートを使えるようにしないと。
後ろは緊急用か子供使いしか用を成さない。
例えば大人2人でスキーに行きましょうって時に、この車をチョイスする人は珍しいだろう。
もっとリーズナブルな用途ぴったりの車は他に沢山ある訳だし。
雨が降っても俺は攻めるぜ!って人も、だったらランエボやポルシェターボの方が良いはず。
雑誌などには、「数百キロ離れた商談先に部下を乗せて駆けつけるに絶好」とか書かれているが
日本なら新幹線で十分。
このスタイルでは使い道を考えてしまうが、これ!というのが見当たらない。
存在が中途半端と思われる。
- デザイン
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- 走行性能
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- 乗り心地
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- 積載性
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- 燃費
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- 価格
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- 故障経験