ダイハツ ウェイク 「唯一無二のパッケージング」の専門家レビュー ※掲載内容は執筆日時点の情報です。

唯一無二のパッケージング

2022.6.21

年式

2014年11月〜モデル

総評

独特のパッケージングで作り上げた、ダイハツの提案型モデル。多くのユーザーにとっては「ここまで背が高い必要はない」となるかもしれません。しかし、車中泊をするユーザーやスノーボードを立てて積みたい人、スーパーハイトワゴンのなかでできるだけ多くの荷物を積みたい人などにとっては他にない唯一無二の選択肢です。

満足している点

背が高い独自パッケージング。運転席の着座位置はミニバンと同じくらい高いので見晴らしがよく、それを運転しやすいと感じる人も多いことでしょう。また高さを生かして、スーパーハイトワゴンのなかでは荷物がたくさん積めるのもいいですね。加えて、室内高が高いので普通のスーパーハイトワゴンよりも室内に余裕があるので、特に小さなお子さんがいる方は重宝しそうです。小学生くらいまでなら車内で着替えもできちゃいます。

不満な点

背が高く、重心も高い車体ゆえに操縦安定性が一般的なスーパーハイトワゴンより劣るのは否めません。また、多くの人にとっては気にならないとは思いますが、洗車はしにくいです。屋根に手が届かない……。

デザイン

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見るからに背の高いパッケージング。ウェイクの特徴は背の高さなので、デザインはその背の高さを隠そうとせず、あえてそれを強調するようなデザインです。具体的には、ドアの窓よりも高い位置としたリヤクォーターウインドウなど。背が高いことで、一般的な軽自動車よりも堂々とした雰囲気があります。

走行性能

2

正直言って、物理特性上背が高いことは運動性能的に不利です。なのでウェイクの操縦性は物理特性上不利な部分をいかに隠すかという工夫の塊。たとえば曲がるときの感覚は、車体がグラリとロールして乗員を不安にさせないよう速さをしっかりコントロールしつつ、車体が不安定にならないようにしつけています。単刀直入にいえば、ハンドリングは2世代前の「タント」と同じくらいの水準で、積極的に走りを楽しもうなんて考えてはいけません。車体が重いので、動力性能を考えるとエンジンはターボ付きを必須としたいところです。

乗り心地

3

背の高い車体ゆえにあまりにもソフトな足回りだと車体のぐらつきが大きくなってしまうので、ある程度締まった足としています。とはいえ乗り心地は全く問題なく快適。ただし、着座位置が高いので曲がる際のロール量は大きめに感じます。居心地という面で見ると、後席スペースが広い（単に天井が高いだけでなく前後席間距離が広い）ので、かなり快適です。

積載性

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軽自動車は全長と全幅の最大値が決まっているので、よほど工夫しないと他のクルマと違いを出すことはできません。そんななか、ウェイクが生み出した“ワザ”は、高さを有効に使うこと。たとえばスノーボードを積む際、荷室に立てて積むことで、シートを畳むことなく車内に積載できるのは、数多くあるスーパーハイトワゴンのなかでもウェイクだけ。上級グレードは荷室ボードの活用で荷室を上下2段に分けて活用するなど、他車にはできないアレンジが自慢です。

燃費

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ターボエンジンではないFFモデルでも17.4km/Lに留まるWLTCモード燃費だけを見ると軽自動車としては控えめに思えますが、実際に走ると郊外路なら15km/Lを超えることも少なくないので気にする必要はないでしょう。ただ、背が高くて空気抵抗が大きいゆえに高速道路走行時の燃費ダウンはほかのクルマよりも大きめです。

価格

4

装備がシンプルな「D」グレードであれば137万7200円からと、一般的なスーパーハイトワゴンと同水準。ただしそのグレードは装備が充実していない、どちらかといえば商用ニーズを狙ったグレード（衝突被害軽減ブレーキも備わらない）なので、快適に乗りたいのであればオートエアコンや非接触式キーを備える「L“SAⅢ”」以上を狙いたいところ。ロングドライブや高速道路を使っての移動まで考えているなら、パワーにゆとりがあって運転が楽になる「Gターボ“SAⅢ”」がオススメです。